パラグライダーセミナーin台湾 台南市・成功大学 4/25-26

 今回、いままで台湾のパラグライダー協会が発行していたインストラクター技能証、タンデム技能証に関してはいったん無効にし、新たに台湾政府が技能証を発行することになりました。そして、その検定会が今年の4月に3回行なわれることとなりました。
 今回のこのプロジェクトのきっかけは、やはり「事故」です。パラグライダー人口の割にニュース報道されるような事故が多いため、その撲滅に政府が介入せざるをえなくなったわけです。JPAが設立された経緯、そして継続して行なっている活動も、事故を減らすため、そして私たちのフライト環境を守るためのものですので、その趣旨に賛同し協力することになりました。台湾政府ほかプロジェクトチームは私たちの取り組み、活動に敬意を払って下さっています。

 この研修会はすでに4月に入り台北、台中で行なわれています。そして今回は、会場を南に移し、3回目の開催となりました。研修会では、JPAのワークブックにある5科目が行なわれます。その中で、私はフライトテクニックを受け持つこととなりました。すべての内容に関して講義を行なう時間はありませんので、「テイクフ」「レスキューパラシュート」に焦点を当てることにしました。
 海外でのセミナーはすでに韓国ハングパラ連盟の依頼で2回行なっていますが、やはり緊張します。
 担当は2日目でしたので、1日目は参加者のみなさんの雰囲気を確認するために、いっしょに教室にいることにしました。どのような国民性であるのか、どのような目的をみなさんもっているのか、どのような意識なのか・・・中国語はまったく理解できなかったものの、本番に繋がるものとなりました。

 緊張とともに当日の朝は5時に起床。最終確認を静かな民宿のロビーで行ないました。通訳の方とは昨晩初めてお会いしたのでいささか不安が残りますが、参加者にもお手伝いをお願いしたのでなんとかなりそうです。いずれにしても今回のテーマは過去10年何度も行なっている得意分野です。
 教室には昨日より多い50名以上のインストラクター、タンデムパイロットの方が集まりました。今回、JPAのセミナーを聞くためだけに遠く台北から来られた方も数名いらっしゃいます。ありがたい限りです。
 さあ、本番。拍手とともに迎え入れられ、緊張は解け集中力が増しました。みなさんと対話をしながら、いつものスタイルで進行しました。海外でのセミナーは通訳をしてくださる間に、必要に応じてセミナーの組み立てをし直すことができます。そのため、セミナー全体を咀嚼しながら進行することができます。
 通訳をしながらということもあり、時間は思った以上にあっという間に過ぎていきました。セミナーの着陸ポイントだけは外さないようにし、限られた時間ではありましたが、予定通りタッチダウンすることができました。多くの方の「謝々(ありがとう)」とともに教室を後にすることができました。ひとまず、無事終了です。
ありがとうございました。

主催:台湾教育省

場所:台南市成功大学

講師:瀬 氏(逢甲大学教授)
    廖 氏(パラグライダーインストラクター)
    宛 氏(淡江大学教授)
    岡田 直久(日本パラグライダー協会教育事業部)