日本パラグライダー協会

会員の皆様からお寄せいただいた「ひやっとしたこと(インシデント)」を分類し、分かりやすくご覧いただけるようにしました。スクール様だけでなく、一般フライヤーの皆様にもぜひご覧頂き ご自身の安全フライトにお役立てください。

ひやっとノートフォーム

初高高度フライト時の無線トラブル

発生時間 : 11:00~
年齢 : 62
性別 : 男
経験年数 : 0
パイロットレベル : パラメイト
無線機 : ハンディマイク
天候 : 曇り
風速 : 2m
状況 : 穏やか
内容 : 基礎練習が終わり良好な初高々度飛行コンディションに恵まれ、初めての単独での高々度飛行。高度差150m。イントラをテイクオフに、ランディングにアシスタントイントラを配置して飛行開始。良好な状態で離陸、場周経路への進入コースへ向けて飛行するが、イントラの無線誘導と飛行経路に微妙なズレを認める。ベースターンのタイミングがかなり遅れる。ファイナルターンの旋回はとても乱暴、ショートで十分なフレア操作がないままヒップランディング。着陸後、練習生から無線誘導がほとんど聞こえず、パニックとなりとても怖い思いをしたとのこと。
考えられる要因 : このフライトの寸前に、タンデムフライトを連続して3本実施。2本目は、ブレークを渡し飛行経路と操作要領を説明。3本目は、離陸と着陸のフレア操作以外はブレークを持たせて練習。そのお陰で、無線誘導が無いにもかかわらずどうにかかろうじて着陸場所に滑り込んだ。自身の機体を持つまでは、スクール機材とヘッドセット無しのヘルメットで練習させていた。事後、練習生から申告、日常生活でも耳が聞こえずらくなっているようだと。初高々度飛行の緊張と、これまでにない風切り音、進行してきた軽い難聴。担当イントラは机上講習や会話の中では難聴であることに気づかなかった。直ちにヘッドセット付きヘルメットを購入していただき、本人が聞きやすい音量に調整して練習を継続。本人も大喜び。練習生には早い段階でヘッドセットを装着させることが必要。初級者に高々度をヘッドセット無しで飛行させることは絶対に避けなければならない。


2009/06/16

自身でのブレーク長変更

発生時間 : 13:00~
年齢 : 55
性別 : 男
経験年数 : 16
パイロットレベル : エキスパート
年間フライト日数 : ~40日
天候 : 晴れ
風速 : 3m
状況 : 穏やか
内容 : サーマルでの旋回中に翼端がコラップスし、回復操作を行なった時にフルストール状態になり墜落
幸運にも急斜面の比較的柔らかい所に落ちた為、右肩脱臼だけですみエリアに居られたフライヤーのお医者さんに手当てをして頂きました。念の為病院で検査し一晩様子を見る為に、1日入院しました。

考えられる要因 : 新しくグライダーを購入され、フライトした際にブレークコードが長いとの事で自分で短くしたそうです。その事をインストラクターに相談して頂いていれば全く問題なく今回の事故も起こらなかったと考えられます。
長さを短くした事も、10cmと極端に短くしてしまった事と、余ったラインを結び目から上部に向かって巻きつけた為、フルリリースしてもその巻き付けた部分の上部が滑車に当たりより短くしたのと同じ状態になった事が原因です。


2009/06/01