四国三郎ジャパンカップ2019

レポート:競技委員長・扇澤 郁

2019年のJPAナショナルリーグ戦は天候に恵まれずグランプリ大会の順延も続き、グランプリチャンピオンと年間リーグチャンピオンがこの大会の成績で決まってしまう可能性の高い四国三郎ジャパンカップ2019は、真のチャンピオンを選ぶのにふさわしいコンディションに恵まれ、紅葉真っ盛りの秋晴れの中決戦の火ぶたを切って落とされました。


四国の地でも紅葉が進んでいました


1日目

大会初日、北西風予報のこの地域では東へ距離を延ばせるコンディションとなるであろうという、経験豊かなタスクコミッティーから提示されたタスクは、通常エリアを一往復したのち、阿波中央橋東ゴールを目指す65Kmのシンプルなもの。


TASK1概要


気温減率の良い抜群のサーマルコンディションの中、勢いよくスタートを切っていった選手でしたが、水の丸エリアを3角に回るコースの序盤戦ですでに、リーグ戦トップを狙う中村選手がランディングしてしまう波乱の始まりとなりました。


四国電力様恒例の「電線との距離ヨシ!!」






レース中盤ゼッケン1番の高杉選手をはじめ数名のパイロットがレースを引っ張るものの、厳しい紅葉おろしの洗礼を受けなかなか駒を進められず、選手たちにとってはハラハラドキドキのレースとなっていたようです。

その中、小熊選手が吉野川上空を通るコースを選択しグループから抜け出し、終盤のファイナルグライドまで単独でトップを守り、高杉選手、星田選手の猛追を振り切り堂々のトップゴールで1000点をゲット。女子では吉原選手は惜しくもゴールに届きませんでしたが、小森選手がゴールを決め、延べ10名が阿波中央橋を超えてゴールラインをカットするビッグラスクの成立となりました。


ゴールで


2日目

大会2日目、北東風予報の三頭山エリアでは南斜面を使ったスタンダードなアウト&リターンが良いということで、全員がゴールラインを切ってほしいという希望を込めた40Kmのファイナルタスクが発表されました。


タスクコミッティー




四国三郎の郷のゴールを中心にエリアを3往復するレースは、選手たちにとっても順位争いが手に取るようにわかるレースとなるはずで、トップシードを狙っている選手、トップ10の安い選手たちを狙う選手、リーグ戦トップの称号と賞金を狙う選手、グランプリ杯を狙う選手たちが、おのおののタクティクスでレースが進行していったように見受けられました。




スタートする前は雲の発達が早く、日差しがさえぎられる心配がありましたが、スタートと同時にコンディションは好転し、レース序盤最初のアウト&リターンを引っ張るトップ選手たちは、集団を形成することなく独自の判断で、山コース、中間コース、沖コースに分かれる展開となりました。その中、星田選手が沖のコース取りでスタックすることなく三頭山まで戻り、高度を稼ぎレースをリードする展開となりました。

中盤戦は、紅葉温泉帰りで若干スタックした星田選手に高杉選手が追いつき、2選手白熱したトップ争いが繰り広げられたようです。

そして終盤、三頭山奥のラストサーマルポイントをいち早く離脱した星田選手がターンポイントを2か所取りながらのファイナルグライドに入り、昨日までリーグ戦総合1位の高杉選手を振り切り会心のトップゴールで1000点獲得。女子ではトップ10に絡む飛びでゴールを決めた吉川選手が800点台の好成績。そして、最後に四国三郎の郷ゴールへ現れた天野月子選手は、渋くなってきた大塚製薬上空をご夫妻でトップアウトし、2人揃ってファイナルグライドに入り至福のゴールを決められました。

大会結果

2日間、水の丸エリア、三頭山エリアを使わせていただき、日本グランプリチャンピオン、JPAナショナルリーグチャンピオンを決めるのにふさわしいテクニカルな大会になりました。
そして四国三郎ジャパンカップを制したのはエントリーNo.5、昨年念願のリーグ戦入賞を果たした星田選手でした。おめでとうございます。ラストタスクをトップゴール、しかも常時先行する文句なしの飛びで勝利を収められました。さらに、ナショナルリーグの争いも高杉選手を4点差の僅差で抑えリーグチャンピオンとなり2冠達成おめでとうございます。気合の入った飛びを見させていただきありがとうございました。

女子優勝は吉川選手が初日ゴールを決めた小森選手に競り勝ちこちらもナショナルリーグ女子チャンピオンと合わせての2冠達成おめでとうございます。


ナショナルリーグ総合


優勝 5 星田 真一 OZONE ENZO3

準優勝  1 高杉 慎吾 OZONE ENZO3

3位 12 竹尾 雅行 OZONE ENZO3

4位  23 大澤 行英 NIVIUK ICEPEAK EVOX

5位  10 正木 晋 NIVIUK ICEPEAK EVOX

6位  20 伊澤 光 NIVIUK ICEPEAK EVOX


ナショナルリーグ女子


優勝 19 吉川 朋子 OZONE ENZO3

準優勝  14 小森さちよ OZONE ZENO

3位 17 天野 月子 NIVIUK PEAK4

4位  28 吉原 紀子 OZONE ZENO

5位  37 岩崎 聖子 NIVIUK KLIMBER P

6位  30 河野 美樹 NIVIUK PEAK4


ナショナルリーグTEAM


優勝 Bad Bull

(12竹尾雅之、22小林宙、31小森淳也)

準優勝 Z3

(1高杉慎吾、13隅秀敏、63竹内直之)

第3位 Team EVOX

(4、中島義雅、10正木晋、20伊澤光、21藤野光一)

グランプリ


星田真一選手


吉川智子選手

年間表彰


2019年ナショナルリーグ年間第1位 星田真一選手


2019年ナショナルリーグ女子年間第1位 吉川朋子選手


2019年ナショナルリーグ年間入賞者(TOP10)


優勝 5 星田 真一 OZONE ENZO3

準優勝  1 高杉 慎吾 OZONE ENZO3

3位 12 竹尾 雅行 OZONE ENZO3

4位  3 中村 浩希 OZONE ENZO3

5位  13 隅 秀敏 OZONE ENZO3

6位 10 正木 晋 NIVIUK ICEPEAK EVOX

7位  20 伊澤 光 NIVIUK ICEPEAK EVOX

8位 23 大澤 行英 NIVIUK ICEPEAK EVOX

9位 2 稲見 祐二 GINGLIDERS BOOMERANG11

10位 11 山本 雅史 OZONE ZENO


2019年ナショナルリーグ年間女子TOP3


優勝 19 吉川 朋子 OZONE ENZO3

準優勝  14 小森さちよ OZONE ZENO

3位 17 天野 月子 NIVIUK PEAK4


2019年ナショナルリーグ年間入賞TEAM


優勝 Z3

(1高杉慎吾、13隅秀敏、63竹内直之)

準優勝 Team EVOX

(4、中島義雅、10正木晋、20伊澤光、21藤野光一、201平松久)

第3位 夫婦善哉

(5星田真一、15関根順、16星田苗月、38食堂信昭、45関根睦)


大会を支えてくれるスタッフのみなさん


最後になりますが、エリアの利用を快く受け入れていただいています、美馬スポーツ協会の皆様、VANスカイスポーツの皆様へ感謝申し上げます。今後もこの素晴らしいエリアで四国三郎ジャパンカップの開催を続けていきたいと思っていますので、よろしくお願いいたします。


集合写真


PNL第7戦、N2L第6戦 2019白馬八方尾根Japan cup 大会レポート


レポート:前堀 善斗

1日目

日本海側に入り込んでくる台風18号の行く末が気になる今週末でしたが予報通りに通過してくれ、風も弱まり、レースの可能性が見えてきました。
大会スタッフの皆さんは6時半ミーティングです。朝早くからありがとうございます。
多くの方々に、いつもご協力いただき感謝してもしきれません。


スタッフミーティング


朝の受付の段階ではまだ雲底は1100m程度、通常のテイクオフよりも300mほど低い。さらに、先に上がったテイクオフスタッフからは雨が降っているという情報・・・。
しかし、東の空は明るく青空も見えています。
選手たちは受付後しばし大会本部でウェイティングです。
受付時には、今回ご協賛いただいた「大塚製薬」様よりご提供いただいたカロリーメイトゼリーを選手の皆さんにお配りしました。


大塚製薬様提供のカロリーメイトゼリー


受付時間の前にはタスクコミッティー&セーフティーコミッティーの皆さんに集まっていただきタスクミーティングです。
今日の予報と地元フライヤーの意見を加味しつつ、コンディションを最大限に使いきれるよう知恵を出し合います。
今回のコミッティーは、選手の皆さんの事前投票により、

ナショナルタスクコミッティー
10 正木選手
48 前堀選手
ナショナルセーフティーコミッティー
17 天野選手
22 小林選手

N2タスクコミッティー
303 松岡選手
313 谷藤選手
N2セーフティーコミッティー
302 中川選手
317 谷藤選手

の8名にお願いさせていただきました。

予報では昼頃には日射も出て、雲底も1700mほどまで押し上がってくれる。テイクオフの雨もほとんど止んだので、このタイミングを逃さないように逆算して10時過ぎにテイクオフへ移動開始です。
せっかく整備した大会用テイクオフで選手の皆さんに気持ちよく一斉テイクオフしてもらいたいという気持ちも強くありましたが、上がりきるかどうか分からない雲底と時折降る雨を懸念して、ゴンドラ山頂駅横の通常テイクオフを使用する事に決定します。

テイクオフに到着すると、雲底はまだテイクオフよりも100m程低く霧雨。
11時にテイクオフでの開会式&ブリーフィングを行いましたが、まだ雨が完全には止まず多くの選手たちは屋内に退避していました。
テイクオフのすぐ横にあるレストハウスではタイミング良く、ダノン(ヨーグルト)の新製品の試食会をやっているのを発見し、異様に盛り上がる選手達。

タスクコミッティー達は急変する予報に対応できるよう、朝決めておいたタスクに最終調整を加えてタスク発表です。
ナショナルリーグ 25.4km
N2リーグ     14.6km


タスクブリーフィング


タスクボード


ここからコンディションは激変。
11時半には全体的に青空が広がり、低く立ち込めていた雲が消え、テイクオフ周辺にもしっかりとした日差しが降り注ぎます。
もちろんダミーの皆さんは準備万端。いつでも飛び出せる体勢ですが、沖の方でサーマルが立ち上がっているのか、テイクオフはフォロー。
しかし、間違いなくこのままコンディションは続くと読んでウィンドオープン時間を発表。
ダミーがなんとか出れるタイミングで飛び出すと、あっという間にトップアウト。
12時40分N2のウィンドオープン。北風ベースで時折フォローが混ざり、なかなかテクニカルでしたが、なんとか選手の皆さんなんとかテイクオフしていきます。
エラップスで、ウィンドオープン=デパーチャーオープンなので上げきった選手は続々とスタートしていきます。






13時ナショナルのウィンドオープンですが、テイクオフの風は変わらず多くの選手が苦労していました。
雲でテイクオフ周辺が陰ってしまうタイミングもありましたが、断続的に1700m程の雲底までしっかりと上がり、最初のターンポイント月夜棚に向かってグライドしていきます。

最初に飛び出していった前半にテイクオフしていった選手達は五竜エリアがまだ働いておらず、苦しい展開のようですが、少し後から行った選手達は月夜棚と47の尾根のサーマルを上手く乗り継ぎコマを進めていきました。
その後北風がどんどん強くなってきましたが、読み通り五竜エリアは北風の流入で一時的に活発になり、その流れにうまく乗った後発組も沖周りで進んでいきます。
最後は強くなりすぎた北風に阻まれ、北側の最終ターンポイントが遠く、ゴール目前で撃沈の選手達。
帰着した選手達には定番のカレーが振舞われます。

ナショナルリーグ7名、N2リーグ3名のゴール者が出て、コンディションを使い切った良いタスクではなかったかと思います。

夕方にはレセプション懇親会が行われ、お酒を飲みながら楽しい時間を過ごしていただけたようです。

2日目

強風予報が少し収まりましたが、雨予報が消えることは無く朝から断続的に降る雨。
天候は徐々に回復傾向ではあるのですが、雲低が上がる様子は無く、残念ながら10時半に競技キャンセルの判断となりました。

1日寝かせたカレーは旨い。ということで、多めに作っておいたカレーを使い、温かいうどんにも2種類のバリエーションを作り振舞わせていただきます。

11時半から表彰式と閉会式です。

ナショナルリーグ表彰

総合


ナショナルリーグ総合


優勝 10 正木 晋 NIVIUK ICEPEAK EVOX

準優勝  3 中村 浩希 OZONE ENZO3

3位 50 小田 雅也 NIVIUK ICEPEAK7

4位  7 薬師寺 哲 ICEPEAK7

5位  2 稲見 祐二 GINGLIDERS BOOMERANG11

6位  5 星田 真一 OZONE ENZO3

女子


ナショナルリーグ女子


優勝 28 吉原 紀子 OZONE ZENO

準優勝 19 吉川 朋子 OZONE ZENO

3位 47 岡本 洋子 NIVIUK KLIMBER P

4位 55 藤本 裕子 NIVIUK PEAK4

5位 17 天野 月子 NIVIUK PEAK4

5位 30 河野 美樹 NIVIUK PEAK4

チーム戦


ナショナルリーグチーム戦


優勝 夫婦善哉

(5星田真一、15関根順、38食堂信昭、45関根睦)

準優勝 Bad Bull

(12竹尾雅之、22小林宙、31小森淳也)

準優勝 Z3

(1高杉慎吾、13隅秀敏、63竹内直之)

N2リーグ表彰

総合


N2リーグ総合


優勝 305 田邊 万作 GINGLIDERS BONANZA2

2位 316 疋田 祥丈 ADVANCE IOTA

3位 310 藤原 雅宏 NOVA SECTOR

4位 313 谷藤 公明 NIVIUK PEAK4

5位 334 福田 祝芳 BGD LYNX

6位 314 齊藤 光秋 GINGLIDERS BONANZA2

女子


N2リーグ女子


優勝 307 中久喜 千代 GINGLIDERS EXPLORER

準優勝 317 谷藤 幸子 ADVANCE SIGMA10

3位 332 山岸 里子 GINGLIDERS BONANZA2

3位 333 小川 美登里 GINGLIDERS BONANZA2

チーム戦


N2リーグチーム戦


優勝 今井浜

(308岩野おさむ、313谷藤公明、314斎藤光秋、317谷藤幸子)

準優勝 西日本連合

(303松岡茂、310藤岡雅宏、312岸幸民)

3位 中村門下生

(315袴田涼輔、316疋田祥丈、326石川唯、327佐野邦夫)


入賞された選手の方々、おめでとうございます!!

なかなか天候に恵まれないことが多い近年ですが、コミッティーの方々の最良と言えるタスク設定で、無事に大会成立となりました。

ご参加いただいた選手の皆様、スタッフとしてお手伝いいただいた皆様、ご理解ご協力いただきました地域関係各所の方々ありがとうございました。
多くの方々のおかげで毎年大会を開催することが出来ています。
今後ともよろしくお願いいたします。


集合写真


PNL第5戦、PCL第7戦 2019しらたかラフランスカップ

レポートby扇澤郁

最近の天気予報はあたらない? タスクができるかどうかはその日になってみなければわからない?ということで、台風17号が日本海に入り北上する予報ではありましたが、白鷹スカイパークには希望を持った前向きの選手たちが集まってきました。

曇り空の大会初日、タスクコミッティーたちはどのようなタスクをやったら良いのか、特にナショナルリーグはグランプリ対象大会ということもあり頭をひねっていました。それでもテイクオフに上がってみると、東の追い風予報のはずが程よい向かい風がメインテイクオフに入っており、また、朝日連山の8合目ぐらいには形の良い積雲が形成されており、タスクの可能性が見えてきました。



発表されたタスクは、ナショナルリーグはエリア内を回り荒砥ゴールを目指す25㎞、チャレンジリーグはエリア内だけの14㎞のエラップスタイム。そして、ウインドオープンタイムに合わせたようにウインドダミーが良い上がりを見せ、ナショナルリーグ・チャレンジリーグの選手がゴールを目指しレースが始まりました。


程よい向かい風で飛び出してみると、場の風は予報通りで東風の追い風。曇り空で太陽が顔を出すサイクルが短く、サーマルコンディションではあるものいつもの白鷹山と異なるコンディションに苦しむパイロットが続出。その中で、1400mのクラウドベースにたどり着いた数名のパイロットが距離を伸ばしたレースとなりました。






特筆されるはチャレンジクラスの若手筆頭井出選手がいつものように真っ先に飛び出し、難しいリーサイドサーマルを探し当て上昇。そのサーマルを頼りにナショナルリーグの扇澤が何とか生き残りクラウドベースをゲットすることに成功しこの日1位の距離を飛びました。地元の松田選手は、メインラインディング付近で苦しみランディングを余儀なくせれたパイロットの中から抜け出し、お助け山でクラウドベースゲットのさすがの飛びで女子トップでした。
残念ながらチャレンジリーグはスコアーが0点となり不成立に終わりましたが、ナショナルリーグの選手たちと同じ空域を飛ぶチャンスとなり、よい経験となったレースでした。


その夜のレセプションでは、ナショナルリーガーとチャレンジリーガーが集い、技術論、風の読み等、若い方々が目を輝かせて語り合う姿が印象的でした。若者たちの今後の活躍に期待して夜が更けていきました。




大会2日目、3日目は残念ながらコンディションが揃わず大会終了となりました。


白鷹スカイパークでは年間3度の大会が開催されています。地元、トントンとんびパラグライダークラブのその他のクラブのメンバーの方々のサポートがあっての大会開催となっています。ここに選手を代表して感謝を申し上げます。



ナショナルリーグ表彰



ナショナルリーグ

【優勝】扇澤 郁

【準優勝】吉田和博

【3位】菊池 浄

【4位】中島伸也

【5位】松田京子

【6位】小森さちよ・田村昌久


ナショナルリーグ【女子優勝】松田京子

【女子準優勝】小森さちよ



チーム戦【優勝】チームyoridorigreen

扇澤 郁

吉田和博

岩崎聖子

チャレンジリーグ表彰



集合写真



ジャム勝・サマーカップ2019


夏休みが終わろうかという8月末に開催される「ジャム勝・サマーカップ」。毎年のように言われているのは「天気予報が良くない中で開催され、そしていつも成立する」ということ。今年も例外とはならず、大会開催の1週間前からは秋雨前線が日本海に停滞する気圧配置が続き、予報は基本的に雨マークが並ぶ絶望的なもの。そんな状況にありながら、やはりこちらも例外とはならず、しっかりと競技が成立したのです。
チャレンジリーグは日本グランプリもかかった大会でもあり、どのようなレースだったのかも含めてレポートしたいと思います。

大会レポート

競技委員長:藤野 光一

大会1日目

昨日までの雨は嘘のように晴れ渡り、空には雲がポコポコと漂っています。実際には、昨日の夕方から天気予報も晴れマークが付くようになりました。それでも、夕食をとった後も雨がシトシト降っていた時間もありましたから、朝から眩しい太陽に照らされるのは嬉しいものです。やはり、ジャム勝は天気予報に惑わされずに、とりあえず来てみないとわからない・・・ことが今年も証明されました。


8月30日の天気図(出典:気象人)


8月31日の天気図(出典:気象人)


8時からの受付を済ませた選手は、昨日までの予報もあって信じらないような、あるいは儲けモン的な天気の中、準備を済ませてテイクオフへと移動して行きます。選手は一様に笑顔ですが、今日のフライトに向けた静かな闘志を感じさせてくれる笑顔でもありました。


大会委員長


競技委員長


開会式


選手がテイクオフに揃った10時から開会式を行い、ジャムスポーツの堀校長から「天気予報が悪くても、今年もみなさんの行いが良かったのか、今日は競技が出来そうです。良いタスクを組んでください」とあいさつをいただきました。
心配される降水も、おそらく今日は夕方まで問題ないだろうという判断から、じっくりと飛べるようなタスクをコミッティーと一緒に検討することにしました。


タスクコミッティー


ダミーの上りはよく、それ程高さは取れないもののソアラブルな条件であることは間違いないので、両リーグともにウィンドウオープンを11時30分、ウィンドウクローズ15時とし、チャレンジのデパーチャーオープンを12時15分、N2を12時30分として早めに競技を行うことになりました。


ソアリングするダミー機


タスクボード


N2リーグTASK1

D97(TO)
B59(料金所)800m SSS
B59(料金所)600m
B36(砂防ダム)800m
B58(ファンタジー)400m
B34(三頭山)1600m
B61(スタッフロッジ)400m
B58(ファンタジー)400m
B30(NTTアンテナ)600m
B36(砂防ダム)800m
B27(ファンタジーミドル)800m
B44(材木置き場)1000m
B34(三頭山)1800m
B98(ファンタジーTO)800m
B47(浄土寺川下流)800m
A86(メインLD)1000m ESS
A86(メインLD)600m
最短距離:26.8Km 中心距離:44.8Km


N2リーグTASK1


チャレンジリーグTASK1

D97(TO)
A86(メインLD)600m SSS
A86(メインLD)400m
B58(ファンタジー)400m
B61(スタッフロッジ)400m
B59(料金所)400m
B58(ファンタジー)400m
B61(スタッフロッジ)400m
B59(料金所)400m
B58(ファンタジー)400m
B29(イリュージョン)400m
B45(タンク)400m
B59(料金所)400m
B58(ファンタジー)400m
B37(浄土寺ダム横)400m
A86(メインLD)600m ESS
A86(メインLD)400m
最短距離:16.3Km 中心距離:25.5Km


チャレンジリーグTASK1


中だるみの洗礼

タスクブリーフィングを終え、アーリーバードでのテイクオフを許可して希望者から順にテイクオフして行きます。しかし、先ほどまでダミーの機体がソアリングしていた状況とは異なり、選手はサーマルを探して右往左往しています。それでも、次々と選手がテイクオフしていくことで、目線から下にどんどん機体が供給され、上がることが出来ずひしめき合っています。
このような状況になるとテイクオフの選手は様子見となってしまいます。スタート時間が早いチャレンジの選手は特にそうで、遅れれば遅れるほど不利になるはずなのですが、やはりしっかりと上がっていない状態では出たくないという心理が強く働いてしまうようです。








スタート前に降りてしまう選手も見られ、状況は生き残りゲームの様相を呈していました。時間がまだ早かったのは間違いないですが、ここまで渋いとは!!
しかし、徐々に上げ始める選手も見られ、やや強めの南風に流されるように北の上空にガーグルが出来ていました。




スタート前からとても厳しい試練に見舞われた選手でしたが、とにかく粘ってリフトをつかみ上昇する者と、無情にも上げられずに降りてしまう者に分けられてしまいました。
チャレンジのスタート時刻である12時15分を迎えても、レースがスタートする様子は見えず高度を維持し上昇することに専念する選手がほとんどでした。
そんな中、着実に高度を獲得しながら動いていたのが520番の大澤彩花選手。厳しい条件の中をテンポ良く、それでいて基本に忠実な「上がる場所を起点に上げて走る」を実践しているように見受けられました。チャレンジリーグの選手は3名の選手がリフライトせずに飛び続けることができ、その中の一人であった大澤選手は2位の地元学生・井出選手に20分近い差をつけてのトップゴールを決めました。ゴール時刻は13時43分。タイムは1時間28分49秒。条件が好転してきたのが13時を過ぎた頃からでしたので、おそらく厳しいレースだったのではないか?と推察します。
チャレンジリーグはリフライトの選手も含め8名がゴール。おめでとうごさいます。



一方、N2リーグの方も波乱のスタートとなりました。12時30分のスタート時刻には、多少低くとも料金所に向かって数名の選手がスタートを切りに行きます。しかし、生還できたのは果たして何名いたのかは定かではありません。こちらも半数の選手が降りてしまいリフライトに臨みました。
そんな中、やはりレースを引っ張ったのは昨年も良いリーディングをしてくれたゼッケン3番の中村師匠。門下生に良いところを見せようとしたかどうかは別として、条件に合わせながら上げすぎず、下げすぎず、コースをうまく読みながら着実に駒を進めて14時4分にトップゴールを決めました。ナショナルリーグシングルゼッケンの貫禄を見せたフライトだったのではないか?と思います。続いて34田前敏選手、N2リーグの310藤原選手と続き、こちらもリフライトを含めて22名の選手がゴールを決めてくれました。
リフライトした選手によれば、後半は条件も好転して実質のレースタイムは1時間を切っていたとか。やはりジャム勝は午後からなんですよね。とは言え、タスククローズの16時まであきらめずに時間一杯を使ってゴールした317谷藤選手の粘りも素晴らしかったです。お疲れ様でした。



ジャム勝・サマーカップ2019初日は、両リーグともに苦しい場面もありましたが、素晴らしいタスクで締めくくることができました。チャレンジリーグの日本グランプリももちろん堂々の成立です。
夜は恒例のバーベキューで盛り上がりました。また、昨年の日本グランプリチャンピオンである斎藤選手と谷藤幸子選手にレプリカが贈呈されました。

大会2日目

曇り予報ながらも、朝は日差しもあって期待を持たせるムード。8時30分からの受付後、すぐにテイクオフへ移動し、本日も10時から最初のブリーフィング。
気象データを吟味し、時折高層雲が薄くなるエリアもあることから、基本的にはレースを行う方向で準備をするように選手全員に気持ちを切り替えるよう申し合わせました。
しかし、そんな気持ちとは裏腹に状況は一向に好転する兆しを見せてはくれず、降水のリスクも出てきたことから、残念ながら12時をもって競技をキャンセルとしました。


2日目ブリーフィング


そして、初日の結果が最終結果となりました。

N2リーグ表彰

N2クラス総合


N2クラス総合


優勝 310 藤原 雅宏 NOVA SECTOR

準優勝 325 吉田 勝一 NOVA PHANTOM

第3位 303 松岡 茂 NOVA MENTOR5

第4位 320 相原 陽子 GINGLIDERS BONANZA2

第5位 314 斎藤 光秋 GINGLIDERS BONANZA2

第6位 313 谷藤 公明 BGD CURE


N2クラス優勝 藤原選手


N2クラス女子


N2クラス女子


優勝 320 相原 陽子 GINGLIDERS BONANZA2

準優勝 317 谷藤 幸子 ADVANCE SIGMA10


N2クラス女子優勝 相原選手


N2クラスチーム戦


N2クラスチーム戦


優勝 西日本連合

(303松岡茂、310藤原雅宏、312岸幸民、319山崎勉)

準優勝 今井浜

(308岩野おさむ、313谷藤公明、314斎藤光明、317谷藤幸子)

第3位 中村門下生

(315袴田涼輔、316疋田祥丈、327佐野邦夫)

N2ナショナルクラス


ナショナルクラス


優勝 3 中村 浩希 NIVIUK KLIMBER P

準優勝 34 田前 敏 FLOW PARAGLIDER XC RACER

第3位 38 食堂 信昭 NOVA PHANTOM

チャレンジリーグ表彰

総合


チャレンジリーグ総合


優勝 520 大澤 彩花 PHI MAESTRO

準優勝 503 井出 大貴 GINGLIDERS CARRERA+

第3位 511 富重のぞみ NOVA PHANTOM

第4位 535 北口 勉 GINGLIDERS BONANZA2

第5位 521 阿部 耕司 NOVA SECTOR

第6位 513 籾山久美子 PHI MAESTRO 


総合優勝 大澤選手


女子


チャレンジリーグ女子


優勝 520 大澤 彩花 PHI MAESTRO

準優勝 511 富重のぞみ NOVA PHANTOM 

第3位 513 籾山久美子 PHI MAESTRO 


女子優勝 大澤選手


チーム戦


チャレンジリーグチーム戦


優勝 チャム'S

(510荒金正之、520大澤彩花、539西多功、540西多有美子)

準優勝 そりゃーず

(503井出大貴、504庄司笑梨、505村松輝)

第3位 いよめんたい

(511富重のぞみ、519渡邊悦男)

チャレンジリーグ日本グランプリ

総合・女子グランプリ


2019総合・女子日本グランプリ 大澤彩花選手


ジャム勝・サマーカップ2019は、初日1本のみとなったものの素晴らしいレースが展開されて今年も見事成立しました。いつも大会を開催いただくジャムスポーツの堀校長、若さと元気なパワーで大会を支えてくれる福井県立大学の学生諸君、その他エリア会員の皆様や地元関係者の方々にこの場を借りて御礼申し上げます。
来年も天気予報は芳しくないかもしれませんが、ここは来てみないとわからないことが十二分に証明済です。また、素晴らしい大会ができることを祈念してレポートを終えさせていただきます。


集合写真


第38回デサントバードマンカップ獅子吼2019

デサントバードマンカップ開催週間、長かった梅雨が明けついに夏がやってきてくれました。そしてこの時期100%の大会成立確率を誇るデサントバードマンカップは、大会初参戦の選手からワールドカップ帰りの選手まで、このところ飛べていないうっ憤を晴らすべく、大会成立の期待感が最高潮の中レースの熱戦の火ぶたが切って落とされました。




大会初日
テイクオフへあがってみるとクラウドベースは高いものの、かなり強い逆転層がみうけられ、チャレンジクラスは12㎞のショートタスク、N2リーグも22㎞の短めのタスクが発表されました。デパーチャーオープン時刻は、12時前後のサーマルの中休みが考慮され、CL 12:45、N2 13:00に設定。また、最近あまり飛べていないだろうと思われる選手たちがウオーミングアップできるように超早めの11:30にゲートオープンされました。






先陣を切って飛び出したのは、ジャムスポーツ所属の学生井出選手。そして、彼に続き続々と選手たちが空へ飛び出し、渋いながらも滞空できるコンディションにしがみついてデパーチャーオープンを待ちました。あの、クリスチャンマウラーも駆け出しのころは真っ先に飛び出し、飛んでみないとわからない「風を読むこと」のキャリアを積んできたそうです。思いっきりの良くテイクオフしていく井出選手の今後活躍に期待したいところです。





この日のレースで高得点をあげたのは、CLではスタート時刻に1100mのクラウドベースベストポジションからスタートした元ナショナルリーガーの中村選手が平均時速24,75㎞の他を寄せ付けない圧巻のゴール。N2クラスはバーズパラグライダースクールの岸選手がリードアウトポイントを獲得する思い切りのよい飛びで初日トップを決めました。N2ナショナルクラスでは、ワールドカップ帰りの中島選手が満点のトップゴール。
パラグライダーのレースで早く飛ぶためには、必要以上に高度を獲得しないのがコツと言われますが、各リーグトップの3名のフライトログは、まさにその域に達してるような軌跡を示していました。

この日は、創設者が鶴来町出身という株式会社デサントから、地元出身の方がお見えになられ、開会式ご参列、タンデム飛行体験、そしてこの日トップ選手たちへの賞品授与と多忙な一日を過ごされました。毎年、すごい賞品を提供頂いて本当に感謝します。



大会2日目。
昨日よりクラウドベースは低いものの午前中から程よいサーマルコンディションということで、両リーグとも昨日より時間を飛んでもらうタスクを設定。スタート時刻は午前中に設定され「手堅く上げきるのか」「1周のセンタリングを惜しんで先に進むのか」風を読む能力と行くのか行かないのかの判断能力が問われる興味深いレースが始まりました。






この日も初日の渋いコンディションを粘り切った井出選手がトップバッターでテイクオフ。両クラスともにテンポよくテイクオフが進行し、渋いながらも選手全員が滞空している状況で、CL 11:15、N2 11:30のスタート。初日CLトップゴールを決めた中村選手は朝日小学校跡に日差しがあることに誘われ、スタートを切ったものの痛恨のランディング。N2クラス昨日トップの岸選手もリフライトをするためにテイクオフに現れ、試合の行方はいかに。

コンディションはしり上がりに良くなり、この日もゴール者多数の戦いとなりました。
そして2日目、チャレンジクラスでは地元スカイ獅子吼パラグライダースクールの北口選手をわずかにリードしてゴールを切ったエアパークCOOの阿部選手が1000点を獲得。N2クラスは昨日、午前中の渋い中生き残ったにもかかわらず痛恨のランディングを喫してしまった寒風山パラグライダースクールの若手田邊選手がナショナルクラスの上位陣に食い込む好成績でこの日のトップを獲得しました。



両日ともにゴール者多数の第38回デサントバードマンカップを制したのは

チャレンジクラスでは2日間堅実な飛びでゴールを決めたJMB四国パラグライダースクールの渡邊選手、女子優勝はJMBエアハート九州の富重選手でした。両名ともに普段からホームエリアでクラブコンペを楽しんでいる方々で、日ごろの鍛錬が結果として現れたのではないかと思います。

N2クラスを制し、栄えある獅子頭杯に名前を刻んだのは岩野選手、女子は谷藤選手の両名で、ここ数年チームで大会参加を果たしている今井浜フライングスクールのメンバーがアベック優勝でした。

各クラス、チーム戦で入賞した選手の皆様おめでとうございます。そして、参加していただいた選手の皆様本当にありがとうございます。来年もぜひ、獅子吼高原で熱い大会を繰り広げましょう。






チャレンジクラス総合 
優勝  渡邊 悦雄
準優勝 阿部 耕治
第3位 荒金 正之
第4位 富重のぞみ
第5位 堀井 重雄
第6位 中村 裕昭



チャレンジクラス女子 
優勝 富重のぞみ
準優勝 小川 春佳
第3位 小名木伸枝
第4位 庄子 笑梨
第5位 八子 文恵



チャレンジクラスチーム戦 
優勝  なまず(荒金 正之、田中 幸雄、飯田 剛成)
準優勝 チャウチャウ(中村 裕昭、小名木伸枝、北口 勉)
第3位 チーム立山(才記 由次、関口 敏夫)



N2クラス総合 
優勝  岩野おさむ
準優勝 谷藤 幸子
第3位 藤原 雅宏
第4位 伊藤 弘子
第5位 谷藤 公明
第6位 西川 慎治



N2クラス女子 
優勝  谷藤 幸子
準優勝 伊藤 弘子
第3位 千葉 恵
第4位 中久喜千代
第5位 相原 陽子
第6位 山岸 里子



N2クラスチーム戦
優勝  今井浜(岩野おさむ、谷藤 幸子、谷藤 公明)
準優勝 西日本連合(岸 幸民、藤原 雅宏、山崎 勉)
第3位 中村門下生(袴田 涼輔、佐野 邦夫)



ナショナルクラス 総合
優勝  中島 義雅
準優勝 高木 弘志
第3位 平松 久
第4位 薬師寺 哲
第5位 吉田 和博
第6位 芦田 智昭