宇都宮OpenCup 2012 大会レポート 11月10日

11月10日
大会当日が近づいてくると天気予報とにらめっこしながら一喜一憂するのは毎年のことながら、今年ばかりは宇都宮の連続大会成立記録がストップしてしまうかも…、と前日はちょっと弱気な運営サイド。


しかし、当日朝の天気図を見ると等圧線が縦にすっぱりまっすぐ伸びています。こんな日は意外と良いコンディションで飛べてしまうこともあるのでちょっと期待がでてきました。選手の皆さんも天気予報はすべて「北風、北風、北風…」(宇都宮は南風で飛ぶエリアです)を確認し微妙な空気が流れていたようですが、どんどんテイクオフに上がってもらい予定通り開会式~ブリーフィングへ。

その間もコンディションは若干怪しさがあるもののテイクオフ・ランディングとも南~南西風で飛べる風が吹いておりますので、フリーフライトの方はフライト開始。ここ宇都宮エリアは冬型の気圧配置の日は、上空は北西の風でも逆転層がしっかりある間は南風の対流で飛べるのですが、いったんそれがブレイクすると本流の風が地上にまで入ってきますので北西の強風に激変します。もし、今日レースを行うとすればその南風の対流が続いている間に行いたいところです。


ウィンドテクニシャンの方々にもフライトしていただき、情報を集め観察していると、しばらくはこの安定した風が続きタスクができそうな雰囲気になってきました。そして、いろいろな条件を考慮し組んだタスクはN2は約24km、チャレンジは約15㎞、と、ともに1時間くらいで回れるショートタスク、しかも2012年の最終戦ですので全員がゴールで終わってほしい、という願いから基本的な周回タスクを設定しました。

チャレンジクラスは11:40ゲートオープン、デパーチャーオープンは12:00。N2クラスは12:00ゲートオープン、デパーチャーオープンは12:30でともにエラップスタイムでウィンドウオープン。


オープンと同時に次々と選手がテイクオフしていきます。宮田競技事業部長には一緒にフライトしていただきながら、セイフティコミッティを兼ねて風の状況や選手の様子など逐次報告していただきました。


はじめはあまり高度が取れませんでしたが徐々に1200~1300mまで上がるようになってきて、N2クラスの先頭集団がスタートに向かおうという頃、すでにチャレンジクラスではゴール者が出始め、最初にゴールをきったのはゼッケン544関口選手、時間も最短で25分。その後も続々とゴール者が出て総勢13名の選手がゴールしました。


N2クラスは、ナショナルにも参加している選手が多く、スタート時間に合わせて待機、デパーチャーオープンと同時に多くの選手がスタートへ向かいます。一斉に向かうさまは大会ならではで見ている者も楽しめます。その後の周回は抜きつ抜かれつのレース展開となっていき、最初のゴールはオープンクラスのゼッケン8藤川選手。時間は45分で本日のTOP。最短時間でゴールしたのはゼッケン22隅選手。39分52秒で本日2位、N2クラスのTOPとなりました。


レース開始1時間後にはN2クラスのゴール者もたくさん出てきて、ほとんどの選手がランディングしてきた頃、逆転層がブレイク。強い上昇とともに雲底2000m以上との情報が入り始めました。これは北西風にエリア全体が変わる予兆ですので14:08にタスクストップをアナウンス。その時点でフライトしていた選手には安全に降りてもらいました。
 終わってみれば、今日一番の飛べる時間帯と飛べる空域を利用できたレースだったのかな、とほっとしました。


18時からはニューサンピア栃木にてウェルカムパーティが開催され、ファイナル恒例、競技事業部鈴村氏の力作、総移動距離王、総エントリー数王、などなどユニークな「なんとか王」の表彰が行われ、たくさんの方に表彰状が贈られました。