日本パラグライダー協会

会員の皆様からお寄せいただいた「ひやっとしたこと(インシデント)」を分類し、分かりやすくご覧いただけるようにしました。スクール様だけでなく、一般フライヤーの皆様にもぜひご覧頂き ご自身の安全フライトにお役立てください。

ひやっとノートフォーム

レスキューパラシュートが開かない

発生時間 : 12:00
年齢 : 55
性別 : 男
経験年数 : 17
レベル : エキスパート
天候 : 快晴
天候etc :  当日の天候は詳しくわかりません。大会成立しています。
風速 : 1m
状況 : 穏やか
内容 : 大会中、空中接触でストールに入りレスキュ-パラシュ-トを投げたがインナ-コンテナから出なかった。その後グライダーは回復し事無きを得た。
要因 : ローラのインナーコンテナはラインとキャノピーが別々になっていて、ラインをへらを使って押し込みますが、最初に押し込む所にラインを束ねたこぶの部分が入ってしまい何かの都合で引っかかってしまった。
リパック期限は約60日過ぎてました。


2007/08/26

ゴンドラに接触

発生時間 : 12:00
年齢 : 59
性別 : 男
経験年数 : ?
レベル : エキスパート
天候 : 晴れ
風速 : 3m
状況 : サーマル発生
内容 :  ゴンドラ沿いの斜面でリッジサーマルを使って、180度ターンで高度を上げようとしている時に、翼がつぶれ失速。スピンで約180度旋回した後、レスキューパラシュートを開傘。レスキューパラシュート開傘後、上りゴンドラリフトの搬器にキャノピーの翼端が接触。キャノピーの3分の1がちぎれてゴンドラに引っかかったまま山頂方面へ。すぐにゴンドラリフト係員に連絡をいれ、山頂駅舎手前で緊急停車してキャノピーを回収。パイロットは地上約10mの高さで木の枝に掴まり、ほとんど衝撃もなくゴンドラ下の林道に着地。
要因 :  パイロットがエリア規則にある、ゴンドラリフトとの安全距離(水平・垂直方向100m以上)を保っていなかった。


2007/08/12

ラインが複数個所絡んだままテイクオフ

発生時間 : 16:00
性別 : 男
フライト本数 : 500_UP
フライト時間 : 1000_UP
レベル : エキスパート
フライト日数 : 100
天候 : 快晴
風速 : 3m
状況 : 穏やか
内容 : テイクオフは3-4m/secの向かい風。リバースライズアップには理想的なコンディションでたくさんのパイロット、講習生がフライト。最後に、10年以上フライトしていて、コンペ機を乗っているパイロット2人だけとなる。特に問題はなさそうなので、私もテイクオフディレクターの仕事も終え後片付け。ちょうど目を放した時に、1人のパイロットがテイクオフ。なんと、翼の左半分が考えられないほど絡んでいました。1~2本の絡みではなく、リバースライズアップで立ち上げをしていれば、気づかないということはありえないほどの絡みでした。すぐに、レスキューパラ、ツリーランを念頭にフライトすることを指示。なんとか右半分の翼をうまくコントロールし、田んぼに不時着。
要因 : ・コンディションが良すぎて油断した。→テイクオフディレクターも全員フライトするまで油断するべきではなかった。
・暑くて思考回路が正常に働いていなかった。→このような状況を見極め、テイクオフでは再度気を引き締めるようにさせるなどの指導が必要だった。すでに正常な状況でないパイロットであれば、フライトを中止させればよかった。
・ブレークコードで修正しながら立ち上げていたので、絡んでいるか気づけなかった。
→ブレークコードを使用せず立ち上げ、その後、頭上安定をするといった基本に忠実なライズアップをするべき。


2007/08/01

テイクオフ時のコラップス

: 早朝
: 33歳
: 女
: パイロット
: 快晴
: 1m
: 穏やか
: サーマルコンディション時のテイクオフで、抑えているブレークを勢いよく開放してしまい、浮いたと同時に前がつぶれて、旋回に入りそうな感じで地面と激突。
ハーネスの横からぶつかったので、体に怪我はなし。
: 1.ブレークのテンションを感じていない
2.慣れていないパイロットがサーマルコンディションで飛ぶべきではない。

解決方法
インストラクターが、フライトコンディション及びパイロットコンディションを理解しなければならない。パイロット=すべてできると過信してしまうのは良くない。
サーマルコンディションでは、久しぶりの人は立ち上げから入り、慣れてから飛んだ方が良いと思う。


2006/12/31

ファイナルレグでのピッチアップ

: 14:00
: 45歳
: 男
: プライマリー
: 快晴
: 1m
: 穏やか
: ランディングアプローチで、ファイナルストレートに入ってから、少し強い風を受けてピッチアップ。地面も近く焦ったようで、その時ブレークコードをホールド又は少し引いてしまった。その後大きめなピッチアップとなり、やや大きめなサーチ、アクセレーションに入ってすぐに地面に激突した。
本人は無傷であったが、骨折などケガがあってもおかしくない状況でした。
: 普段からピッチングの練習はしっかり行っている為、頭では理解している動きだったが、グライダーの挙動に対しての反応が、まだ体で覚えられていないようでした。
もうひとつ考えられるのは、安定した状態でのフライトだった為、予期せぬ動きで高度も低かったから、焦って力が入ってしまった可能性もある。
本人談から総合すると、こっちの方が有力。


2006/12/29