FAI 及びCIVIL 決定事項に対するJPA 競技規定改定のお知らせ

 

先の世界選手権において、2名の選手が死亡すると言う事故が発生しました。また、レスキューパラシュート開傘が多発し、結果として世界選手権は中止すると言う異常事態になりました。その後の調査において死亡事故を含め選手の搭乗している機体が2 ライナー機 であったことから、FAI 及びCIVIL は以下の決定を下しています。

 

   ・オープンクラスのコンペ機(セクション7B で規定されている)のカテゴリー1 大会参加を
      中止する(期限なし)

   ・カテゴリー2 大会でも、それに準拠することを要望する

 

既に各国ではこの件に関して検討されており、ドイツ、イタリア、スペイン、韓国では国内リーグにおいても上記決定を受け入れると言う結論を出したとのことです。
JPA においても、この決定に対する対応策として、2011年シーズン途中ですが、以下のルール改正を行います。

 

 

1.ルール改定の主旨

2011年7月に開催されたパラグライダー世界選手権において2名の選手が死亡、その事故原因が機体(2 ライナー機)と言う決定が下され、今後の大会において「ラインの荷重試験のみで正式な認証(正式な認証とは、EN のカテゴリーA〜D に該当)を持たない機体の参加を禁止する決定をFAI・CIVILが行ったことにより、競技会における今後の方向性が決定されてしまったことによります。これには、機体だけの単純な問題に留まらず、保険の有効性や主催者への運営責任など多岐にわたる問題が内包されていることから今回の改定に至りました。

 

2. 当面の暫定対策

既に事態が動いていることから、シーズン途中ではありますがルールブックの以下を改定し、そのルールを8 月10 日から適用することとします。
※8 月27,28日開催のジャムリゾート・サマーカップから適用されます。

 

 

ルールブック1.4 使用グライダー

    ・DHV2 以上orCEN(C)以上orAFNORパフォーマンス以上
    この規定に以下の文言を追加する。
    ただし、機体の構成ラインが3 列(A、B、C、ブレークコード)以上の機体で
    なければならない。

 

 

JPA 競技事業部としては、現在のナショナルリーグの運営を「PWCに準拠」することが既に規定されていますので、正式なJPA2012年ルールの変更は8月に行われるPWC総会においての決定を待って追随する形となります。全てにおいて「認証」を持たない機体を排除するのか、2ライナー機のみを排除するのかは議論の分かれる所だと思いますが、PWC の決定を待ったうえで結論を出したいと思います。

選手の皆様のご理解とご協力をよろしくお願いします。



 
copyright Japan Paraglider Associatiron all rights reserved.