京都市にあるスカイエリア京北で毎年開催されている安全講習会が明日から2日間行われます。今日は琵琶湖スカイパークの山口校長と事前の打ち合わせ。ひとえに安全講習といっても内容は多岐にわたるため、どのような講習を行って効果を出すか京北のクラブハウスでじっくり話し合いました。
初めて開催された安全講習会では「テイクオフ、アプローチ」をテーマに講習を行ったことを覚えています。今回は先日の事故対策会議で話し合われた内容をもとに、スクールの状況などをうかがい最終的にテーマを決めました。コンディションがよければもちろんフライトはしますが、技術論に偏ることなく今年の目標「ファイナルアプローチでの事故0」を目指していきます。
JPAでは静岡県朝霧を会場にさまざまなミーティングが3日間開催されました。JPAのミーティングは「発想、決断、実施」すべてにおいてスピード重視です。まずは行ってみよう、失敗したらまた考えようという前向きな姿勢での取り組みの成果が毎年のように良い結果として表れています。
このフットワークの良さ、そして各スクールのみなさんの協力、取り組みそれらすべてがうまくかみ合うことでJPAは常に進化を続けています。
今回の数々のミーティングも昨年を見直し、反省をするところから始まりました。そして新シーズンイ向け、さまざまな議論がなされたうえで新プロジェクトが決定し、またさらに前に進むことを全員一致で確認しました。
とにかくスクール間のコミュニケーションが良い、インストラクターのモチベーションが高い、そして納得いくまで率直に意見を言い合う・・・・そんなJPAはプロらしく、現状に満足することなく今季も前進し続けます。
今季もよろしくお願いします。
昨日の疲れが残る中、2日目は7:30スタートでした。気温はこの1週間で一番寒い-6℃。
夕方にぬかるんでいた地面は昼過ぎまで凍っていました。講習場は西斜面なので昼まで日陰。ロープも凍って走りが悪いようです。
朝のウォーミングアップは木登りから。木登りに関しては問題なしですいすいあがっていきます。ビレイヤーもなかなかいい感じです。
今日は宙吊りの救助(カウンターラッペル)を2本。
体力的にも1本目でしっかり復習して2本目は検定という感じにしました。
失敗を体感していい方法を覚えてもらえればと行った1本目はかなり苦しんでいました。そこで、この1週間で全体的に見ていて気がついたことがあります。
「もう少しでカラビナがかけれる、、、」とか、なにかあと少しと思ったところであと少ししか努力しないと失敗する。そしてまたがんばってやるんですが、あと少しが意外と遠いのですね。ここで思ったのはあと少しと思ったところは少しじゃなくて目一杯の力を振り絞って一気に畳み掛けたほうがいいな、と思いました。失敗するたびに体力ゲージが減ってしまうので速やかに終わらしたほうがいいですね。
そんなこんなで午前中の最後にデモンストレーションをして13時に待望の昼食になりました。
ご飯を食べながら反省会。手順などを話していました。カウンターラッペルでの技術的に難しいところは教科書の96、97頁のエイト環とマッシャーでロープに加重をかけたままビレーとエイトノットを解除していくところで詰まります。ここでは「ゴボウ」でエイトカンの扱いに慣れていないとしんどいのかなと思いました。2つ目に詰まるのは、ロープジャッキ。これも慣れていないとできない。でもコツがあるのですね。練習あるのみです。
午後からは本番!
この2日間の集大成です。良く理解しているかどうか見させてもらいました。
見るからに身体は疲労していますがここは根性で乗り切るしかありません。時間も計ってみました。制限時間は60分。急がないで一つ一つの手順を確認しながらやれば決して無理な時間ではありません。
お1人目は50分で救出。お2人目は45分でした。
カウンターラッペルが終わってまだ時間があったのでトラブルシューティングの科目へ。
宙吊りでエイト環でロープがロックしたシチュエーション。
最後はロープの回収と片付け。一人はユマーリングで上がって、もう一人は滑車を使って引き上げました。終わった時には辺りは暗くなっていました。
最後のミーティングでは、道具に対しての話と救助するために鍛錬を積まなければいけないところをミーティング。
自分の道具を使いやすくするには色で分けるとかオートマチックカラビナのメリット・デメリットがあるというところなど。あと肝心なのは、この検定会が終わってからいかに自分を高めて練習をしていくかなんですね。どんな研修・検定会行っても感じることです。その場では理解できても継続した練習・訓練を続けないことにはやった意味はないのです。もっと深いところまで知識と経験を深めていかないと現場で困ることになってしまうのですね。
そして、学んだことをスクールに持ち帰ってインストラクターはもちろん、一般のパイロットも興味を持って一緒に育っていければ(共育かな)厳しい条件の中がんばった甲斐があると思います。前回の九州、そして今回もそうですが一般のパイロットの方たちがレスキューの認定検定会に参加してくださることには、大変頭が下がります。改めて私たちインストラクターはもっと頑張る必要があると強く感じています。
最後に、連日アドバイスをしてくれた半谷顧問、岡田教育部長、南裏さんに感謝します。ありがとうございました。
あと、定休日でも宿と場所を提供してくれたもみじの里様に感謝します。
以上です。参加者の皆様、お疲れ様でした。
講師:只野 正一郎(TAKパラグライダースクール)
会場:兵庫県丹波市「もみじの里」http://hayama.main.jp/
前日に丹波はもちろん、京都も大雪だったようで参加者が現地にたどり着くことができるのだろうかと心配していましたが8時にTAKスクールへ行くと既にみなさん到着していました。
さっそくコーヒーのお湯が沸くまでミーティングをして8時半には早速会場へ移動しました。天候は時々小雪が舞う程度で九州で濡れてしまったロープが今日こそは乾く感じがしました。
最初は木登り。これはしっかり練習を積んだ様子で登りは好調でしたがエイト環の裁き方がもうひとつだったので「ゴボウ」といわれる登り方で練習。
午前中は2本ずつ出来たのでユマーリングも行いました。慣れていないのか腕がパンパンになっていたみたいです。
お昼はもみじの里で恒例のおにぎり弁当とサービスでつけてくれた温かい味噌汁で体力回復。
午後からは宙吊りからの自己脱出。練習ではデイジーチェーンを使っていたみたいだったのですが教本に載っているのが出来てから使いましょうとのイレギュラーな注文に参加者のみなさんは苦労しました。基本はまずは教科書に書いてあることから・・・規定種目ができてからの応用です。
これも2回行うつもりでしたが、時間切れ。最後はカウンターラッペル(木からの救助)のデモンストレーションを行い実技を終了。
明日のイメージがついたところで片づけ。本番のレスキューではロープをきっちりと片付け気を引き締めることで安全に下山をします。
18時過ぎに今度は会場を室内に変えて今日の復習と明日の予習をみっちりして最後に救助の心得などを講習しました。簡単に説明すると「目の前に救助の必要な方がいます。どうしますか?何もしないか助けを呼ぶか知識があるなら苦しんでいる人を搬送してあげることができますよ。さて、どうします?」
パラグライダーだけの世界じゃないのですね。どんなところでも使える技術になっていけるようにしなければ意味がないのです。
そんなこんなで日が暮れ、19時40分には終了となりました。
参加者は、ご飯食べた後にまだ自習していると思います。明日は7時半開始。がんばりましょう!
会場:兵庫県丹波市「もみじの里」
協力:TAKパラグライダースクール
講師:只野 正一郎(TAKパラグライダースクール)