日本パラグライダー協会

会員の皆様からお寄せいただいた「ひやっとしたこと(インシデント)」を分類し、分かりやすくご覧いただけるようにしました。スクール様だけでなく、一般フライヤーの皆様にもぜひご覧頂き ご自身の安全フライトにお役立てください。

ひやっとノートフォーム

選択されているタグ : スピン

タグを絞り込む : ツリーラン レスキュー開傘 失速

スピン後フルストール

【発生時間】 09:00~
【パイロットレベル】 体験
【天候状況】 晴れ
【風速】 4m/s
【状況】 サーマル発生
【内容】
サーマルで旋回に入ったが、風下側のシンク帯でスピンに入った。その後急旋回に入りそうだったので、両手をカラビナにし、バックポジションへと指示。綺麗にバックに入ったので、両手を少し上げてと言うと、サーチに入ったが急に下向きとなったので焦ったのか、また引いてしまい2度目のストールへ入ってしまい、そのまま杉林へツリーラン

【考えられる要因】
Cクラスのグライダーで、慣れてはいるが少々乱暴な操作が時折見られる為に、今までも小さな失敗が数回はあった。そんな中劣化による迎角の変化も心配だったので、ボトムラインの全交換をして数本目の出来事であった。この事からラインの長さが元の長さになり、迎角が正しい角度に戻り機敏な動きがあった可能性も考えられる。
もちろんライン交換後の、インストラクターによるテストフライトでは正常ではあったが、本人的にはヘタッた状態からの動きの変化があったかも知れない。
機体を変える相談と共に、より深い練習が必要な事を相談中。


2016/03/12

障害物との距離感不足

発生時間 : 13:00~
年齢 : 57
性別 : 男
経験年数 : 5
パイロットレベル : パイロット
年間フライト日数 : ~80日
天候 : 晴れ
風速 : 4m
状況 : サーマル発生
内容 : 北西4mの風でテイクオフ。リッジソアリング中(少しサーマル混じり)サーマルを感じ左旋回180度近くまで回った所で山頂にあるアンテナに近すぎると気づき、左ブレークを更に引いた為、翼端から失速しアンテナ施設のフェンスから10m程度の林の中にツリーランディング。木の高さは4m程度で自力にて回収。怪我はなし。

ビジターフライト(但し、月に1~2度来てフライトしている)
考えられる要因 : 山頂テイクオフ付近アンテナが並び弱い風のリッジではアンテナの近くを飛ぶ傾向にはあったが、アンテナとの距離感と自分の360度旋回の大きさと沈下を考えた時、安全マージンを取っていなかったため、サーマルの上昇の悪さと旋回の流れによってアンテナに近づき過ぎ、慌てて左のブレークを引きすぎたために失速に入ってしまった。

・アンテナとの安全距離の認識が足りない。
・自分のグライダーコントロール技術の過信。

今後は
・安全マージンを多めに取るフライトを心がける。
・ビジターフライヤーはいつもエリア情報の外側にいる為、ビジターを含めたフライト前のミーティングを開催していく。


2009/05/03

サーマルエントリーでスピン

: 11:00
: 35歳
: 男
: エキスパート
: 晴れ
: 3m
: サーマル発生
: パイロットは以前は毎週のように飛んでいたが、結婚してから2~3ヶ月に1度くらいのペースとなり、飛ぶ度にブランクあった。
穏やかにサーマルが発生する条件で、サーマル入ろうと旋回を開始したが、引きすぎてスピン。慌てる事はなく直ぐにブレークをリリースしたので、270度旋転した後に回復した。

: ベテランでも特に以前は頻繁に飛んでいたパイロットが極端に飛ぶ頻度が落ちると、気持ちが先行して操作に荒さが出てしまう。
30歳過ぎくらいで結婚して飛ぶ頻度が減ったパイロットは他にもいるので、注意して行きたい。


2009/01/03

ゴンドラに接触

発生時間 : 12:00
年齢 : 59
性別 : 男
経験年数 : ?
レベル : エキスパート
天候 : 晴れ
風速 : 3m
状況 : サーマル発生
内容 :  ゴンドラ沿いの斜面でリッジサーマルを使って、180度ターンで高度を上げようとしている時に、翼がつぶれ失速。スピンで約180度旋回した後、レスキューパラシュートを開傘。レスキューパラシュート開傘後、上りゴンドラリフトの搬器にキャノピーの翼端が接触。キャノピーの3分の1がちぎれてゴンドラに引っかかったまま山頂方面へ。すぐにゴンドラリフト係員に連絡をいれ、山頂駅舎手前で緊急停車してキャノピーを回収。パイロットは地上約10mの高さで木の枝に掴まり、ほとんど衝撃もなくゴンドラ下の林道に着地。
要因 :  パイロットがエリア規則にある、ゴンドラリフトとの安全距離(水平・垂直方向100m以上)を保っていなかった。


2007/08/12

ブレークコードの縮み?

: 11:00
: 男
: パイロット
: 曇り
: 1m
: サーマル発生
: テイクオフ後、直線飛行でサーマルに進入。グライダーを安定させようとブレークコードを軽く引いたところアングルが上がり、コンスタントストールからフラットスピンに移行しグライダーがスパイラルダイブに入るところでレスキューを投げる。
レスキューの判断が早かったため、本人、機体、その他に損害はありませんでした。
: ・パイロットはフライトのブランクが長く年間日数も数日と少ない。
 そのため、ついブレークコードを引き気味になっていたのではないか?
・機体をチェックしたところ、ブレークコードが縮んでいた兆候があり(約5cm)
 ストールに入りやすい状態だったのでは?
などの条件が複合して起きたものと考えられるが、ブレークコードの縮みが大きかったことは見逃されがちなので注意が必要でしょう。


2006/08/16