日本パラグライダー協会
 
 
 
 
 
FAA(アメリカ連邦航空局)シニアパラシュートリガー試験
リポート
レポート:教育事業部 岡田 直久
 
FAA(アメリカ連邦航空局)シニアパラシュートリガー試験


【2月21日(月)】Los Angeles → Van Nuys(FAA)
JPAからの推薦を受け、日本での数ヶ月のトレーニングを経て岡田 直久、只野 正一郎の2名でアメリカに渡りました。
今日は大統領記念日ということで祝日。FAA(アメリカ連邦航空局)のオフィスに下見に行きましたが、お休み。ホテルで勉強をし、明日に備えました。


【2月22日(火)】Van Nuys(FAA) → Lancaster(Barns aviation) → California city skydive
朝一番でFAAのオフィスへ申請を出しに行きました。アメリカのテロ以来、セキュリティがだいぶ厳しくなっているようです。申請書を出すのですが、「なぜこの資格が必要か」とか「この文章を読んで説明しなさい」「本当に英語が理解できるのか」など色々な質問を一時間ほどされ、ようやく受理されました。第一段階突破です。

そして場所を移動して学科試験会場へ。飛行場にある航空会社の中にあるコンピューター試験室で行われました。パソコンの画面に出される50問の問題に答えていきます。解答を終え、「終了」の画面をクリックすると
すぐに合否が出ます。「Pass」の表示で合格を確認しました。そして、次の口頭試問、実技試験のため、また場所を移動です。


【2月23日(水)】 California city skydive
昨日は実技試験会場に到着するやいなや、すぐにミシンの練習でした。パラシュートのパックの実技試験だけだと思っていただけに、緊張が高まります。今日も朝からミシン。そしてお昼から実技試験が始まりました。
実技試験はタスクが8つほどあり全てクリアしなければなりません。今日はそのうちの1つ。そして夜には口頭試問。10問の口頭試問に、すべて答えることができ、「Congratulations!!」との試験官の言葉を聞き、第三段階突破。


【2月24日(木) 】 California city skydive
朝、到着してすぐに実技試験。次々に出されるタスクをこなしていきます。
パッキング以外のタスクが多く、苦労した場面をありましたが、14時半すべてのタスクを終え、「You are FAA Senior rigger」の言葉を聞いたときはすべての力が抜けました。

数日に渡る、そして英語での試験はすべてが初めての体験でした。今回の試験までアドバンスエアスポーツの藤原さん、スタッフのみなさんの協力をしていただきたくさんの練習をさせていただきました。このようなサポートがなければ、まず合格は不可能だったかと思います。この場を借りてお礼申し上げます。

今後は、この経験をJPAを通して色々な場面でフィードバックしていけるよう資格に見合った活動ができるよう努力して参ります。
 
 


(FAA Senior Parachute Rigger とは)
アメリカの国家資格。この資格がないとパラシュートのパック、リペア、点検などはできません。パラシュートには4つのタイプがあり、それぞれに資格が必要です。今回は4つのうち、バック(スカイダイビングのパラシュート、グライダーなどの緊急脱出用パラシュートなど)、チェスト(少し昔のスカイダイビングで用いられたタイプ)の2つのタイプを取得(残り2つのタイプのパラシュートはほとんど存在しないため)。

資格取得には、1つのタイプのパラシュートにつき20コのパラシュートのパック、そして推薦状を貰った上で試験を受けに行き、学科試験、口頭試問、実技試験すべてに合格しなければなりません。
日本ではアドバンスエアスポーツなどスカイダイビングギアのロフト(工房)などで数名の方が所持(お世話になった藤原さんはもう1つ上のグレードのMaster Rigeerライセンスを所持)しています。
 
帰国後の 只野正一郎 と 岡田直久。