サーマルフライイング発刊によせて
著者から日本パラグライダー協会の半谷顧問のもとに、日本語版を出さないかという話があったのが昨年の秋。
すでにヨーロッパ各国でブームを起している本であることは知っていたので大変興味がありました。
そして、この冬にイカロス出版から発売が決まり、1月ごろから編集作業に協力させていただきました。
まず読んでみての印象ですが、「非常に簡単でわかりやすい」の一言に尽きます。苦手な理論が長々と書いてあるのではなく、実際にフライトに必要なポイントをかいつまんで書いているので、気象の本を読んでいる難しさはほとんどありません。
パラグライダーの上達ためにはフライトテクニックの練習、それと気象学を勉強することが大変重要です。
ただ、多くのパイロットの方はこの気象を勉強しようと試みるものの志半ばで挫折してしまっているのではないでしょうか。そんな私を含めた気象学の苦手なパイロットの皆さんにとってこの本は強い味方となります。
もちろん、各項目を深く理解するには、手元にもう一冊気象の専門書が必要になりますが、とりあえず実際のフライトに必要なことだけを知りたいのであれば、この本を読むだけで十分だと思います。ただ、魔法の本ではありませんので、フライトした後に、またこの本を読み、天気予報の分析、観天望気、フライト中の判断・・・それが本当に正しかったか本の内容と照らし合わせ十分吟味します。
そしてまたフライトをする。その繰返しをするうちにフライトの精度は上がってくるはずです。
私も読んでいくうちに、今までの理解がより鮮明なものとなり、またフライトすることが楽しくなりました。
このような機会をいただき大変感謝しています。
ありがとうございました。 |