2024年05月14日｜大会レポート

パラグライダーカップin富士山2024

競技委員長：岡田直久

21回目を迎えるパラグライダーカップin富士山。JPAの記念すべき第一回目の大会もここ朝霧でした。かつては「冬にフライト確率の高い朝霧で大会を」ということで1月や2月に開催をしていましたが、氷点下でのレースは主催者、選手にとっても負担が大きく、数年前からこの5月に開催するようになりました。

そして今回は西富士ハングのテイクオフを使用して5月に行う初めての大会となりました。前回の西富士は2017年でしたので実に7年ぶりです。

DAY1

昨年、一昨年と成立していない富士山の大会。今回も天気予報はまずまずではあるものの、詳しく見れば初日は風が強まりそうな予報で、明日の日曜日に至っては曇りベースの下り坂。
西富士テイクオフで開会式。そして競技へ向けてコミッティーが協議します。

大会委員長

競技委員長

コミッティー

さて、コンディションのほうは、すでに高気圧の後面に入り南風強め、なおかつエマグラムでは1600m付近に強い逆転層があるような予想です。タスクコミッティが考えたタスクは西富士、天子の往復と沖出しを交えた30kmほどのスピードレース。

TASK1

前山でパラグライダーが上がりだしたのを確認して10:15にはゲートオープン。11:00スタートとしました。前山ではトップアウトするのに時間がかかっているようでしたが、西富士ハングからのテイクオフのアドバンテージを十分に活かし、選手たちはあっという間に主稜線に乗ることができました。予想通り主稜線の風は強めでしたが、レースは十分にできそうです。11:00とともに選手は一斉にスタートを切りパイロンを回っていきます。

レースの方は序盤からNo.2中村選手、No.5伊澤選手がトップを引き、その後を集団で追う展開となりました。風は場所所によっては強く吹きこみ、さらにサーマルブローと相まってグライダーが急激にピッチアップする場面も見られました。稜線上がセオリーの朝霧ハイウェイも、今日は風に合わせたコース取りが要求されます。冬の朝霧と違い、新緑の優し気な景観ではあるもののサーマルは春のそれで、時に暴力的に選手のグライダーを翻弄します。

そのような中でも終始速度を活かし、迷いなく突き進んだNo.2中村選手が最後の天子TPを取った後、必要な高度を獲得すると真っすぐアリーナゴールへ向けてファイナルグライド。No.5伊澤選手も追いますがそのままの順位でESSをカット、ゴールとなりました。

途中強目の南風に揉まれる場面もあったようですが、思った以上にコンディションは良く、トップの選手は1時間を切るスピードでゴール。結果はトップが浜名湖のNo.2中村選手。わずか４秒遅れでNo.5伊澤選手。その後も立て続けにゴールとなった朝霧アリーナには選手が到達。20名を超える大量ゴールとなりました。スポーツクラスでは第1戦のCOOに続き、浜名湖のNo.26疋田選手がトップから14分遅れでゴール。そしてBクラスでは唯一、COOのNo.61庄司選手がゴールを決めました。

TASK1リザルト（ALL、女子、チーム戦、スポーツクラス、スポーツクラス女子）

競技終了後はYMCAにおいて懇親会が行われ、みなさん楽しまれたようです。