J P A  I N F O R M A T I O N
2008年度ルール改定に関して
更新 2007.12.14

JPA競技事業部

 JPA競技事業部では、2008年度ルール改定について競技委員による議論の末、ようやく選手のみなさまに発表できる段階に至りました。今回のルール改定に関しては、事前に選手ミーティングの場においてルールの方向性などをアナウンスさせていただきましたが、ルール改定の基本的な背景・方針は概ね以下の理念に基づいて決定されました。このことに関しては、選手のみなさまにご理解をいただきたいと思います。


  ■ルール改定の理念と背景
JPAナショナルリーグのルールブックには、「日本におけるパラグライダー競技人口の底辺拡大と競技の活性化を図る。世界で行われているPWCAをベースとしたスポーツ性を持ち世界を舞台として戦っていける選手の育成を目的とする。」と謳われています。また、チャレンジリーグのルールブックにも「パラグライダー競技の登竜門でもありまた、PNLへのステップアップとしての位置付けと競技フライトのトレーニングの場とする。」と謳われております。競技事業部としては、これらをより具体化し、この趣旨に沿うリーグ運営を基本とするため、今回のルール改定に至ったものです。
 

  ■ナショナルリーグに関する変更点と解説
1. ナショナルリーグ参加(登録)資格
  ナショナルリーグへ登録する場合も、以下の資格(要件)を満たす必要があります。

◎前提条件
  • 安全なフライトを心がけ、他の選手に迷惑をかけないモラルを有すること
●必須項目
  • JPAパラグライダーエキスパートパイロット技能証所持していること(従来どおり)
  • JPAパラグライダーパイロット会員証が有効であること(従来どおり)
○付帯条件項目(最低1項目満たしている必要がある)
  • 2007年度PWCにおいて参加実績のある者(追加)
  • 2007年度PNL、PCLにおいて参加実績のある者(追加)
  • 2008年度PCLにおいて参加実績のある者(追加)
  • JPAまたは大会主催者が認めた者(追加)
※補足事項
  • JHFフライヤー会員のみの選手は、JPAチャレンジリーグに参加し、JPAパイロット会員登録をしてJPA技能証を取得してかナショナルリーグに参加のこと(追加)

上記用件を満たしていても、マナーおよびモラルについて競技委員長より注意を受けた選手は、当該大会以後の大会に参加出来ない場合がある(追加)


上記に関しては、ナショナルリーグを世界に通用する選手育成の場、競技の場としてとらえ、実績や実力を重視して設定されました。また、JPAが運営するリーグであるため、JPA会員及びJPA技能証が必要である点も明確化されました。

2. 参加優遇措置およびセレクションに関して
  大会の参加に関しては、登録選手のうち以下の順番においてセレクションされます。
主催者は大会運営上(安全管理等)の理由により、選手の受け入れ拒否することが出来る。
を除いた選手から、前年度PNLのTOP15
前年度PNL女子TOP5
PCL前年度総合ランキングTOP10(PNL TOP30を除き10名まで繰り上げる、PNL登録が事前に必要)
PNLランキング順、および特別枠(主催者枠等)
この改定も、基本的にナショナルリーグにおいては前年度実績を重視したセレクションとなるように設定されました。

3. 受付の手順に関して
  従来は予備登録を行っていましたが、これを廃止し一律に大会開催3ヶ月前より受付
  を開始します。
3ヶ月前 開催要項掲載と同時に案内を登録選手に送る。受け付けを開始
1ヶ月半前 受け付け終了(締切)(TOP15の選手の優先参加の権利(シード権)はなくなる)
1ヶ月前 受付した選手を競技事業部にてセレクションし、承諾メールを出す。
2週間前 エントリー費(参加費)の入金締切。この時点で入金確認がない場合はキャンセルと見なし、ウエイティングリストの選手に参加の確認メールを出す。
ただし、キャンセルの連絡もなかった場合、参加費を請求します。
従来の方法の場合、予備登録されていてもメールで参加意思表示を行わなければならず、選手にとって手続きが分かりにくいと言う欠点があったため、今回は共通の手続きとして明確化しました。

4. PNLランキングに関して
PNLランキングは、従来その選手が獲得したベスト3タスクをリーグポイントとして計上し、成績を出して参りました。しかしながら、リーグ前半である程度リーグ戦の行方が決まってしまうこと、多数のタスクが成立しているにも関わらずリーグ成績に反映出来ないなどの意見もいただいておりました。そこで以下のように変更いたします。
年間成立タスク数が7本以下の場合は、タスク計上数を3本とする。
年間成立タスク数が8本以上9本以下の場合は、タスク計上数を4本とする。
年間成立タスク数が10本以上の場合は、タスク計上数を5本とする。
総合結果で同点が出た場合には、計上されたタスク以外の有効な2タスクの合計点の高い方が上位となる。それでも同点の場合には点数差が出るまでタスクを計上してゆく。

5. ゼッケンに関して
従来は前年度ランキング30位までの選手のみ、実績による固定ゼッケンとしてきましたが、実力を反映したリーグの性格を明確化するために、「前年度PNLランキング実績がある選手はその順位を当該年度におけるPNLの大会のエントリー番号とする」と変更いたします。
順位のない選手のゼッケンは161番からとなります。
次年度のゼッケン区分は次の通りとする。
PNL:1〜299、PCL:301〜499
但し、PNLに参加し総合成績でゼッケンNo.が確定した者は、次年度PNLの登録に関わらずPNL・PCL共にそのゼッケンNo.を使用する。

6. ミニマム募集定員
PNL 80名   PCL 70名   
ただし、競技事業部が承認した特別開催大会はこの限りではない。

7. ペナルティ
より円滑なリーグ運営を目指すためにも、義務を怠った選手に対しては厳しいペナルティを課すことといたします。
ペナルティーの判定は、競技委員長の判断により決定される。
雲中飛行を行った選手は、そのタスクにおいて0スコア−とする。
帰着申告義務違反は、そのタスクにおいて100%減点とする。(0スコア)
旋回方向義務違反は、そのタスクにおいて50%減点とする。
無線スイッチ入れ忘れは、そのタスクにおいて50%減点とする。
ゼッケン無しおよび見づらい場合は、そのタスクにおいて50%減点とする。
ランディング報告義務違反は、そのタスクにおいて50%減点とする。

8. シリンダー半径の変更
従来の400mから200mに変更いたします。(日本の競技環境において、半径400mは大きい)

9. スコアリングの変更
スコアリングはRace2002(GAP2000)に変更する。また、従来はGAPにおいて1000点に満たない大会も許容したが、来年度はDayクオリティが1のタスクにおいては、1位の選手得点を1000点としてノーマライズする。

10. タスクストップ
タスクストップに関しても、明確な基準を設ける。
タスクストップ時におけるDayクオリティが0.8未満の場合は、そのタスクで得た得点の1/2をリーグポイントとして計上出来るものとする。Dayクオリティが0.8以上の場合はそのタスクで得た得点の全てをリーグポイントとして計上出来るものとする。
   タスクストップとなるのは以下の条件を満たした場合とする。
1. ゴールレースの場合はタスクストップとする。
2. エラップスタイムレースの場合は、ゲートが60分以上開いていた場合。
 

  ■チャレンジリーグに関する変更点と解説
1. 使用グライダーに関して
PCLは、PNLへの登竜門としてPNLへの参加優先権を争うオープンクラスと、2007年までのチャレンジリーグと同等のチャレンジクラスに分けられる。
オープンクラスにはC1以上のグライダーで参加するものとし、C2グライダーは自動的にチャレンジクラスにエントリーされる。

2. タスクに関して
JPA・パラグライダーチャレンジリーグ(PCL)のタスクは、オープンクラスとチャレンジクラスで別々のタスクを提示する。
チャレンジリーグの中で、実質的には性格の違うクラス(リーグ)が共存する関係上、オープンクラスとチャレンジクラスのタスクは基本的には別のものとしますが、大会運営を円滑に行うためにオープンクラスのタスクはチャレンジクラスのタスクを含む設定として運営することになりました。

3. クラス分けに関して
  クラス分けは以下のようになります。
クラス分け カテゴリー シリンダー
PNL TOP15 前年度PNLトップ15位 200m
オープン DHV2、CEN (C)以上
(DHV、CENを取得していない場合はAFNORパフォーマンス以上)
200m
チャレンジ
C1
DHV2、CEN (C)以下
(DHV、CENを取得していない場合はAFNORパフォーマンス以下)
200m
チャレンジ
C2
DHV1、1-2、CEN (A,B)
(DHV、DENを取得していない場合はAFNORスタンダード)
300m

4. 年間表彰に関して
年間ランキングから以下の表彰を行う。
【オープンクラス】
  オープンクラス総合1位〜3位
  レディースランキング1位〜3位
  チームランキング1位〜3位
副賞: 下記ランキングの選手は次年度の大会において以下の資格が与えられる。
PCLオープンクラスランキング1位〜10位:PNLの次年度の大会優先出場資格
PCLオープンクラスランキング1位〜3位:PNLの次年度の大会に参加費\8,000(JPA専用無線機使用料含む)(二日大会の場合)

【チャレンジクラス】
  総合、1位〜3位
  チーム戦 1位〜3位(表彰のみ)
副賞: 下記ランキングの選手は次年度の大会において以下の資格が与えられる。 チャレンジクラス1位〜3位:PCLの次年度大会に参加費\8,000(JPA専用無線機使用料含む)(二日間の大会の場合)

【年間表彰の賞金】
  PCL オープンクラス1位:3万円   
      チャレンジクラス1位:3万円

5. スコアリング
  基本的にナショナルリーグと同一です。

6. タスクストップ
  基本的にナショナルリーグと同一です。

7. 表彰
PCLは以下のようにクラス分けし表彰を行う。
各大会、
【オープンクラス】
  総合1位〜3位
  女子1位〜3位
  チーム戦1位〜3位
副賞: 2008年度中、デイクオリティが1のPCL大会オープンクラス優勝者は、その大会以降に開催される2008年度中のPNL大会のうち1大会(自由に選択可)について、優先参加枠及び優待価格¥8,000(無線機使用料を含む)で参加することが出来る。

【チャレンジクラス】
  総合、1位〜3位
  チーム戦の1位〜3位(他、ブービー賞等のローカル表彰を設ける)


8. チーム戦

  チーム戦の登録およびエントリーは、各クラス毎に行う。

 
 



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