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白馬八方尾根Japan Cup 大会レポート
レポート:小宮山亜希子
上部では紅葉が色づき、紅葉祭りも行われている八方尾根ですが、大型台風18号が近づき白馬ジャンプ台のすぐ上まで雲の中という朝、「PNL第5戦白馬八方尾根Japan cup」は初日を迎えました。
それでも初日はなんとか競技できるコンディションで飛べるのではという予報と、過去八方でこの時期に行われた大会はすべて成立しているという実績を信じ、選手の方々も期待しながら朝の時間を過ごしておられました。
4日(大会1日目)
8:00より、受付開始。受付を済ませた選手は順次テイクオフへ。
この時期の週末のテイクオフへ向かうゴンドラ乗り場は、紅葉を見にくるお客さんでいつも長い列なのですが、やはり台風の影響もあるのかスムーズに乗ることができました。まだこの時間は雲底は低く、ゴンドラの途中からどんどん雲の中へ入っていきました。
テイクオフも完全に雲中でまっ白でしたが、9:30より開会式。
前堀実行委員長よりあいさつ、清水競技委員長より八方は朝から北風が入っていると、日中はさらに強くなりやすいことが多いので、予報をみながらタスクを決めていきたいという天候のこと、タスクコミッティの紹介、ローカルルールの説明等がありました。そのままジェネラルブリーフィングがあり、10:00より2回目のブリーフィング。この頃には、雲底もあがってきて白馬の街が見え隠れ。ですが、下層の風が平均5mくらいで強めなので、様子を見る事に。
10:15より、もう一度ブリーフィング。本日のタスクが発表されました。
D73(八方テイク)テイクオフ → B28(月夜棚山頂)スタート4000m Enter
→B28→B18→B28→B18→B28→B18
ESS 1000m(A58に対して)
→ゴールA58(さのさかゴール)400シリンダー
28km ミニマム5kmのエラップスタイムレースです。
11:00、白馬の街の景色はクリアに見えているのですが、下層の風速がおさまらず
中々ダミーもテイクオフ出来ません。
その頃八方のランディングでは、マックスで6~7mの風が吹いていました。
11:15頃、風が少し弱まったタイミングで1人目のダミーがテイクオフ。すべてのダミーがテイクオフし上りをみて、11:30にウィンドオープンする事が発表されました。
11:30いよいよウィンドオープン。
選手の皆さんが次々テイクオフしていきました。テイクオフは風が弱く、時折フォローになるときもあり苦労する場面もありましたが、雲が晴れた白馬の空に色とりどりの機体が飛ぶ様子は、何度見ても圧巻です。
今回はウィンドオープンタイムがそのままデパーチャーオープンだったので、テイクオフして八方で上がった人はどんどん五竜に渡りスタートして行きました。なので、フライト中に順位を把握することは難しくリザルトを見るまで分からないという状況でした。
最初にスタートしていった選手達は渋いコンディションに苦しみながら、セカンドグループは徐々に上がった八方の雲底につけて高くスタート。その後下層の北風が強くなり競技委員長がレース続行を悩む中、その風のおかげで上空のコンディションは好転。渋かった時間帯を乗り切った選手達は次々とゴール。今回のレース展開はシンプルでした。
結果、38名の選手が本日ゴールされました。おめでとうございます。
16:00より大会本部前でレセプションが行われ、本日の結果発表などが実行委員長、JPA競技事業部鈴村氏よりありました。選手の皆さんには、温かいカレーやお料理が振る舞われ、台風が近づく明日のお天気を心配しながらも、リラックスした雰囲気で本日のレースを振り返っておられるようでした。
5日(大会2日目)
昨夜から雨が降り続き、薄暗い朝。
予報を見ても、天候の回復は見込めないとし、早々に競技キャンセルが発表されました。
そして今大会のリザルトが発表され、9:00より閉会式になりました。
実行委員長のあいさつ、そして白馬八方尾根の大会では、富山の美味しい新米とステンドグラスがランプになった素敵なトロフィーが入賞者の方に授与されます。
その製作者のkirakira glass.の美緒さんより、今回のトロフィーは「勝利・栄光」の花言葉を持つ月桂樹をモチーフにして制作されたお話があり、そのまま表彰式へ。
月桂樹トロフィーや新米を手にされた選手の皆さま、おめでとうございます。
総合
1位 大澤行英 選手
2位 菊地 浄 選手
3位 高杉慎吾 選手
4位 稲見祐二 選手
5位 扇澤 郁 選手
6位 宮内邦夫 選手
女子
1位 水沼典子 選手
2位 岡本洋子 選手
3位 吉原紀子 選手
チーム戦
1位 とちおとめ
2位 瀬戸内少年飛行団
3位 のりのりとちおとめ
そして、今回協賛いただいておりますアエロタクトの扇澤郁氏、アドバンスジャパンの松原氏より、
今開発中のグライダーやハーネスの開発過程のお話などを聞かせていただき、最後、競技委員長よりあいさつ、記念撮影となりました。
その後、選手の皆さん、スタッフの皆さんにも温かいうどんが振る舞われ、2014白馬八方尾根japan cupが閉会となりました。
最後の競技委員長のあいさつにもありましたが、白馬はこの大会の頃が一番紅葉が見頃のいい季節です。是非来年も八方の大会にチャレンジするもよし、フリ―フライトでのんびりでも、この最高の景色を多くの皆さんに楽しんでいただけたらとおもいます。
今年も、成立は1日だけになってしまいましたが大会も無事成立し、参加された57名の選手の皆さん、大会を裏で支えてくださったたくさんのスタッフの皆さんが誰も大きな怪我などすることなく、地元の皆さんのご協力もあり、無事終わる事が出来、本当に感謝しております。
皆様ありがとうございました。