JPAパラシュートリガー更新研修会・東北 5/26

 朝から快晴の七時雨。集合時間前にマップス、寒風山、安比高原の各スクールの校長が集合し、2年に一度の更新会が始まりました。更新会を終えるたびにやり切った感がありますが、なかなかそうもいきません。この2年の間でもハーネス、パラシュートは著しく変化しています。道具が変化する以上、私たちの技術、知識をリフレッシュしていかなければなりません。2年に一度の更新会は貴重な時間となっています。最初の講義では最近の問題点などを総ざらい。バンジーコードをどうするべきか、グリップをどうするべきか細部までこだわり、事故ゼロを目指します。リガー研修会を始めた当初、ここまでこだわるの?との空気がありましたが、更新会を続けるたびに意識が変わってきました。みなさん、モノを見る目が肥え、このブライダルコードの付け方はこれでいいのかなど今までにない質問も飛び出すようになっています。

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 1時間ほどの講義の予定でしたが様々な意見が飛び交い2時間を超えました。さらにデモンストレーションをしながら講義を終えたのはお昼過ぎ。パラシュートは単純なようで奥が深いものです。昨年、アメリカでのパラシュート学会のセミナーに参加させていただいたとき、膨大な資料を見ながら実感をしましたが・・・。やはり、パラシュートの話は尽きません。

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昼食を取り、午後はパッキング。3タイプのパラシュートをみなさんそれぞれパックしました。パッキングの完成度は高いものの、まだよりよくできる改善点は存在します。そんなこだわりをもって、またなぜこのような方法が必要なのかより理解を深めながら作業を進めました。パラシュートの開傘はすべてが自然の流れで行われなければなりません。そのためにどうするか、よりよい方法はないか色々と考察しながらのパッキングは夕方までかかりました。一通り終えたところで、みなさんでディスカッション。パラシュートのこと、JPAのこと、東北のこと・・色々と話をしました。JPAが非常に良いコミュニティーとして日々進化していることを感じます。

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会場:七時雨山荘

協力:七時雨パラグライダースクール



更新:鈴木 考世(マップスパラグライダースクール)
   小野寺 久憲(寒風山パラグライダースクール)
   立花 圭介(七時雨パラグライダースクール)


パラグライダーレスキューレベル1,2認定検定会 5/25(2日目)

 今日から東北地区の植木理事も視察。要救助者、ビレイヤーも買って出ていただきました。安比のスキー部の学生にお手伝いをお願いし2日目の救助実技の準備は万全です。朝は道具の使い方など再点検。昨日と同じミスはしないよう心掛け、木からの救助の実技開始です。はじめにデモンストレーション。カウンターラッペルのシステムを理解していただき、そのあと登高者、ビレイヤーに分かれ救助。昨日までの実技は自分のことに没頭できますが、今度は助けるべき人がいるので、要救助者のためにといった意識が必要となります。ただ、どう救助するか理解がはっきりしないとなかなか要救助者を思う方向に意識は回りません。それでもみなさん救助は成功。午前中に1~2回の実技を行いました。

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 お昼休みは15分ほど。七時雨パラグライダースクールに届けていただいた弁当を早々に食べ、今回の最終実技、宙吊りからの救助に入りました。要救助者の位置もこの2日間でもっとも高くより実践的なシチュエーションとなりました。この実技は総合科目でもあります。これはデモンストレーションなく、必要な注意事項だけ事前にアドバイスを行い、イメージができた方から救助開始としました。時間には個人差があるものの、大きなトラブル、危険性を伴った行為などはなく全員救助成功。

 すべてを終えたところで支点の回収のため登り直し。道具をしっかりと片付けクラブハウスへと移動しました。

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 評価をしている間に、みなさんはようやくコーヒーブレイク。日焼けした顔には疲れとともにホッとしたような表情も見受けられました。総括ではみなさんの感想を伺い、お一人ずつに対して評価をさせていただきました。結果、全員合格、「日本山岳レスキュー協会」名の認定書を各自受取り、最後に植木理事から総評をいただき、2日間すべての内容を無事終えることができました。合格者のみなさんは、いざというときのための救助技術をより向上させるため、各スクールで練習を繰り返されることと思います。その際には、是非、各スクールのみなさんお手伝いをよろしくお願いします。

会場:岩手県・安比高原スキー場
協力:立花 圭介(七時雨パラグライダースクール校長)




合格者:

鳥谷部 亮(七時雨パラグライダースクール / たっこ229)
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澤口 勝広(七時雨パラグライダースクール)
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久保沢 仁志雄(七時雨パラグライダースクール)
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三上 祐司(チャレンジフィールドパラグライダースクール)
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パラグライダーレスキューレベル1,2認定検定会・東北 5/24(初日)

 8時過ぎにはみなさん集合。すぐにスクールハウスにて趣旨説明、目的を説明しフィールドに移動です。事前に用意されたフィールドは車を横付けでき、また林の横には広場もあり快適な環境でした。

 今回も木登りのデモンストレーションから開始。リードで登る必要性などを解説しながら登頂。さっそくみなさんも実技開始です。ハーネスの付け方、服装、装備基本的なことされど非常に重要なことにこだわりながら実技は進めました。

 一通りビレイヤー、登高者を交代しながら行い最初の実技が終了。毎回のことですが、エイト環の使用方法に難があったのでロープの登り返し。これにはみなさん腕がすぐパンパン。結局、登り返すことはできず、再度木登り。休むことなく昼過ぎまでとなりました。

 お昼をさっと済ませ、午後は宙吊りの自己脱出のデモンストレーション。みなさん練習をされてきていたようでしたので重要なポイント、なぜそうするのかなど必要なポイントをおさえました。

 すぐに交代で実技を開始しましたが、トラブルシューティング続出。慌てず、この作業をしたらどうなるか、次の作業はなになにか十分に考え、かつ迅速に行動をする必要があります。トラブルを解消できない場合はもう一度仕切り直し。同時進行で自己脱出のトラブルシューティングの実技も行い、みなさんほとんど休む暇なしです。平均2~3回の試技ですべてを終了。最後の方が終わったのは日暮ギリギリの19時前。

 ただ、ここでダラッと終わる訳にはいきません。しっかりロープを片付け、装備を点検しすべてが終了です。

 宿泊はみなさんスクールが経営する七時雨山荘。お風呂、食事をさっと済ませ最後に今日の総括。そして明日へ向けてどうすべきかミーティングをして初日すべてのタスクを終えました。終了は21時。

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パラグライダーレスキューレベル1,2認定検定会・東北 5/23(準備日)

磐越道を超え、東北道に入ると「がんばろう東北」の文字がそこかしこから目に飛び込んできます。東の空に目を向け、この先に被災地があるのかと想像をするとなにか気が引き締まる思いがします。今回の研修会も中止になるかと思いましたが、東北の各地のスクールのみなさまのご協力でこのような早い時期に開催することができました。


この季節、安比にお邪魔すると木々の緑の色の強さに圧倒されます。そんなきれいな緑の木々の中で明日からパラグライダーレスキューレベル1,2認定検定会が開催されます。今日はお昼前からフィールドの整備。明日受験される方にお手伝いいただきながら準備は万端です。


明日、あさってとレスキュー認定検定会、明後日にリガー更新会が安比高原スキー場、七時雨山荘を会場に開催されます。


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パラグライダーレスキューレベル1,2認定検定会 5/18(2日目)

レポート:小林 晋


 検定会二日目の朝は太陽が照りつける一日になりそうです。前日は寒冷前線の通過で雨や雷を体験しました。様々な天候を経験する事は非常に有効です。

早速行う内容を説明し、山にあがります。今日は実際の救助を行います。まずは木からの救助です。救助を必要する人が何も出来ない状態でも安全に救助を行う種目です。


 前日からの確認事項、特に重要な不用意な落下を防ぐバックアップの考え方を徹底して試技に挑みます。この種目はカウンターウェイトを使用した懸垂下降を行うのでシステムの理解は徹底されていなければなりません。


 重要な事は2重3重のバックアップをとって救助活動をすること。そのためのシステムを正確につくることです。

受験者の皆さんは事前のトレーニングを行っていたのか円滑に救助を試技してくれました。


 試技が終わっても時間が余っても休息はありません。すぐにユマーリングを実施。お昼ごはんまで動き続けます。


 午後からは宙づりの状態での木からの救助です。

 木を登る、要救助者の安全を確保する、下降支点をつくる、確実なカウンターラッペル、ロープジャッキによるライザーの取り外しなど、総合的な技術が必要です。救助不能に陥ることなく、みなさんが宙づり状態の要救助者の救助に成功しました。


 その後はロープが足りなくなった場合の懸垂下降の方法、最後に自分たちで木登りを行い、使用していたロープセットを回収して検定会は終わりました。

終った時刻は17:00です。


今回の検定は受験者の皆さんが事前のトレーニングを積んでいたこともあったので、無事に全員合格となりました。


しかし、合格が終わりなのではありません。これで救助をおこなう責任を渡された事になります。ですから合格者の皆さんはこれからもいっそうのトレーニングに励み、体力作りを行って、いつでも万全な救助を行える準備をして頂きたいと思います。お疲れ様でした。

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合格者
・岸 正弘(パラパーク青木)    ・西野 力也(今井浜フライングスクール)
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・藤川 裕美(ウイングキッス朝霧)  ・辻 強(エアパークCOO)
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・宇野 登茂子(今井浜フライングスクール)
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以上、5名。

検定員:上野 睦(エアハート)
    小林 晋(グランボレパラグライダースクール)
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