日本パラグライダー協会
 
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ナショナルリーグ 第4戦
All Japan in Shirataka
2005年5月3日〜5日
開催地 : 山形県西置賜郡白鷹町 白鷹スカイパーク

【5月3日(火)】

昨年に続きGWに開催される山形県白鷹は初日から好天に恵まれ、幕を開けました。

予報を見る限りでは、最高のタスクが組めそうな勢いで、10時からの開会式に引き続き米沢ゴールへの60kのタスクを仮発表しましたが、テイクオフに入る北西の風が予想より強くなり、ウェイティングに入る。時間の経過と共に風が強くなり、ダミーが出るも風の乱れと強風で進路を阻まれる状態でウェイティングが長くなる。

午後2時になり、時間も迫り21kmの湾内でのタスクを発表し、3時までに風が収まればゲートオープンということでスタートする。タスクを発表した後徐々にテイクオフに入る風も落ち着きを見せ始め、ダミーの上昇も問題なし。2時32分ゲートオープン。西黒森をアウトアンドリターンしお助け山をトライアングルとしたエラップスタイムレースがスタートした。

最初のグループはテイクオフ直後から順調に高度を上げ初めるが、第2グループが苦しんでいるのを見て悪い予感が脳裏をよぎるがテイクオフの風が再び入り始めるのと同時に苦しんでいた選手達も一気に高度を上げ初め動き始めた。

それでも高度を下げると上げ直すのに苦労している様子で渋めの展開かとも思われたが、レース慣れしている選手達には関係なくトップの喜多選手は予想を裏切り32分でゴールしてしまった。その後の選手も19位の吉岡選手までが1時間以内という早い展開で43名の選手がゴールする結果となった。

風に悩まされた一日の結果は、予想に反する良い結果に結びついた。夜には地元クラブ主催パーティーが行われ、地元食材とフライト後のアルコールが程よく体に染みこむ楽しい夜を過ごすことが出来た。
クラブ員でもあるお蕎麦屋さんの作ってくれた蕎麦が非常に美味しかったです。

パーティの最後には、JPA競技での恒例になったフライトログを用いての講習会が長島選手によって行われ、明日以降のフライトの役立つことを願います。
 1日目大会結果
総合成績表 上位選手のトラックログ
総合成績表(日本語)  
女子成績表(日本語)  
U-25成績表(日本語)  

【5月4日(水)】

予報通りの西の強風が朝から吹き込み、テイクオフに上がることなく本部前で待機。

その後、次回行われる長野県栂池を題材として、昨年の大会でのフライトログを用いながらポイント解析や気象状況から予想されるタスクの意味などを含めて講習を行いました。栂池は難しいと思われるポイントをいかに克服するかが光が見えたのではないでしょうか。

その後は、昨夜に引き続き地元食材を使った汁が振る舞われ、お腹を暖め明日の最終日に向けて休養日としてキャンセルの発表が行われ解散となりました。
 

【5月5日(木)】

朝から高層雲が広がる。上層の西風は強いが日照が弱い分だけ強風の層へ高度を獲得してゆくことは難しいと判断し、テイクオフへ。

時間の経過と共に高層雲が厚くなったり、薄くなったりを繰り返しながら気温の上昇を待つこととなった。タスクはサーマル間が広がることを想定し湾内を使うことが逆に上げ直しを難しくさせることを避け、昨年新たに設定された米沢へのルートを設定し、サーマルコンディションになることを待った。

地元ダミーが上昇を初め、その後の厚くなった高層雲が切れた頃を見計らい11時30分、35kmの米沢ゴールへのエラップスタイムレースでスタート。それでも上昇は弱く、高度を維持する選手や高度を下げリフライトに切り替える選手、タイミングを見つける為にウェイティングする選手とそれぞれのタクティクスが展開された。

日照の弱さがサーマルを強くさせるのに時間がかかり、テイクオフ近辺で高度を上げてスタートした選手もその後にサーマルを繋ぐことが出来ず、1時を過ぎて高度を獲得しスタートした選手達が徐々に距離を伸ばし始めるが、今度は低層から中層に入り込んできた南風に行く手を阻まれ距離が伸びなくなり、高度は予想以上の2000m程度まで上昇するものの距離が伸びず、トップの伊藤選手が16kmを飛んだのを最後に全選手がランディングすることになり、じっくり時間をかけて戦った選手達がそれでも距離を伸ばした。

主催者のスムーズな運営、選手の回収のお陰で4時30分には閉会式が行われ、徐々に力をつけてきたスカイパーク宇都宮所属のの喜多洋行選手がナショナルリーグ初優勝を飾り、女子もAirParkCoo所属の柴田慶子選手が初優勝し新たな顔ぶれが表彰台に立った。

 3日目大会結果
総合成績表 上位選手のトラックログ
総合成績表(日本語)  
女子成績表(日本語)  
U-25成績表(日本語)  


 大会結果
総合成績表(日本語)  
女子成績表(日本語)  
U-25成績表(日本語)  

・・・ 上位選手のコメント ・・・
総合成績第1位
喜多洋行選手
白鷹は大会初参戦の昨年初ゴ−ルを決められた地なので、今年の参加も前々から楽しみにしていました。

初日は風が強めながらも、12〜15時の気温減率が上層で1という何とも魅力的な予報。とにかくこの時間帯に廻りたいという気持ちからゲートオープン時間発表と同時にグライダ−を広げると、何と隣には宇都宮チーム最大のライバルである吉沢さんが! クラブコンペ”バッカス赤岩リーグ”魂にも火が付き、T.O.直後シンク帯の中から意地でファーストサーマルを捕まえ、伊澤さんも加わり3人での上げ競争となった。

1500m付近でサーマルのズレに上手く合わせた2人に追い付かれた為、デパ−チャポイント狙いで真っ先にパイロンへ向かう。T.O.へ戻っての上げ直しも覚悟していたがコ−ス上にもリフトが幾つもありそのまま西黒森へ。その後もT.O.から西黒森へ向かう追風のサーマルを使い順調にタスクを消化。途中で2200mまで上げ切ってからスタートした伊澤さんに追い付かれるが、お助け山へのライン取りに成功し高度を落とさずトップでゴールラインを切る事が出来ました。30分代で廻っている人は他にも結構いた様なので発表があるまで落ち着きませんでしたが、貼り出された結果を見た時は、場違いな順位と予想以上の点数に大いに興奮させて頂きました。

TASK2は、初日と違い11:30のゲ−トオ−プンから条件が良くなるまでひたすら待ってからT.O.するもののサーマルポイントの目まぐるしい変化に翻弄され撃沈しゲートクローズも迫った13時過ぎにリフライト。幸いにも1800mまで上げる事ができ、パレスでの上げ直しに苦労しながらも8.9kmまで距離を伸ばせ、とりあえずやるだけの事はやったという気分で総合の結果発表を待ちました。

PWC参加組等いない中ではありますが、2日間成立の大会での総合優勝はとにかく嬉しい。土産に買ってきた日本酒で晩酌をする度に、にやにやしながら勝利の美酒を味わっております。

総合成績第2位
山田則夫選手
僕の大好きな白鷹、それも三日間ということでとても楽しみにしてました。白鷹の人達は、とても面白く気さくで大好きです。今年で白鷹は、三回目なので、そろそろ3000点を貰おうと、意気揚々で乗り込みました。相変わらず白鷹の星は綺麗でした。

大会初日白鷹マジックが起こることを信じ、ゲートオープン後かなり飛ばずに待ちました。先に飛び出した人達はかなり高い高度で、強風の中パイロンを回り始めたのを見ながら、後半白鷹マジックの中低くスピードを出せると、思いました。

スタートパイロンに入る前、小幡さん星さんと、一緒になり、二人をおうかたちでスタートを切りました。二人の4はとてもすばらしく見ていてわくわくしました。出来るだけ低くパイロンを取りながら、コンディションは益々良くなってました。後半戦B18からがスパート所と思い、さらに低く最後テイクオフD01にはシリンダーだけ入ればテイクより低くても良いと思い、さらに風がより北よりに向いたので、戻るのには苦労シナイハズ。だが、B10D01間は風が変わったため、リフトは無くテイクシリンダーに入れなくそこで七周センタリングして、シリンダーイン、やっとフォイナル。ゴール後喜んでいたのだが?・ ・ ・?

2日目地元の原田さんが蔵王を案内してくれて、感動しました。ぜひ蔵王での大会心待にしています。 三日目、ゴールしたかった。シアーのよみまだまだです。
最後に、大会関係者ならびスタッフのみな様本当に有難うございました。
来年めざせ3000点、頑張りましょう 。
女子の部優勝
柴田慶子選手
今回の大会は私にとって驚くべき、そして記念すべき大会となりました。まず、ひとつは初ゴール。昨年から大会に参加し、今までものすごく遠く感じられたゴールが目前に見えたときはすごく感激し、思わず叫んでしまいました。

今年の大会は“ゴールすること!”を目標に挑んでいたため、こんなに早く目標を達成することができうれしいです。
そして、何よりも自分でも驚いているのは、女子の部優勝という結果です。これは今でも信じがたい!! 
今回の大会では早めのTOとキープハイを常に心がけて飛んでいたつもりが、空を見上げると自分よりはるか高くに何機ものグライダーが・・・。(あんなに高く上がれないよう。)と思いつつ、いつもの調子でつっ走ってしまいました。

今回は無事にゴールすることができ、良い結果に繋がりましたが、いつもうまくいくとは限らないので、これからも早めのTO、キープハイ、そして安全なフライトを心がけてがんばっていきたいと思います。それから私が今回優勝できたのは、いつも応援してくれている仲間達の励ましと、米沢牛とトミさんのやきとりパワーのおかげと感謝しています。ありがとうございました。
女子の部第2位
佐藤祐子選手
正直なところ、TASK1の結果からしても、表彰台に上がれるとは全く思っていませんでした。ところがTASK2は、それこそ思い描くこともなかった総合2位&そのおかげで表彰台。TASK2で頑張って自分なりにうまく飛べたことがいい結果につながったので、とっても嬉しかったです。また、本部で迎えてくれた方々が「すごいがんばったよ〜」と声をかけて下さったのも本当に嬉しかったです。

とはいえTASK1はゴールしただけの内容でした。いつもゴールは目指して飛んでいますが、これからはレースの組立てをもっと考えて飛べるようになりたいと思います。
これからも頑張って、そして楽しくフライトしていきたいと思います。