| 大会レポート
バードマンカップ獅子吼2024
競技委員長:松原 彪
暑い夏の「 第42回バードマンカップ獅子吼2024」が今年も開催されました。 この大会は毎年夏の恒例行事となっており、全国から多くのパラグライダー愛好者が集まります。今年も例外ではなく、文字通りの熱気に包まれた2日間となりました。 成立条件が抜群に良い8月3日から8月4日の2日間で、参加者たちは早朝から集まり競技に臨みました。
2日前の8月1日に例年より遅い梅雨明けが発表され「梅雨明け十日は晴れ」のことわざ通り、良い天気に恵まれました。
今回から「綿ヶ滝ゴール」が新たに追加されました。
エリアの南に安全にランディングが出来る場所を検討して交渉していたのですが、大会一週間前に地元の方のご了解を頂きゴールとさせて頂きました。
選手の皆さんには急な変更でご迷惑をおかけしたことと思いますが、ご理解ください。
その「綿ヶ滝ゴール」へは、前日から来ていた選手の何人かがチェックのためにフライトしていました。
8月3日 大会1日目
予報通り天気も風もよく、NLのタスクは獅子吼周辺を大きく二回の往復をした後「綿ヶ滝ゴール」という、29kmのタスク。
PCLは獅子吼周辺のターンポイントを周回し、メインランディングをゴールとする15.4Kmのタスクが設定されました。
異常に暑い中、熱中症の恐れがあるので、今回はリフライトに回収車を利用してもOKということにいたしました。
競技はPCL、NLともに、ウィンドウオープン11時30分、デパーチャーオープン12時30分という両リーグ混在の楽しい設定。選手はPCL、NL分け隔て無く思うままにテイクオフということになり、大変スムーズに競技が開始されました。
NLでは、吉田選手、中島選手が良い高度でスタートを切ったかに見えましたが、その後渋い時間帯となり皆さん苦労していました。
そんな中、NLでは中村浩希選手と伊澤光選手がデットヒートを繰り広げながら1時間13分ほどでゴールへ!その後も、続々とゴールへなだれ込みました。
14名のゴールの中に、食堂選手はEN-BのMENTOR7でゴールしたのは立派です。上級機のひしめく中で、EN-Bグライダーでのゴールには並々ならぬ、技術の高さを感じます。
「綿ヶ滝ゴール」は、とても広くて障害物も無く、選手に好評でした。
PCLは、渋めのサーマルに苦労しながらも、阿部耕治、中村裕昭、北口勉の3選手がゴール。
PCL参加の選手が風吹峠の東側の山中へ不時着し、捜索に時間がかかりましたが、本人は無傷でツリーランもしていなくて良かったです。
獅子吼の裏へは絶対に行かないようにしてくださいね。
帰着申告の後は、選手に好評の獅子吼名物「金沢笹寿司」が振るまわれました。
TASK1リザルト
PCL:ALL チーム戦
PNL:ALL 女子 チーム戦 スポーツクラス スポーツクラス女子
8月4日 大会2日目
この日は朝から曇り空で雲底もかなり低く、エリアの南側「綿ヶ滝ゴール」付近は午後から雨が降る予報。
エリア周辺はなんとか雨雲を回避できそうな予報なので、NLはテイクオフを中心に南は5Km、北は3Kmほどのターンポイントを周回する25.4Kmのタスクが、PCLは昨日より少しコンパクトな11.9Kmのタスクがそれぞれ設定されました。
低い雲底のぎりぎりをアクセルをフルに使いながら、レースが繰り広げられました。
時折、雲底ぎりぎりをフライトする選手に、競技委員長は厳しく注意をしました。雲中飛行は、選手お互いの安全のために絶対に守らなければならない基本的なルールです。また、雲中へ入ることで他の選手より高度を得る、不正行為とも見なされます。
厳しい条件の中、リフライトしながらもゴールした選手を含めて、NLは11名がゴール。PCLは2名がゴールしました。
TASK2リザルト
PCL:ALL チーム戦
PNL:ALL 女子 チーム戦 スポーツクラス スポーツクラス女子
表彰
チャレンジリーグ総合
優勝 No.501 中村 裕昭 PHI MAESTRO2 LIGHT
準優勝 No.511 阿部 耕治 NOVA MENTOR7
第3位 No.504 朝山 真次 NOVA MENTOR6
チャレンジリーグチーム戦
優勝 シシクBTC(中村、北口)
優勝 チームHYOGO(朝山、小野)
第3位 449チャレンジ(岩野、阿部、箕浦)
ナショナルリーグ総合
優勝 No.2 中村 浩希 OZONE ENZO3
準優勝 No.12 里見 憲一 NIVIUK ICEPEAK X-ONE
第3位 No.6 窪田 雄彦 NIVIUK PEAK6
第4位 No.9 中田 靖之 NIVIUK PEAK6
第5位 No.8 針生 清志 OZONE ZENO2
第6位 No.5 伊澤 光 NIVIUK ICEPEAK X-ONE
ナショナルリーグ女子
優勝 No.11 岩崎 聖子 NIVIUK KLIMBER2P
準優勝 No.17 吉原 紀子 OZONE ZENO2
第3位 No.22 大澤 彩花 NIVIUK KLIMBER2P
ナショナルリーグチーム戦
優勝 スカイダンシング(窪田、中田、中島)
準優勝 Coops(伊澤、正木、岩崎、横堀)
第3位 ニチパラ(里見、吉田、三澤)
ナショナルリーグスポーツクラス
優勝 No.43 荒金 正之 NOVA CODEX
準優勝 No.19 食堂 信昭 NOVA MENTOR7
第3位 No.202 山田 大輔 OZONE PHOTON
ナショナルリーグスポーツクラス女子
優勝 No.59 横堀 紀子 GINGLIDERS EXPLORER2
準優勝 No.46 山岸 里子 GINGLIDERS BONANZA2
NLの中村浩希選手は、2日とも1000点を獲得の完全優勝。
PCLは日頃からリージョナルリーグの「獅子吼チャレンジカップ」で腕を磨いてきた中村裕昭選手が総合優勝。
二日間とも成立の、獅子吼の夏は成功のうちに幕を閉じました。
選手の皆さん、ボランティアスタッフの皆さん、大変ありがとうございました。
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