コーチング研修レポート(3/7) 水間インストラクター

コーチング研修参加報告
“コミュニケーションはキク~”

 先日3月7日、朝霧高原YMCAにおいて開催されたコーチング研修に参加いたしました。当日は19名の参加者が集まり、午前9時の開始予定前から終了予定時刻を過ぎてまで、終日コミュニケーションスキルに関する印象深い有用なセミナーとなりました。講義の内容はお客様(クライアント)とのコミュニケーションや職場におけるスタッフ間のコミュニケーション技術についてロールプレイングを交えて行われました。

 さて今回の講義における“コミュニケーション”とは相手存在をあるがままに認めること、そこに内在する真意を顕出させることにあると思いました。さらにコミュニケーション技術の上位にあるコーチングという技術を習得することは、相手の育成ばかりでなく自分を客観視することができ、自己を変容させることができるということもわかりました。
一方、日々の現場においては(*語弊を恐れず申し上げると)上手でないスクール生に熱心に指導しようとするあまり、相手の理解量を超えた情報を与えたり、相手の聞きたいことと方向性の異なる表現をしたり、さらに感情的に接することになれば、本当に伝えたいことも伝わらないことが起こりえるでしょう。一方で上手なフライヤーには日常的な会話にとどまり、新しい発見がないまま日を暮らすこともあります。また、お客様から発信された言葉や態度が後になってその真意が理解できたりするなど、仕事に限らず、日常生活においてもこうしたことを経験することを考えれば、指導の現場において瞬間的かつ的確に応対できる技術としてのコミュニケーション、コーチングスキルを身につけなければならないと感じました。

 相手の“声をキク”とは耳で(聞き)脳で(聴き)心に(利いて)、初めて(効く)、そこで初めてお互いに理解できたということではないでしょうか。コミュニケーションは常に50:50の関係にあり、先に述べたように過分なコミュニケーションはウザく、的を外れているとキモく、足りなければダサいと感じるものです。満足感に裏打ちされた過不足のないコミュニケーションは幸福感を生み、その評価は信頼感とともに、より多くの友人を連れその輪が広がることが期待できます。

 パラグライダーを多くの方に永く楽しく続けていただくためにも、教える側は競い合わせることではなく、先をリードすることでもなく、相手の理想とする目標に向かって共に走る伴走者の役割を果たすことだと思います。そして何よりも共に感じることができることを目標にしたいと考えております。

 今回は終日イスに座った姿勢がつづいて、普段の生活にない経験であったため、最後は腰に大分負担がかかりました。かなりキク(・・効く)講義でした。

水間 竜也(エアパークCOOパラグライダースクール