日本パラグライダー協会

会員の皆様からお寄せいただいた「ひやっとしたこと(インシデント)」を分類し、分かりやすくご覧いただけるようにしました。スクール様だけでなく、一般フライヤーの皆様にもぜひご覧頂き ご自身の安全フライトにお役立てください。

ひやっとノートフォーム

選択されているタグ : 野外(緊急)ランディング

タグを絞り込む : 失速 強風 潰れ

緊急着陸の際フルストール

【発生時間】 16:00~
【パイロットレベル】 パイロット
【天候状況】 晴れ
【風速】 4~5m/s
【状況】 強いサーマル発生
【内容】
夕方4時7分テイクオフ。テイクオフは西南西の風3~5m。テイクオフとランディングを結んだラインよりも少し風下側でソアリングを楽しんでいた。その後ランディングへ向かう。しかし向かい風が強めで前に進みづらく、ランディング手前300m付近に緊急着陸(4時45分頃)その際、安全に降りれる水田には水が入っていたため躊躇し、左旋回で風下側へ向くと立木が目に入り、深いブレーキングで約2mの位置からフルストールで背中から接地。幸い、耕したばかりの柔らかい畑だったので怪我なし (状況ビデオあり)

【考えられる要因】
・風情報を絶えず無線で入れていたが、コース取りを風下側に取ってしまった
・ランディングに届きそうなので無線にて誘導したが、本人が届かないと判断して緊急着陸をおこなった
・汚れるのを嫌い、水田に降りるのを避けた
・本人は風下側のコース取りでランディングに向かったが、高度が下がれば風が弱いだろうと判断していた
・春先は条件を見ながら慎重にフライトしていたが、当日はギャラリーも多く普段はあまり飛ばない条件(サーマル)でフライトを行った


2015/05/12

偏流強風時のキャノピーの潰れ及びアウトランディング

【発生時間】 14:00~
【パイロットレベル】 エキスパート
【天候状況】 快晴
【風速】 7~8m/s
【状況】 強いサーマル発生
【内容】
サイド強風時のフライト。
テイクオフからランディングに向かってへ偏流飛行していたが、サーマル混じりの中、一時的に強風が吹き荒れ、緊急ランディング目標に決めた場所から150m風下に流され、上空100mで片翼の潰れが連鎖し、高度を落とし、さらに風下の空き地へソフトランディングした。

【考えられる要因】
気象の変化の認識不足。
飛べるという根拠のない自信。


2014/05/11

XCフライト後の野外着陸

発生時間 : 12:00~
年齢 : 58
性別 : 男
経験年数 : 23
パイロットレベル : エキスパート
年間フライト日数 : ~100日
天候 : 晴れ
風速 : 4m
状況 : サーマル発生
内容 : 機体はBoomerang5、以前は国際レースにも出場していたが、ここ10年ほどは大会には参加せず。エリアやスクールの活性化にもつながるものと考え、レースに時々参加しようと思い、久しぶりに本格的チューニングを施した機体に乗る。当日まで、5本程度10時間ほどの飛行をエリア内で行っていて、失速特性や着陸特性など一通り理解していたつもり。当日、良いコンディションに恵まれ雲底についてXCフライトに出発。40km程度飛行し、着陸態勢に入り、道路脇の休耕田の雑草の生い茂った場所にアプローチ、高度20m程度で長方形の着陸予定地の風上側に電線ではない細いケーブルを視認、右側は道路と電柱電線、左側は建物といった具合の中に入ってしまい、わずかなローリングとブレーク操作により進入角を深くして着陸しようとしたが、高度4~5mほどで失速。回復操作もなにもできない状態で背中から墜落。深い草と休耕田の軟らかい地面に助けられ、軽い打撲感程度で済む。
考えられる要因 : わかりきっていることなのだが、着陸地点の選択ミスと新しい機体に対する慣熟飛行練習が不足していたまま、過去の経験だけをたよりに安易にXCへ出たこと。飛行特性をもっと深いレベルで修得していたなら、回収が楽ということだけで道路ぎわの狭い着陸場所を選ぶことはなかったと思う。隣接する場所にもっと楽に安全に降りる場所があった。
過去の経験がいくら豊富であっても、今乗ろうとしている機体での経験は無いのだから過去のものは何の役にもたたない。その新しい機体の特性をつかみ、自由に操れる段階になってから過去の経験がものをいう・・・、そんな風に考えている。


2008/09/12

あわや水難事故

: 17:00
: 67歳
: 男
: パイロット
: 晴れ
: 2m
: 穏やか
: 海の上でやや深い高度処理のための旋回を終了した直後(高さ約30m)、翼端の交互の潰れが発生し、それを対処してる内にフラットスピンに入り、砂浜から約10m、深さ約2.5mに着水。着水後は、ハーネス及びウェイト2kgの影響か、全く頭(顔)を水面から出すことが出来ない状況に陥ったが、運良く近くにいた海水浴客に助けられた。

: ほんの少し揺れる程度で、コンディション的には全く問題無し。
経験豊富ではあるが、67歳の高齢者。失速の早いコンペグライダーだったのが要因ではないか


2006/08/24