日本パラグライダー協会

会員の皆様からお寄せいただいた「ひやっとしたこと(インシデント)」を分類し、分かりやすくご覧いただけるようにしました。スクール様だけでなく、一般フライヤーの皆様にもぜひご覧頂き ご自身の安全フライトにお役立てください。

ひやっとノートフォーム

ファスナーにラインがひっかかったままテイクオフ

ハーネスのファスナー部分にグライダーのスタビラインがひっかかったままテイクオフしてしまい、ツリーランしたインシデントがありました。



このようにならないよう、ファスナーをしまうポケットがハーネスにはついています(ついていないものもあります)。


もしくは、ファスナーの金具の隙間を潰すなどをして対策をお願いします。
特に最近はラインも細くなっていますので注意が必要です。

日本パラグライダー協会 安全普及事業部


2016/06/06

レッグベルトつけ忘れ

【発生時間】09:00~
【パイロットレベル】パイロット
【天候状況】晴れ
【風速】1m/s
【状況】穏やか
【内容】
スタ沈してから 別のテイクオフへ移動 その際にレックベルトはずしてしまった。
移動後にパラを仲間が広げてくれた。
テイクオフしようとしたときに本人がきずいてセットしました。

【考えられる要因】
普段と違う仲間からの手助(スタチンからの移動/キャノピーの広げ)があり準備がいつもと違った。


2016/06/01

スパイラルからの離脱失敗

【ひやっとしたこと】ツリーランディング
【発生日】2016年3月29日
【発生時間】11:00~
【パイロットレベル】エキスパート
【天候状況】晴れ
【風速】5m/s
【状況】強いサーマル発生
【内容】
大きな上昇気流帯から降下しようとスパイラル降下中に、遠心力で顔が上向きに張り付け状態となり、慌てて操作した結果、大きなサーチ後に全潰れを起こし、数本のラインが上面側を回ってしまいキャンディー状態となってしまった。
この時の高度が地面から500mくらいはあり、バランスを取れば飛行可能なようだったので、誘導でテイクオフの斜面上空へ移動させて、もう少し高度が下がったところで、レスキュー開傘してツリーラン。

【考えられる要因】
大きな上昇帯で上昇を続けていたので、知識不足からの怖さや不安感から、慌てた気持ちでいた。
その為、初めて経験する高速のスパイラルへ入れてしまった。
離脱方法は経験していたが、慌てた心境では正しい操作ができていなかった事も考えられる。

(環境要因)ツアーで行った慣れないエリアだったので、上昇帯のイメージができなかった。

(影響要因)本人がイメージできない状況の中で、焦ってスパイラルへ行動を移した事。

(ヒューマンファクターズ)慣れないエリアでの初めての経験で、知識の応用ができなかった事、不安な気持ち、技術の不足


2016/03/29

スピン後フルストール

【発生時間】 09:00~
【パイロットレベル】 体験
【天候状況】 晴れ
【風速】 4m/s
【状況】 サーマル発生
【内容】
サーマルで旋回に入ったが、風下側のシンク帯でスピンに入った。その後急旋回に入りそうだったので、両手をカラビナにし、バックポジションへと指示。綺麗にバックに入ったので、両手を少し上げてと言うと、サーチに入ったが急に下向きとなったので焦ったのか、また引いてしまい2度目のストールへ入ってしまい、そのまま杉林へツリーラン

【考えられる要因】
Cクラスのグライダーで、慣れてはいるが少々乱暴な操作が時折見られる為に、今までも小さな失敗が数回はあった。そんな中劣化による迎角の変化も心配だったので、ボトムラインの全交換をして数本目の出来事であった。この事からラインの長さが元の長さになり、迎角が正しい角度に戻り機敏な動きがあった可能性も考えられる。
もちろんライン交換後の、インストラクターによるテストフライトでは正常ではあったが、本人的にはヘタッた状態からの動きの変化があったかも知れない。
機体を変える相談と共に、より深い練習が必要な事を相談中。


2016/03/12

空中接触

【発生時間】 16:00~
【パイロットレベル】 パイロット
【天候状況】 晴れ
【風速】 3m/s
【状況】 サーマル発生
【内容】
アーベントテルミック発生状況で良好なソアリングコンディション。リッジを取るような形でソアリング中、前方から接近してくるグライダーに気が付いていたもののお互い右によけきれずに左翼端と相手の体が接触。離れた後に両者パラシュート開傘しブッシュの中に着陸。お互いけがはなかった。

【考えられる要因】
飛べば誰でもソアリングできるようなコンディション。
お互いソアリング経験が少なかった。
少しでも長く飛びたいという気持ちがあり、コースを譲り回避するのが遅れたのかもしれない。

テイクオフに管理者がいたのだが、接触時その付近の高度では当事者の2機しか飛んでいなくまさかぶつかるとは思っていなかった。管理の甘さが反省点としてあげられる。


2016/02/27