リポート : JPA教育事業部 岡田 直久

■1月23日


日本で初となる本格的なタンデムパラグライダーに対するセミナーが兵庫県丹波市の「丹波少年自然の家」を会場に開催されました。今回は関西地区から16名の方が参加されました。

日本ではスクールカリキュラムがない状況で、数年前にタンデム技能証というものがスタートしました。「欲しい!」といえばもらえたような状況で事故も多く発生しました。当然といえば当然の結末です。その状況を打破すべく、JPAでは発足と同時に、しっかりしとした技能証課程を作り、タンデム技能証をスタートさせました。そして今回、基礎技術の普及がひと段落したところで「タンデムセミナー」の開催となりました。

今回はDHVが発行している「タンデム教本」、スカイダイビングのタンデムシステム、ニュージーランドでプロタンデムパイロットのための教材資料、各スクールでのお話をベースに教材を作り上げました。

まずは午前中いっぱいかけて、タンデムパイロットの責任、そして世界的に見た事故などの実情などの説明。いかにタンデムパイロットに求められる技術、知識資質が必要なのかということを重点的にディスカッションしながら講習。半谷顧問にもかけつけていただき、保険の話を含め、深く掘り下げながら講習は進みました。


「責任感」というものをしっかりと自覚し、ではタンデムフライトはいかにしなければいけないのかというテーマに移ります。機材、安全規格・・・まず装備について正しい知識がなければ道具を使いこなす ことはできません。そして、「技術」。タンデムパイロットに求められる技術はなにか?それは完璧な基礎技術ということにつきます。すべての技術を完璧にこなせることはもちろんですが、そこには必ずパッセンジャーが介在します。どのように心理的にサポートしながら技術を発揮するかとうことが大切です。

夕方にはツリーランディングからの脱出。いかに早くパッセンジャーを木から降ろせるかどうかということは大切な問題です。正しい知識そして道具があれば、5分ほどでパッセンジャーを地上に生還させることができます。このようなことを知っただけでも今回のセミナーに参加されたみなさんには有益なものになったのではないかと思います。

最後にタンデムでレスキューパラシュートを使用した場合の対応策などに関して講義をしすべてのカリキュラムを消化しました。タンデムパイロットにはこれほどのものが求められるのかということをみなさん実感されたことと思います。どんなに大変でも、ランディングしたとき、お客様に感謝され感激されるのでタンデムフライトを続けることができるわけです。責任感、充実感、両方をかみしめながら 楽しくタンデムフライトが行えればと期待しています。

ご参加いただいたみなさん、ありがとうございました。
Happy Landing!!



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