関東地方の天気は下り坂。朝、8時半にはみなさん集合されたのでさっそく開始です。
まずは今回の認定検定会の意味、意義の説明から。話も手短にCOO北テイクオフ裏に設置された会場に移動です。
すでに雨が降りだしましたが、林の中ですのであまり気になりません。
基本となる「リードで木を登る」方法をデモンストレーションし、その後、4つのグループに分かれ即実践です。グループは木登り、そして宙づりの自己脱出を交替で実施。南裏ご夫婦ら講師陣からはその都度、アドバイス、指摘が入ります。交替で一通り行ったところですでにお昼過ぎ。その頃には雨足も一時強くなりクラブハウスへ移動。
エアパークCOOのご好意でお弁当の手配、暖かい部屋、コーヒーなどを準備していただき、午前中冷えた体もすぐに回復。午後はまずは前半の総括、そしてシミュレーターを利用して再度イメージを構築。ひとしきり復習したところで次の科目「木からの救助〜カウンターラッペル」の説明です。図解すると簡単なシステムですが、これが実際に木に登ると理解ができなくなります。
午後はCOOの通称“やぐら”をお借りして実技。雨は断続的に降り続きますが・u栫A要救助者、樹上救助者、ビレイヤーを交替で実践し理解を深めていきました。全員終わったところですでに日暮れ間近。講習室に戻り、グループごと今日の反省、まとめを終えたのは19時を回っていました。朝から外で実技をし続けたので、夜は基本的な道具の使い方を再度おさらい。ロープの束ね方、まとめ方、ハーネスの装着・・・基本的なことを確実に行うことは非常に安全に救助を行う上で重要です。
すべてを終えたのは21時。最後、みんなでクラブハウスの掃除をして解散となりました。
明日も続きます。
3月24日(水)
3月25日(木)
雨です、今日も。ですが中止はありません。なぜなら、人命救助はいつどこで起こるかわからないものだからです。
今回、公認をいただいている日本山岳レスキュー協会が行うトレーニングも雨、雪関係なく実施されます。パラグライダーにしか携わっていない我々からすれば、より過酷な状況下で行っています。今回のような悪条件で行うことに意味があるのか、検定員のなかでも話し合いがもたれました。メリットはこのような環境下で行うことで自信が持てるようになれること、デメリットは環境に対応するのが精いっぱいで操作を正しく覚えることができないこと。結果、行ったことには大きな意義があったように思えます。今回、うまくいかずに補講となった方もいますが、これが大きな第一歩になったと思います。
まず今日は、午前中いっぱいかけてカウンターラッペルの説明。現在、作成している教本“レスキューBOOK”の写真を使いイメージも明快になったのではないかと思います。道具の使用方法、絶対に押さえなければならないポイント、細かく解説しながら講習を行いました。最後、“やぐら”でデモンストレーションをした時には雨も小康状態となり、お昼御飯も早々に北テイクオフに設置した会場に移動しました。昨晩の雪でテイクオフは真っ白、より酷な環境になりましたが、みなさんの熱意も強く、林の中には気力が充満していました。
今日の課題は「宙づりの救助〜カウンターラッペル」。要救助者、ビレイヤー、登高者を交替で実施。見て、実施して、感じて多角的に理解を深めることに努めました。ひとしきり終わったところでクラブハウスへ下山。今日のサマリーを行い終了となりました。年に数回も発生しないようなことにこれだけ情熱を注がなければならないのか、答えは“イエス”。インストラクター、エリア管理者ではあれば義務です。
また今回は一般のパイロットの方も参加してくださったので、同じような感覚を共有できたことは非常に有意義でした。私たち検定員は責任がある以上、妥協せず補講などを行います。それはJPAインストラクターにそれだけの情熱があるから、それに応えるためでもあります。
雨の中、熱く燃えた2日間でした。お疲れ様でした。