| 大会レポート
四国三郎ジャパンカップ2024
JPA競技事業部:藤野光一
例年11月中旬に開催されている四国三郎ジャパンカップ。今年は少し時期を早めて10月下旬の開催となりました。しかし、季節外れに発生した台風20号の影響や、秋雨前線の影響が早い段階から懸念され、それを反映するように天気予報は雨マークが並ぶ、なんともテンションの下がる開催日程となってしまいました。 それでも、ナショナルリーグの選手が四国の地まで足を運び、2日目は予報が好転して競技が出来たことは喜ばしいことだと思います。 主催者、スタッフ、選手ともどもヤキモキした2日間を簡単にレポートいたします。
DAY1
朝から厚い雲に覆われた四国三郎の郷。受付を開始する8時を回る頃には小雨が降りだしました。気象モデルによっては、午後から好天を示唆しているものもあったため、9時から開会式を行って10時までウェイティングとなりました。
ウェイティングしたものの、競技の可能性が低いと言う結論で10時をもって初日の競技はキャンセルとなりました。
その後、フリーフライトをされた選手も数名いらっしゃいましたが、昼過ぎには再び小雨模様になり、この日は終了となりました。
DAY2
気象予報はコロコロ変わり、これまでで一番マシ?な予報では昼前から日差しも期待でき、タイミングが合えば十分レースも出来るのではないか?と期待させるものでした。そんなこともあり、選手も昨日とは違って明るい表情で受付を済ませていました。
受付後はすぐにテイクオフへ移動し、その時を待つことになりました。
テイクオフでは、すぐにコミッティーが集まってタスクを協議。今日のコンディションでは多くを望むことは出来ず、可能な限り出来うることをやろうとの意思から、紅葉温泉付近と三頭山テイクオフ付近を2往復し、最後は四国三郎の郷へゴールする25Kmのミニマムタスクを決め打ちでセット。あとは準備をしっかり行って、タイミングが来たらすぐに競技が始められるように選手へ協力が促されました。
徐々に空も明るくなり、いよいよその時が訪れた様です。良い時間帯も長くは続かないと予想されるため、11時30分ウィンドウオープン、12時15分一斉スタートで競技が開始されました。
三頭山テイクオフは、サーマルの影響もあって風向が東へ西へコロコロ変わり、時間の惜しいこのタイミングでも選手を翻弄します。空には再び雲が覆う状況になり、スタート時間でも全ての選手がテイクオフできていない中、先に出た選手たちによってレースが開始されました。しかし、それも決して楽な道のりではなく弱いリフトを丁寧に拾ってコマを進める必要がありました。一方、後から出た選手たちは弱いリフトで上げあぐね、やむなく低い高度のまま果敢にスタートを切るためにグライドする者たちも見受けられました。そして、レースは意外にもあっさりと幕が引かれました。13時を回る頃には、すっかり雲に覆われた空によって、弱いながらも存在したリフトはもはや私たちを上昇させるだけの力を失い、分け隔てなく選手を地上に導いていました。
終わってみれば、No.66中島選手が15.5Kmを飛びタスクトップに!続いてNo.5伊澤選手の13.9Km、No.43荒金選手の8.8Km。
帰着した選手には、温かいおでんが振る舞われました。もともと厳しい気象予報でしたから、何はともあれ1本競技が出来たことは良かったと思います。
大会表彰
ナショナルリーグ総合
優勝 No.66 中島 義雅 NIVIUK PEAK6
準優勝 No.5 伊澤 光 NIVIUK ICEPEAK X-ONE
第3位 No.20 吉田 和博 GINGLIDERS BOOMERANG12
第3位 No.43 荒金 正之 NOVA CODEX
第5位 No.10 正木 晋 NIVIUK ICEPEAK X-ONE
第6位 No.6 窪田 雄彦 NIVIUK PEAK6
ナショナルリーグ女子
優勝 No.22 大澤 彩花 NIVIUK KLIMBER2P
準優勝 No.25 関根 睦 OZONE ZEOLITE GT
ナショナルリーグチーム戦
優勝 Coops(伊澤、正木、岩崎、三浦、横堀)
準優勝 スカイダンシング(窪田、中田、中島)
第3位 チームバーズ(芦田、大澤彩、小森、藤原)
ナショナルリーグスポーツクラス
優勝 No.43 荒金 正之 NOVA CODEX
準優勝 No.13 藤野 光一 PHI SCALA2
ナショナルリーグスポーツクラス女子
優勝 No.59 横堀 紀子 GINGLIDERS EXPLORER2
優勝 No.46 山岸 里子 GINGLIDERS BONANZA2
毎回のことですが、今回も地元の皆様はじめ多くのスタッフに支えられて開催できた大会でした。この場をお借りして、改めて御礼を申し上げます。ありがとうございました。
JPAの競技会は、残すところ朝霧のFINALのみとなりました。11月9日・10日の日程で、こちらも例年よりも3週間ほど早まっています。
熱いリーグ戦の最後を飾る素晴らしい競技を期待しておりますので、多くのみなさまの参加をお願いいたします。