日本パラグライダー協会

会員の皆様からお寄せいただいた「ひやっとしたこと(インシデント)」を分類し、分かりやすくご覧いただけるようにしました。スクール様だけでなく、一般フライヤーの皆様にもぜひご覧頂き ご自身の安全フライトにお役立てください。

ひやっとノートフォーム

テイクオフ中止時の処置不良による谷への落下

【発生時間】 10:00~
【年齢】 64才
【性別】 男
【経験年数】 4年
【パイロットレベル】 ベーシック
【年間フライト日数】~50日
【天候状況】 晴れ
【風速】 1m/s
【状況】 サーマル発生
【内容】
テイクオフでの頭上安定直後、離陸決断へ移行の際に荷重が掛らず揚力も感じられなかった為中止ししようとフルブレーキングしたがグライダーに追い越され引っ張られる形で谷に引きずり落とされた。
幸いテイクオフの走路が長かったことでグライダーの余力が消滅し谷の入り口部分に落下しただけで大事には至らなかった。
ただ走路の短いテイクオフだったらと思うと身の毛がよだつ思いがします。

【考えられる要因】
ヒューマンファクターとしては今迄にテイクオフ中止は殆ど無くマンネリズム及び自信過剰が考えられる。
影響要因としてはアクセルシステムの接続部外れ対策をテイクオフ直前に全否定され取り外されてしまったことが少なからず影響していると思う、自身は冷静を装っていたが改めて思い返すとイラついていた、その時点で仕切り直しをすべきだったと思う。
対策としては上記のような事態を繰り返さない為に機材の不具合対策には自身としては絶対に手を出さないようにし販売側に直させる。
自身の対策としては地上での練習課題として確実なテイクオフ中止操作を練習する。


2014/02/26

C3・B3ディセント使用ミス

【発生時間】 15:00~
【年齢】 38才
【性別】 男
【経験年数】 15年
【パイロットレベル】 エキスパート
【年間フライト日数】 ~100日
【天候状況】 曇り
【風速】 3m/s
【状況】 サーマル発生
【内容】
今までぶっ飛びだったコンデションが急に南風のコンバージェンスが発生して風が強くなり、降りてこない状況になりました。
最初はアクセルを踏んでB3ラインを引いて、高度を下ろそうとしたがストールに入ったので、止めて落ち着いてから、アクセルを踏んで、C2ラインと引いてストールに入って今度はツイストしたのでレスキューパラシュートを投げて、道の近くの木と電線に引っかかりました。本人は怪我無し、グライダーとその他装備も大丈夫でした。

【考えられる要因】
B3ディセントとC3ディセントを思い違いをしたようです。よく飛んでいるパイロットでグライダーのラインの問題がある可能性もある。

翼端折り(ディセント)の仕方を明確にする必要がある。グライダーによって引くラインが違うので間違えないように教える。

どのグライダーでできるかできないか(推奨するかしないか)を明確する必要がある。


2014/02/03