現在、JPAで推し進めているモーターパラ事業ですが、春に行われた検定会でインストラクター資格を取得した方たちはすでにスクーリングを開始されています。そのモーターパラ部門を作りあげるなかで、MKクラフト(滋賀県)の真藤氏には色々と教えていただきました。今回はその真藤氏から逆に提案があり、JPAの「レスキューパラシュート」のシステムについてセミナーを行うことになりました。
今週末の天気予報を見ると、猛暑も一段落し日曜日は雨。可能性のある土曜日に集中してセミナーを行うこととしました。はじめにクラブハウスでJPAのリガー、パラシュートに関しての机上講習。パラシュートに関しての意識を高めることで、事故は大幅に減少しました。パラシュートは使うもの、だから使える状態にしておく、使い方を知っておく・・・これが重要です。
ビデオを交えながら机上講習を終えたころ、外は雨。琵琶湖上でパラシュートの開傘テストを是非行ってほしいということで、午前中に救助体制、現場を確認していました。とりあえず湖畔に移動すると雨もいったんやみ、予定通りテイクオフ。救助班が待機するマーカー上空に向かいました。やや風が強めでしたので、BOXを慎重に選びパラシュートオープン。目の前で開くパラシュートに会員のみなさんは相当刺激を受けたようです。とともに、パラシュートは使うもの、だから使えるようにしておこうということを十分に理解していただけたようです。
一連のテストを終え、機材をチェックしているとさまざまなことがまたわかってきました。世界的にもあまり例のないエンジンユニットを背負ってのパラシュート開傘は、JPAにとっても貴重な経験・財産となりました。
再びドイツ入り。一路、TURNPOINTを目指しました。ここTURNPOINTはドイツで最も数多くのグライダーチェックを行っている会社としても有名です。今日はここで働くアンセンとアポイントメント。パラモーターのLTF認証テストを見学する予定です。
時間通り到着すると、アンセンがお出迎え。さっそく「フィールドに行こう!」と機材を準備。すぐ目の前にある牧草地がテストフィールドとなっています。風はやや強めで、通常のテストを行うコンディションではありませんでしたが、可能な限りのマヌーバーを見せてくれることになりました。山飛びのパラグライダーの認証テストはアカデミーが始まって以来、試行錯誤を重ね、テスト内容、EN/LTFの一元化など様々な成果を残し現在に至っています。それに比べてパラモーターの認証テストは始まったばかり、同様な厳格さはないものの、テストを重ねる中で最善のテスト方法を見つけ出しているようです。発展途上ながらも前向きな姿勢には共感を受けました。JPAも同じく試行錯誤しながらも歩みを止めることはありませんでしたので、アカデミーの姿勢とは常に通じるものがあります。パラモーター用のマヌーバーはよく考えられており、実際に講習内容にフィードバックできるものもありそうです。
一通りのテストを見学し、再びディスカッション。現在のテスト内容、リフレックス翼、電気モーター、今後の認証テスト・・・たっぷりと話を聞くことができました。
今回のアカデミー訪問はこれで終了。いつものギドー社長との定期ミーティングに加え、実際のテストフィールドを訪れテストパイロットたちとたくさんの話ができたことは大変有意義でした。4日間の訪問に際し、様々なアポイントメントを取り付けてくれたギドー社長には心より感謝いたします。 6月のデビット氏訪問そして今回の内容は随時、JPA各スクールの皆様にお伝えして参ります。
昼過ぎにミュンヘンに到着。西に走ること2時間、閑静な街バードゴエンバッハに到着。アカデミーの前に車を止めるとすぐに社長のギドーが出迎えてくれました。古民家を改築した味のある事務所に通されると、コーヒーを飲みながら早速ミーティングは始まりました。明日からの予定でしたので、今日のミーティングは大変ラッキーでした。
様々な質問事項を用意してきたもののやはり話題は数日前の世界選手権の話になりました。グライダーのこと、組織のこと、認証テストのこと・・・どうすべきかアカデミーはすぐに各方面と連絡を取り話し合いをしたそうです。いずれにせよ、本気になって何かを変えなければなりません。
過去、アカデミーの訪問はミーティングが主体でしたが、今回はEN/LTF認証テストの現場を訪れ、実際のオーガニゼーションに触れてきます。明日はまずタンデムグライダーの認証テストに参加します。