クラウスのツアーは今日で最終日。ほとんどの方が朝食後、ホテルを後にしました。ゆっくりと余暇を楽しむスタイルはうらやましい限りです。
クラウスと私はホテル横のテイクオフからフライダウン。G-Forceトレーニングの会場はランディング横にあります。ちょうどランディングするとG-Forceトレーナー設計者のトーマスも到着。さっそくの昨日の続きをお願いしました。
まずはこのトレーニングそして機械に関していろいろとインタビュー。快く色々と話してくださいました。ミーティング後は昨日のトレーニングを引き続き行いました。G-Forceに耐えるには呼吸法がもっとも大事というだけあって、昨日耐え切れなかった6Gにも、今日は耐えることができました。ただし、実際のフライトでこの呼吸法ができるかはこれからの課題です。
さらに今日は興味のあったパラシュートの開傘トレーニングも行いました。DHVでは2年ほど前に軽量のポッドハーネスを集め、このG-Forceトレーナーを使いレスキューパラシュートの引き出しチェックを行っています。
今回は4Gが掛かった状態でのトレーニングを実施。実際にこのような状況下ではレスキューグリップに手が行くかさえも難しくなります。それを体感できるこのトレーニングは非常に有意義です。
ちょうどトレーニングを終えるころ、雨が降り出しました。
飛行機の遅れ、ロストバケッジなどでミュンヘン空港からの出発が夜の10時と大幅に遅れましたが、5時間のドライブでオーストリア・Greifenburgに到着です。途中すごい雨でしたので次の日の天気が心配でしたが、朝起きるとアルプスには一面の青空が広がっていました。朝食の時間にクラウスがお出迎え。年末年始の日本ツアー以来の再会を果たしました。
今回のクラウスのXCコースはツアーをかねてここオーストリアで開催。20名ほどのパイロットが参加です。さっそく朝食後に天気の概況をもとに今日のフライトプランを決定します。午後には雷雨がありそうということなので空模様に注意です。ホテルはテイクオフのすぐ横にあるので、ブリーフィング後はすぐにテイクオフ。クラウスのタンデムを先頭にフライト開始です。経験の浅いパイロットは高度差1200mを利用して降下手段の練習を行います。ソアリング狙いのパイロットは少し待って東斜面からサーマルが立ち上がるのを待ちます。
私もいっしょにソアリングをしていると、谷のまわりで雲が発達しだします。予定通り昼までフライトを楽しみランディングです。
クラウスが開催するコースはすべてその目的にあった場所で行います。さらにクラウスは雰囲気を重視。学習意欲がわくようなロケーションであるかどうかは最重要事項です。これはただ飛べればいいというわけではなく、すべてにおいてコースおよび各パイロットの目的を遂行できるかどうかということです。
今回のツアーでは連日、XCフライトが行えただけではなく、様々なレベルのパイロットの欲求を満たしさらにこのツアー期間中にひとつの上のライセンスを取得した方がたくさんいます。
午後は急遽、G-Forceトレーニングを実施。土曜日に行う予定でしたが、クラウスのツアーに参加しているパイロットといっしょに受講です。このG-Forceトレーナーの設計者であるトーマス氏は実技と机上講習を交互に行い大変興味深い内容でこのトレーニングを進行します。
徐々にGフォースを強くし、最後は6Gまで体験しましたがさすがにきつい。6Gですとおおよそ-25m/secほどのスパイラルとなります。明日の午後もトレーニングを受けますので詳しいレポートができるかと思います。
レポート:富重 薫(エアーハートパラグライダースクール)
前回の吹雪の検定会と打って変わり晴れた夏日の開催となりました。
7:30集合、スケジュール説明後、更新検定会開始。
まず、ツリーラン発生を想定し仮想ツリーランポイント(会場)の座標を参加者に発表、2チームに分かれ国土地理院の地形図を使用しポイントの特定後、中腹の救助ポイントへ、林道を使わずGPSを使用して直登で向かいます。
到着後、休む間もなくロープソロで地上から15mの位置に要救助者釣下げ用のロープセット。あとは要救助者、救助者、ビレイヤーの役割を交代でパイロットが宙づり状態からの救助実技を行いました。今回はパイロットが携帯している自己脱出のレスキューセットでの救助も行いました。急を要するときに、ある道具でどこまでレスキューができるかも重要です。
山中での実技終了後、通常の救出用機材に加えパラハーネスも担いで下山です。全員スクールまで到着し救出完了。
実際のツリーラン救出はマニュアルやトレーニングより厳しい状況もあり、状況に即した救出プランが必要となりますが基本が出来てないと応用もできません。日々のトレーニングが要救助者の安全で早い救助につながるでしょう。
レスキューの活躍は無いことが一番ですが、その時のために安全第一にトレーニングを行って頂きたいと思います。
参加の皆様、お疲れ様でした。
会場:平尾台エリア
検定員:岡田 直久(教育事業部部長)
富重 薫(エアーハートパラグライダースクール)
レスキューレベル2更新
浦郷 堅也(長崎フリーフライト)
峯 徳男(長崎フリーフライト)
亀山 正雄(SSAスカイスポーツ振興会)
松尾 清二(SSAスカイスポーツ振興会)
レスキューレベル2認定:
相良 好貴(SSAスカイスポーツ振興会)
レポート:富重 薫(エアーハートパラグライダースクール)
リガーが制定されて今回で4回目となるリガー更新研修会が福岡県行橋市で開催されました。更新内容は、①開傘事例 ②DHVによる軽量ハーネスのテスト内容 ③チェックシートによるレスキューシステムの構造細部確認 ④リパック ⑤開傘シミュレーションの見直し。
まず、開傘事例から開傘シミュレーション実施の効果の有効性およびパックの重要性の再確認。ハーネステストから構造の違いによる問題点等を確認しました。
次にハーネス、ディプロイメントバック、パラシュートのチェックシートによる構造、製法、素材の説明を行い、個々の違いによる製品コンセプトの確認を行いパラシュートシステムの理解を深めました。
そして各自、パラシュートシステムを確認しチェックシートに記入後、リパック実技開始。
リパック終了後はシミュレータを使いハーネスからの引き出しテスト。今回は通常と違う体勢で、さらに厳しい方法で引き出しを行いました。
レスキューパラシュートはラストチャンスです。緊急時に1秒でも早く確実に開傘させるためには構造を理解しタイプの違うパラシュートや違うハーネスとのセットに合わせたリパック・収納が必要です。パラシュートのスペシャリストとしてのJPAリガーの役割は重要です。
各自、タイプの違う2セットのチェック、リパック、引き出しテストを行い更新会終了。
参加の皆様、お疲れ様でした。
会場:福岡県行橋市 行橋研修センターゆくとぴあ
講師:富重 薫(エアーハートパラグライダースクール)
協力:SSAスカイスポーツ振興会、エアーハートパラグライダースクール
更新:
高木 弘志(JMB四国パラグライダースクール)
河辺 清治(トップアウトパラグライダースクール)
飛来 尚美(SSAスカイスポーツ振興会)
山口 博史(長崎フリーフライト)
山本 雅史(タートルズパラグライダースクール)
岸 正弘(パラグライダーパーク青木)
恒例の福岡県平尾台でのパイロットセミナー開催です。ここ数日の平尾台は夏らしい陽気の中、連日フライトができています。今日も良いコンディションになりそうでしたので、8時に開始!
セミナーは飛来校長のあいさつで開始。さっそく最近の傾向をお話して、本題の今日のテーマ「8の字旋回」の解説へ。場周アプローチがエリアでは定着してきましたが、そこにバリエーション、応用力を加えるべく今回のテーマとなりました。
30分ほどの机上講習を終え、すぐにテイクオフへ。穏やかなコンディションのもと8の字旋回。空高いところでは自由に飛べるパラグライダーもランディングが近づくほど精度の高い操縦が必要となります。これは人といっしょに飛ぶときも同様です。航路の決まっていない空をどう飛ぶか、そして飛んでいるか・・・そのようなことを理解するうえでも定期的に基礎練習でご自分の技術を確認しておくことは大切です。
今日はサーマル活動も弱く、基礎練習日和。みなさん積極的にフライトを繰り返します。午後3時ごろまでにほとんどの方が4本フライト。暑い中、たっぷり練習ができました。
終了後はクラブハウスで今日のビデオを見たりしながら総括。暑い中、お疲れ様でした!今年もたくさんのご参加ありがとうございました。
主催:SSA平尾台パラグライダースクール
:エアハートパラグライダースクール
協力:日本パラグライダー協会
講師:岡田 直久(JPA教育事業部)