高嶺カップ2013レポート

レポート:競技委員 鈴村恵司

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【初 日】
世の中が自分の思い通りになるなんてこれっぽっちも思っちゃいないが、何もここまで悪い方向にならなくてもいいんじゃないか。10月19日の長野県南部に位置する平谷村に深夜から早朝にかけて集合した選手達の思いはこんなところか。一週間前には晴れ予報がだんだん曇りに変化して、最終的な当日の朝は小雨の状態。さてどうしたものか。
8時に受付が開始され、開会式、ジェネラルブリーフィングを大会本部の平谷スキー場で行い10時30分までウェイティング。何か当てがあったわけではない。むしろ雨雲の動きの予測では、13時過ぎないと雲が切れない予報であった。



ところが、10時を過ぎて雨が止んだと思ったら薄日もさしてきた。さて入山。選手は高嶺山のテイクオフへ移動を開始する。
テイクオフで待っていたのは強めの東風。フォロー気味のサイドの風でウインドダミーすら出せない状況である。
毎年恒例の大会開催とはなっていないがここ高嶺山での競技の歴史はそれなりにあり、当然、何回かは東風のコンディションで成立した経験もある。それをもとにしたタスクを想定して、南に下がった雨雲(あるいは高層雲)の影響が少なくなり、日射と気温上昇が期待できる午後を待つ。結論的には、このタスク想定はコンディションには合致しなかった。いつもの南東風よりもより東成分が強く、また、当たり前であるが予報にはなかった雨上がりで気象予報にあった1700mまでの雲底(?)は期待するのは間違っていたというところか。ちなみに、この高嶺山、テイクオフは標高1550m辺りとなる。

13時30分にN2からウインドオープン。南南東に向かう国道を越えてランディングに向かう尾根を南北に往復するタスク。東風なら尾根が風を受けるはず。しかし、テイクオフから南下した位置に設定したスタートパイオンを取ってテイクオフ側に戻ってこられたグライダーはいなかった。
むしろスタートパイロンとランディングの間の平谷村の盆地上で多くのグライダーがソアリングを行っていた。グライダーの動きから読み取れる風向きは、かなり北東よりと見える。ランディング周りでパイロン設定したら成立したかも。
それも14時30分すぎのランディング周りに小雨ありの連絡でジ・エンド。タスクストップ、ミニマム距離を飛んだ選手のいない状況では、実質キャンセルである。



ウェルカムパーティは盛り上がったようだ。スカイトライ、愛知県のパラグライダースクールの面々の活躍はフォトアルバムを参照あれ。
こちらになります。
パーティだけでなく、テイクオフのサポートを中心にスタッフ役も務めて下さった。静岡県の浜名湖パラグライダースクールにも協力頂けた。タイカイを開くということ、パラグライダーに係わるいろいろな人々が集う場を提供すること。マラソン大会のように、自転車大会のように、多くあることに越したことはない。その効果がすぐに表れるわけでないが地道な努力がその社会そのものを支てゆく。

【2日目】
朝から本格的な雨。当面止みそうもない天候予測情報。タスクキャンセル。高嶺カップ2013は不成立となった。チャレンジリーグの日本グランプリは次回の宇都宮オープンカップ2013へ持越しとなった。
今年、PWCおよびプレPWCで活躍中の廣川選手にセミナー形式で近況報告をお願いした。ここのところアジア地域でのプレPWCが活性化しているとのこと。ちょっと頑張ってみようかという思いを持った選手もいたかもしれない。
ジャンケン大会で賞品を分配して大会終了。今年も大詰め、次はファイナルイベントである。N2は今のところ4タスクしか成立していない。チャレンジもグランプリでタスク得点が1.1倍となる。年間順位は宇都宮大会の成績が大きく影響しそうだ。
では皆様、スカイパーク宇都宮でお会いしましょう。