David Eyraud SIV & ACRO トレーニング day1 6/24(金)

フランス・アネシーのデビット氏の行っているSIV&ACROトレーニングの訪問は毎年恒例となっていますが、今年も6日間の日程で伺う機会をいただきました。
今シーズン、デビット氏は雨に泣かされることが多かったようですが、ちょうど昨日からアネシーは本来の夏のコンディションとなったようです。トレーニング初日は運よくそんなグッドコンディションに恵まれ一日たっぷりと実技を行うことができました。

毎年行っていてそんなに習うことがあるのかと思うかもしれませんが、それがあります。これはデビット氏の「こだわり」「情熱」からくるもので、なにをパイロットに伝えたいかということを前提に、その練習方法、伝達方法が常に微調整されています。

そんなデビット氏のトレーニングはFFVL(フランス連盟)からの依頼で数年前から一冊の本にまとめられる予定でしたが、300ページを超えてもできあがらず。その真意は・・。このような微調整が本になるとできなくなってしまうため、Web上でまとめられました。もちろんですが、さすがの出来上がりです。

さて、初日の今日は参加者全員デビット氏のトレーニング経験者ということもあり、早めに机上講習を終えテイクオフへ移動しました。私はまずはEN-Dクラスのグライダーで2本。誘導の仕方に注意を払いながら高度いっぱい使い切り、様々なマニューバーを行いました。このクラスのグライダーを乗るパイロットが知っておくべきことから逆算し、また新しいトレーニング方法が導入されていました。2本終え、これ以上行うことはないということで、アクロ系のグライダーに変更しました。

アクロを行う環境は日本にはあまりありませんが、この複雑な動きを理路整然と指導できるということには「教育」として大きな意義があると思っています。とかく感覚的なスポーツですが、それを感覚的に伝えるようではプロの講習とはいえません。これでは習うより慣れろ!ということになってしまい、そこにインストラクターの説得力はありません。

アクロのマニューバーでSATとヘリコプターは同列に考えられていますが、デビット氏曰く、「SAT一日、ヘリコプター1年」。それだけ難易度の違うマニューバーです。それだけに、ヘリコプターをマスターしてもらうにはデビット氏も様々な方法を取り入れています。

そんなトレーニングを通じて、「教育」のアイデアがいろいろと浮かんできました。ビデオ解析を終えたのは19時。実に12時間のトレーニングで初日を終えました。