日本パラグライダー協会

会員の皆様からお寄せいただいた「ひやっとしたこと(インシデント)」を分類し、分かりやすくご覧いただけるようにしました。スクール様だけでなく、一般フライヤーの皆様にもぜひご覧頂き ご自身の安全フライトにお役立てください。

ひやっとノートフォーム

プレフライトチェックミスによりレスキュー開傘

発生時間 : 11:00~
年齢(才) : 69
性別 : 男
経験年数(年) : 20
パイロットレベル : パイロット
年間フライト日数 : 100日~
天候状況 : 晴れ
風速 : 1m
状況 : 穏やか
【内容】
テイクオフしようと走りだしてレスキューパラシュートが出ていまい、本人気づかずにそのままテイクオフした。
無線で指示しとりこもうとしたが寸前で開傘、SHOP近くの杉林二本に引っ掛かりました。

【考えられる要因と対策】
レスキューコンテナのグリップは確認したが、ピンは確認していない。(本人のはなし)

今後フライトする日はピンの確認を毎回指導します。


2012/06/08

テイクオフ直後のコラップスによるクラッシュ

発生時間 : 12:00~
年齢(才) : 42
性別 : 女
経験年数(年) : 15
パイロットレベル : パイロット
年間フライト日数 : ~50日
天候状況 : 晴れ
風速 : 3~4m
状況 : サーマル発生
【内容】
冬期クローズエリアのツアーフライト
初日にライズアップトレーニングを終え2日目のフライト。
春らしいクロスカントリーには絶好のコンディション。
その日2本目のフライト。東向きのテイクオフよりフライト
東~南 2~4mの風 
テイクオフから10秒ほど飛んだところで右翼70%コラップス→シュート→パイロットの前方でグライダー回復→SAT→墜落 レスキューパラシュートは投げれなかった。木が密集していたが木には引っかからなかった。幸いにも斜度が急であったため地面に接地したが本人はケガもなく事なきをえた。  

【考えられる要因と対策】
環境要因
冬期クローズエリアのビジターパイロット
片道5時間以上掛けてでのツアーフライト
2013年シーズン 2本目のフライト
春先のサーマルコンディション(クロスカントリー日和)
グライダー ENB 当グライダーはXSサイズ EN C

影響要因
サーマルコンディションで空中には50機以上フライト
今シーズン2本目のフライトだがその他パイロットが続々と
テイクオフしていく中、躊躇することなくフライト。

対策
テイクオフ直後のアクティブ操作の徹底と重要性の説明。
春先の復帰するパイロットへ穏やかな大気でまずフライト
をするように説明とアナウンスを徹底する。


2012/03/17

同時進入→ツリーラン

発生時間 : 12:00~
年齢(才) : 45
性別 : 男
経験年数(年) : 10
パイロットレベル : エキスパート
年間フライト日数 : 100日~
天候状況 : 晴れ
風速 : 2m
状況 : サーマル発生
【内容】
アプローチでニアミス。
ベースのライン上でほぼ同高度で、向かい合わせで同時進入することとなり、山側に膨らんだ人が煽られてツリーラン。

本来一方通行の場所ですが、エリアの特性上下りる前に最後のサーマルを探しに行った場合に、反対側から入る事があります。

通常はお互いが右へ避けるようにして、対応していますが、今回はツリーランした人の方が、急に下がってしまい、同高度になってしまったため、シンクのある空域でより右(林側)へ避ける事となった。
【考えられる要因と対策】
環境要因・・・エリアの形状がベースのすぐ後ろが林となっていること。ベースへの進入が両方向存在してしまう事。ベースへ逆進入する時にはサイドフォローを受ける事。風向き、コースによってはシンクも存在すること。
これらの事をより深く皆が理解できるように、これから促して行く。

影響要因・・・タイミングは多くのパイロットがソアリングしていて、リフトが多く存在していたので、低高度でもまだ上げる事に気持ちが傾き過ぎていて、相手の存在に気付くのが遅れた。逆から入った人の方が始め少し高めだった為、正しい方向で入った人は、相手をあまり意識していなくて、避ける意識が薄かった。

ヒューマンファクター・・・風の流れに(シンクなど)に対する知識不足で、想定外の高度になってしまった。地面近くで緊張感があり、お互いに視界が狭くなっていた。

対策・・・この出来事はこのエリアが持つ大きな弱点の一つと考え、さらに皆が深い理解と意識を持つように、掲示と告知なでして、促して行く。


2012/01/13