山がフィールドのパラグライダーですが、パイロットには山に関する知識がありません。これは我々インストラクターも含め、再考しなければなりません。なぜなら、ツリーランディングして助かったにも関わらず、その後の対応が悪く重大事故に発生したケースは過去のパラグライダーの歴史で何件もあります。これは技術力不足に他なりません。
もちろん、ヒューマンエラーという要素もあります。そのため、JPAではヒューマンエラーに関する知識を身につけるために、専門書を今年1月に完成させました。そして片手落ちにならないよう、ツリーラン救助の正しい技術を身につけたインストラクターを育成すべく、今回、インストラクターを選抜し 養成研修会を開催しました。
これによって、事故撲滅のための知識、技術の向上を図ることができます。今までのパラグライダーの歴史で、痛ましい事故があったにも関わらず、このような行動がなかったこと自体がおこしなことです。JPAでは教本の製作、リガー制度の 確立、グライダーチェック、保険整備、定期的な全国での研修会の開催。。。と休むことなく 活動してきました。そして今回、また取り組まなければならない課題に取り組むことができま した。
さて、養成研修会の今日は、まずは机上講習、機材のチェック。そしてさっそくエアパークCOOご協力の下、実地講習を行いました。すでにツリーランから自己脱出トレーニングが各スクールで行われていると思いますが、プロの登山家から見た観点から、細部にこだわり見直しをはかりました。そして、最後には今回のメインテーマとなるツリーラン救助。道具の使い方を 理解し、無駄のない救助を学びました。
大変充実した内容に参加されたみなさんも満足の1日と なりました。明日は反復、そして応用、練習を続けて行います。 今回の内容は3月に朝霧開催するツリーラン救助のセミナーでフィードバックされます。 スクール活動されているスタッフのみなさんはぜひ、ご参加ください。
講師 : 半谷 貞夫(JPAスーパーバイザー)
協力 : エアパークCOOパラグライダースクール |