JPAパラグライダーレスキューレベル1,2認定検定会・丹波 2/16(2日目)

昨日の疲れが残る中、2日目は7:30スタートでした。気温はこの1週間で一番寒い-6℃。

夕方にぬかるんでいた地面は昼過ぎまで凍っていました。講習場は西斜面なので昼まで日陰。ロープも凍って走りが悪いようです。

朝のウォーミングアップは木登りから。木登りに関しては問題なしですいすいあがっていきます。ビレイヤーもなかなかいい感じです。

今日は宙吊りの救助(カウンターラッペル)を2本。

体力的にも1本目でしっかり復習して2本目は検定という感じにしました。

失敗を体感していい方法を覚えてもらえればと行った1本目はかなり苦しんでいました。そこで、この1週間で全体的に見ていて気がついたことがあります。

「もう少しでカラビナがかけれる、、、」とか、なにかあと少しと思ったところであと少ししか努力しないと失敗する。そしてまたがんばってやるんですが、あと少しが意外と遠いのですね。ここで思ったのはあと少しと思ったところは少しじゃなくて目一杯の力を振り絞って一気に畳み掛けたほうがいいな、と思いました。失敗するたびに体力ゲージが減ってしまうので速やかに終わらしたほうがいいですね。

そんなこんなで午前中の最後にデモンストレーションをして13時に待望の昼食になりました。

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ご飯を食べながら反省会。手順などを話していました。カウンターラッペルでの技術的に難しいところは教科書の96、97頁のエイト環とマッシャーでロープに加重をかけたままビレーとエイトノットを解除していくところで詰まります。ここでは「ゴボウ」でエイトカンの扱いに慣れていないとしんどいのかなと思いました。2つ目に詰まるのは、ロープジャッキ。これも慣れていないとできない。でもコツがあるのですね。練習あるのみです。

午後からは本番!

この2日間の集大成です。良く理解しているかどうか見させてもらいました。

見るからに身体は疲労していますがここは根性で乗り切るしかありません。時間も計ってみました。制限時間は60分。急がないで一つ一つの手順を確認しながらやれば決して無理な時間ではありません。

お1人目は50分で救出。お2人目は45分でした。

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カウンターラッペルが終わってまだ時間があったのでトラブルシューティングの科目へ。

宙吊りでエイト環でロープがロックしたシチュエーション。

最後はロープの回収と片付け。一人はユマーリングで上がって、もう一人は滑車を使って引き上げました。終わった時には辺りは暗くなっていました。

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最後のミーティングでは、道具に対しての話と救助するために鍛錬を積まなければいけないところをミーティング。

自分の道具を使いやすくするには色で分けるとかオートマチックカラビナのメリット・デメリットがあるというところなど。あと肝心なのは、この検定会が終わってからいかに自分を高めて練習をしていくかなんですね。どんな研修・検定会行っても感じることです。その場では理解できても継続した練習・訓練を続けないことにはやった意味はないのです。もっと深いところまで知識と経験を深めていかないと現場で困ることになってしまうのですね。


そして、学んだことをスクールに持ち帰ってインストラクターはもちろん、一般のパイロットも興味を持って一緒に育っていければ(共育かな)厳しい条件の中がんばった甲斐があると思います。前回の九州、そして今回もそうですが一般のパイロットの方たちがレスキューの認定検定会に参加してくださることには、大変頭が下がります。改めて私たちインストラクターはもっと頑張る必要があると強く感じています。

最後に、連日アドバイスをしてくれた半谷顧問、岡田教育部長、南裏さんに感謝します。ありがとうございました。

あと、定休日でも宿と場所を提供してくれたもみじの里様に感謝します。

以上です。参加者の皆様、お疲れ様でした。


講師:只野 正一郎(TAKパラグライダースクール)

会場:兵庫県丹波市「もみじの里」http://hayama.main.jp/


JPAパラグライダーレスキューレベル1,2認定検定会・丹波 2/15(初日)

前日に丹波はもちろん、京都も大雪だったようで参加者が現地にたどり着くことができるのだろうかと心配していましたが8時にTAKスクールへ行くと既にみなさん到着していました。

さっそくコーヒーのお湯が沸くまでミーティングをして8時半には早速会場へ移動しました。天候は時々小雪が舞う程度で九州で濡れてしまったロープが今日こそは乾く感じがしました。

最初は木登り。これはしっかり練習を積んだ様子で登りは好調でしたがエイト環の裁き方がもうひとつだったので「ゴボウ」といわれる登り方で練習。

午前中は2本ずつ出来たのでユマーリングも行いました。慣れていないのか腕がパンパンになっていたみたいです。

お昼はもみじの里で恒例のおにぎり弁当とサービスでつけてくれた温かい味噌汁で体力回復。

午後からは宙吊りからの自己脱出。練習ではデイジーチェーンを使っていたみたいだったのですが教本に載っているのが出来てから使いましょうとのイレギュラーな注文に参加者のみなさんは苦労しました。基本はまずは教科書に書いてあることから・・・規定種目ができてからの応用です。

これも2回行うつもりでしたが、時間切れ。最後はカウンターラッペル(木からの救助)のデモンストレーションを行い実技を終了。

明日のイメージがついたところで片づけ。本番のレスキューではロープをきっちりと片付け気を引き締めることで安全に下山をします。

18時過ぎに今度は会場を室内に変えて今日の復習と明日の予習をみっちりして最後に救助の心得などを講習しました。簡単に説明すると「目の前に救助の必要な方がいます。どうしますか?何もしないか助けを呼ぶか知識があるなら苦しんでいる人を搬送してあげることができますよ。さて、どうします?」

パラグライダーだけの世界じゃないのですね。どんなところでも使える技術になっていけるようにしなければ意味がないのです。

そんなこんなで日が暮れ、19時40分には終了となりました。

参加者は、ご飯食べた後にまだ自習していると思います。明日は7時半開始。がんばりましょう!

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会場:兵庫県丹波市「もみじの里」
協力:TAKパラグライダースクール
講師:只野 正一郎(TAKパラグライダースクール)


パイロットセミナーin九州 2/13(日) 満員御礼。ありがとうございました。

 昨日からの雪で福岡~北九州間の高速道路が通行止め。一般道路も規制があり、当日みなさん到着できるか心配しましたが、時間にはみなさん集合されました。昨日までの天候とうってかわって今日は朝から快晴。風も良さそうです。ただ、テイクオフに登る道にも積雪がすごく、さすがにテイクオフに行くこともできず今日のフライトはあきらめました。その分、今年のフライトのテーマとなるようなものがなにか提供できればと一日かけてたっぷり講義をさせていただきました。
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 ここ九州でのセミナーはすでに7年目。毎年、恒例の行事となりたくさんの方に参加していただいています。確か、初年度は基礎技術、そしてその後、パラシュート、旋回、アクティブ操作、ヒューマンエラー・・・ほぼ私が行えるセミナーはすべて開催をしました。今回も会場が足りなくなる参加人数で、急きょ隣の会議室も借りての開催です。32名のみなさんが開始時刻には集合されました。

 セミナーをする以上、なにか伝えるものが明確でなければなりません。今回はどのようなことができるか前日まで悩みましたが、「テイクオフ、アプローチの見直し」「正しい操縦」に関していつもとは違ったアイデアで行うことにしました。

 はじめにトップアウトパラグライダースクールの河部校長よりご挨拶をいただき、講義スタートです。テイクオフ、アプローチを見直すことにしたのは、全国的に教科書が正しく理解されているかの確認でもありました。びっくりしたことに(失礼しました)みなさんの理解は完ぺき!ほぼ修正することもなく、確認するだけで講義は進みます。それでも途中途中、ヒューマンエラー的な観点から見直しをしてみたり、パラシュートのことを掘り下げて考えてみたりいつもと違ったアプローチで半日かけて講習を行いました。
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 午後は講習でいうところの「魔の時間」。簡単に言えば、お昼も食べて、ポカポカ陽気であれば眠くなるのは当たり前・・・その時間をいかに効果的に使うことができるかとうのは講師に課せられた使命でもあります。今回は私たち講師が行うボディーアクションをいっしょになって行ってもらうことで、頭で考える以上に理解をしてもらえないか行ってみました。みなさんがいっしょになって同じ動きをするのはちょっとおかしいものでしたが、そんな和やかな雰囲気の中、みなさんの理解もいつも以上に深かったようで、新たな試みもうまく機能することができました。本当はフライトができればよかったんですが、今回はそうもいかず一日室内での講習となりましたが、無事セミナーを終えることができました。
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今回も現地のSSA平尾台の飛来校長、エアハートの富重校長ほかパイロットのみなさんには準備をはじめ当日の段取りなど大変お世話になりました。ありがとうございました。
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参加:SSAスカイスポーツ振興会
   エアハートパラグライダースクール
   トップアウトパラグライダースクール
   長崎フリーフライト
   VANスカイスポーツ

会場:平尾台西部公民館

講師:岡田 直久(JPAスーパーバイザー)

 九州にきて最近思うことですが、年々参加人数が増え、そしていいコミュニケーションが取れ、全体の雰囲気も良く、みなさんのモチベーションも高く・・・そんななかでセミナーを行えることに大変喜びを感じています。この熱を受け取って、また良い形でフィードバックできるようにまた訪れたいと思います。


JPAパラグライダーレスキューレベル1,2認定検定会 2/12(2日目) 吹雪、強風、雨の中

午前8時 今日の検定内容は「カウンターラッペルによる宙吊りからの救助」ということもあって、朝早くから始めました。

午前中いっぱいはカウンターラッペルによる木からの救助をやってまずは小手調べ。

天候は最悪だったです。強風と吹雪で要救助者役の人に雪が積もっていきました。

昨日もそうですが、救助の現場に雨も雪も関係ないのです。

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お昼ごはんは無しかなと思っていましたが、13時にいったんブレークタイム。

SSAの飛来校長とスクール生の方が今日も温かい食べ物を用意して待っていてくれていました。身体が芯から冷えているのが温かさで緩んでいくような気持ちでした。連日、感謝感激です。

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昼の休憩ものんびりしていられません。食べながら反省点や気がついたことや午後からの予定を話してすぐ現場へいきました。2日目の疲労はピークのはずなのに集中力が途切れることなくやりきっていく姿はすごいなぁと感心しました。真剣にやるのは当たり前ですが、参加者の半分以上はパラグライダーを仕事にしていない一般の方です。この過酷な条件でもスクールやエリアのために検定会のために準備や練習をして出てこられるのは大げさかもしれませんが宝ですね。

さて、検定会はカウンターラッペルでの救出が全員やり終え、撤収もみんなで木登りして最後の方が降りたころはヘッドランプが必要な暗さでした。
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実技が終わり、道具の片付けや今日の反省点など話し合った後、検定の結果発表・・・。

検定の技術的な理解度や知識は深まったのであとは熟練度を増やしてチャレンジしていただきたいです。
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総評は、悪天候の中、皆さんの頑張りを見ていると全員合格にしたい気分もあるのですが実際に救助に行く現場はミスや待ったは許されません。熟練された技術と正確な知識、そして困難に立ち向かえる体力と根性が救助に必要なものなのです。だから妥協しないで足らない部分は各自わかっているわけですからそれを練習してまたチャレンジしていただきたいと思い厳しい採点をしました。

私の事ながら、また機会があれば全国で一番盛り上がっているこの九州地区にまた足を運んで少しでも多くのことをみなさんに伝えていければと思っています。

また、今回ベースキャンプとしてお世話になったSSAスカイスポーツ振興会の飛来さんやスクール生の方々に感謝の気持ちを伝えたいと思います。

ありがとうございました。


会場:福岡県SSA平尾台
講師:只野 正一郎(TAKパラグライダースクール)


九州速報

レスキュー認定検定会は2日間の日程を無事終了しました。今日は強風、雪、雨、みぞれ・・・それでもみなさん暗くなるまで頑張りました。是非、この経験を自信につなげていただければと思います。詳細はまた後日レポートします。

明日は引き続きパイロットセミナーです。