パラグライダーレスキューレベル2更新研修会 山形県白鷹 5/9(木)

 8時半、予定時間通りに参加者の皆さんは集合。
 まずは、講師より今日の内容の説明があり9時から講習会が始まりました。まずは、午前中GPSを使い要救助者の捜索を行います。が、最初の問題発生GPSの操作がよく理解されていない。普段UTM方式で使用しているので今回の、度、分、秒での救助者捜索はすぐに移動出きず時間ロスをしてしまいました。(今後の課題です。)現在、GPSはみなさんUTMで使用していると思いますが、各スマートフォンの地図アプリが60進法の度分秒のため方式を試しに変更してみました。
 捜索はGPSをたよりにスキーセンター前の急斜面を登り開始、約1時間でGPSポイントにたどり着けました。ルートは最短コースを選択ほぼまっすぐに登りきりました。捜索の間も本部との細かな無線連絡で状況の説明などの連絡を取り合いました。次に二回目の捜索依頼(シミュレーション)の無線連絡で、再びGPSで座標入力後捜索開始し、途中尾根を間違いそうになりましたが、無事ポイントに到着。ここから救助開始です。三名1チームで木と木の間に宙吊りになった要救助者(本当のフライヤー)を救助しますが、今回始めて道具は普段使用している自己脱出セットのみを使用し、救助してもらいました。これは研修会では初の試みです。普段の救助用装備で使用したのはヘルメットとハーネスのみ。突然の状況にチームでいろいろと話し合いながら何とか対応出来、救出成功。特に自己確保を指定した時間内にセットするように指示がありました。ぎりぎりでクリアーし約1時間半で救助完了です。始めのうちは自分達の事で精いっぱい、要救助に対してのケアがなかったようです。
 次は、大きく開いた木の間に宙吊りのフライヤーを指定されたポイントまで空中を移動して搬送する課題に挑戦しました。道具は普段のものを使用して救助を行います。まずは作戦会議。阿部氏(トントンとんび)のリーダーシップと発想力は素晴らしく「二本のチロリアンブリッジの応用」でとてもスムースに(約1時間半)、ピンポイントに見事に救助を成功させました。後かたづけを入れても5時前に全ての実技は終了。
 今回はJPAとして最後の更新講習会でしたが都合により参加出来ない方がいらっしゃいました。とても残念です。各地区レベル3の方の下で研修を受けステップアアップを図ってください。白鷹はとても活気のある充実した更新講習会でした。
 
また、この更新会までの3年間でレベル2所持者の技術には非常に大きな開きがみられます。今回、文句なしの救助をされた阿部氏はインストラクターではなく一般のパイロットです。ぜひ、このレスキューに取り組む姿勢は見習いたいものです。

実技内容:
・GPSでのルートファンディング(2回)
・自己脱出の装備のみでの救助
・応用課題
*現場に対応できるレベル2所持者養成のため、研修内容は毎回進化しています。

講師:植木 亨(トントンとんびパラグライダースクール)

更新:阿部 浩昭(トントンとんび)
   鈴木 孝世(マップス)
   野村 瑞紀(今井浜)

協力:白鷹スカイパーク



パラシュートリガー更新研修会 山形県白鷹 5/8(水)

 今季最後となるリガー更新研修会が山形県白鷹で行われました。更新研修会を終えるたびに、これですべて伝えきったかなという思いがありますが、機材が変化し続ける以上そうもいかないようです。今回も最近の傾向と対策の講習からスタート。様々な機材に対応できるかどうかは「モノ」の本質が見えているかどうかで決まります。型だけを暗記するだけでは、応用力や対応力は身に付きません。なぜそのような型になるかということを知る必要があります。
 午前中は講習、デモンストレーションを通じてそのようなことを意識していきました。簡単に昼食を済ませ、午後はパッキング実技。それぞれハーネスを交換して、普段扱っていないハーネス、パラシュートのパッキングをし、応用力を高めることにしました。細部にもこだわり、1つのパッキングが終わるのに約2時間。数をこなすことではなく、とにかく「こだわる」ことで理解を深めていくことにしました。
 集中力を切らさないように配慮しながら、予定数のパッキングを終了したのは17時過ぎ。2年に一度のリガー更新会を無事終えました。みなさん、お疲れ様でした。JPAには各スクール間の良いコミュニケショーンとネットワークがあります。それを最大限に活用し、疑問などがあればみんなで協力し解決していきましょう。

講師:植木 亨(トントンとんびパラグライダースクール)

更新:鈴木 考世(マップス)
   立花 圭介(七時雨パラグライダースクール)
   小野寺 久憲(寒風山パラグライダースクール)

協力:トントンとんびパラグライダースクール



アシスタントインストラクター養成研修会・3日目 4/25(木) 

 雨も上がり爽やかな朝となりました。予定通り、宿題の講習実技から開始。順番に一人ずつ、教壇に立ち講習を行いました。講習は内容以上に「話し方」で受け手の印象は決まります。その「話し方」・・・態度、姿勢、声質、声の大きさが重要なファクターとなります。講義がどうだったか、みんなでその辺を含め話し合い、改善を図りました。午前中に一人2回ずつ講習実技、いい緊張感を味わったのではないでしょうか。

 2時間目は「ハーネス」。これもインストラクターにとっては重要な科目です。ハーネス構造、調整、機能は確実に知っておく必要があります。この講義が終わるころから、空中にパラグライダーも見えだしたので私たちもすぐに準備をしテイクオフへ。旋回を意識しながら、みなさん30分ほどのフライト。終わったもちろんビデオ解析です。

 最終日ということもあり、15時の終了を予定していましたが、科目をすべて消化できていません。引き続き、教室で講義を続行。最後の「パラシュート」の講義を終えたのは17時を回っていました。
 検定会はこの秋を予定しています。みなさん、これから半年間、計画立てて練習、勉強をしていくことと思いますので、各スクールではご協力をお願いします。

それにしても3日間、充実した研修会となりました。次は検定会でお会いしましょう。
エリア、教室、宿泊所をご提供いただいたエアパークCOOのみなさま、ありがとうございました。

協力:エアパークCOOパラグライダースクール(茨城県)



アシスタントインストラクター養成研修会・2日目 4/24(水)

 雨のスタートとなりました。はじめに、昨日行えなかったフライトテクニックに関する講義から。「アプローチ理論」はやり直しのきかないアプローチ、ランディングをどのように指導し、教えていくことが良いのか・・・そんなことを考えながら2時間ほど講義をしました。そして次に空中での技術、「アクティブ操作」。空中での練習科目はその目的・方法・注意点を明確にする必要があります。とかく一番大切な「目的」がボヤけてしまいますと、その練習をしている意味そのものが薄れてしまいます。まずは教える側がしっかりと認識しなければなりません。あっというまにここですでに12時を大幅に回りました。昼食は今日もサッと済ませ、午後の部開始。模擬試験です。学習能力を上げるには聞くだけではなく、書く、読むことが非常に重要です。答え合わせが終わるころには、ちょうど富士火災の山本さん、谷田理事がお見えになりました。雨の中お越しいただき、ありがとうございます。

 15時から予定通り「保険」に関して。保険の内容、過去の使用例、そして事故が起きた場合の対応など、お2人のトーク、みなさんとディスカッションであっというまに予定の2時間が過ぎました。この素晴らしい保険を守るためにも、私たちインストラクターは頑張るしかありません。
 終了後はその流れで「ヒューマンエラー」。これを書いてすでに5年が経過しましたが、このような概念的な内容は変わることがありません。細分化された事故要因を正しく理解し、すぐに気づくことが私たちには求められます。
 19時前に講義はすべて終えましたが、今日は宿題つき。明日の朝、みなさん発表となります。あと一日頑張りましょう。



アシスタントインストラクター養成研修会・初日 4/23(火)

今日から3日間、茨城県エアパークCOOを会場に「アシスタントインストラクター養成研修会」が行われます。インストラクター志望の方たちが朝早くからエリアに到着。余裕をもって8時半に研修会をスタートしました。
 明日は悪天候が予想されるため、さっそくこの養成研修会のスケジュールを説明したところですぐに講習バーンに移動しました。「テイクオフ」の指導法を講習するところでしたが、多くの時間は「テイクオフ」の練習となってしまったのはいささか残念でしたが、それでもみなさん意欲的で、教本の本質を理解すべくお昼まで練習、ミーティングを繰り返しました。
 研修室に戻ると、佐藤理事に撮っていただいたビデオを見ながら解析。ビデオ解析の有用性を含め、午前の総括を行いました。
 お昼休みは手短に。午後は植木理事から「JPAの組織に関して」の講義。JPAとは?経緯、歴史、活動・・・とわかりやすく説明していただきました。「JPA」を理解をしたうえで私たちインストラクターはなにをすべきか見えてきたのではないでしょうか。
 3時間目は佐藤理事の「エリアの安全管理」に関する講義。エリアを安全に運営するために危険を理解する。では危険を理解するとはどういうことか・・・段階的にまとめられた講義でその内容はみなさんにハッキリと伝わったのではないでしょうか。

 講義はショートタイムの休憩をはさみながら、次から次へと続きます。どの科目もそうですが、指導者はそれらの本質を知っていなければなりません。ワークブック、パラグライダー教育学、レスキューブック・・・はじめは表面的な理解にとどまってしまいますが、繰り返し「なぜ、そうなのか?」ということを考えながら勉強、練習をするなかでそれは見えてくるはずです。
 パラグライダー教育学の講習を終えたのは19時すぎ。明日も一日様々なカリキュラムが用意されています。