2018しらたか ラ・フランスカップ

構  成:藤野 光一

レポート:吉川 朋子

ここ白鷹を皮切りに白馬八方、高嶺、四国と続くナショナルリーグ後半戦が「しらたか ラ・フランスカップ」からスタートします。ナショナルの選手にとって、この白鷹での3日間は重要な意味を持つことになりますが、それも競技が成立すればこそ。既に数多くのタスクが成立し盛り上がっているチャレンジリーグとは違い、大会数も少ない中で着実に結果を出してリーグランキングに反映させたい選手にとって事前の天気予報は悪すぎました。
結果から言えば、そんなナショナル・チャレンジの選手にとって結果はどうあれ「3日間とも飛べた」と言うのは奇跡に近い話だったのかもしれません。あるいは、スーパー晴れ男やスーパー晴れ女がいたか、日ごろの行いが良い人がたくさん集まったからか・・・。
何れにしても、大方の予想を大きく裏切って連日の競技成立は参加した選手にとっては何よりのサプライズだったのではないでしょうか?

さて、そんな大会の模様について今回は、ナショナルリーグの吉川朋子さんにお願いしてレポートしていただきました。

1日目

エリアヘ着くと恒例の「まぁどんな」による美味しい朝食のおもてなし!
美味しくいただきながらも、気持ちは空へ向かいます。
空は更に暗くなり、ついに雨が!!!
こんなに降って今日はもうだめかという雰囲気も漂う中、「午後飛べるかもしれない」という植木大会実行委員長の言葉に望みをかけ、ウェイティング。


朝食


開会式

昼頃ようやく空の隙間に日差しが見え、テイクオフ付近の駐車場も乾いたということで選手はテイクオフに移動。少しずつ気持ちも高まってきます。

風向きは若干フォロー気味。
それでも飛べることを期待して、ナショナルリーグのタスクは作業小屋や西黒森山などの湾内をまわって荒砥橋へ向かう26.4Kmが、チャレンジリーグもナショナル同様に湾内を周回する13.6Kmのタスクが発表されました。


テイクオフは真っ白

チャレンジリーグTask1
D61-B04(SS:1Km)-B04-B03-B02-B06(1Km)-B14-B12-B10(1.5Km)-A41(ES:1Km)-A41

Window Open: 14:30
Start Open: 15:00

ナショナルリーグTask1
D61-B12(SS:1Km)-B12-B10-B13(1.3Km)-B02-B06(1Km)-B10-A43(ES:1Km)-A43

Window Open: 14:30
Start Open: 15:00


タスク発表


ブリーフィング

テイクオフはフォローがやむタイミングで出る第1テイクオフか、風はいいけどちょっとまわりこむ第3テイクオフにわかれました。
コンディションはやっとステイできるか、できないか…という状況ですが、出てみないことにはわかりません。
タイミングをみながら選手は徐々にテイクオフしていきます。




地元テレビ局の取材



いくつかのガグリングができますが、どこも苦しい感じです。
そんな中を抜け出たのは正木選手と扇沢選手。多くの選手がごちゃごちゃいるガグリングの中でもこれだというサーマルをきっちりつかまえてあげていくのはさすがです。スタートをとり、西黒山に向かいます。

一方では少しずつ高度を落として新山平やランディングに降りる人たちもでてきます。なんとかレベルキープしていた選手も作業小屋の400mをとったところで若干の距離伸ばしをしたあとランディング…という感じ。
いそいそとリフライトにあがるも状況はかわりませんでした。


結果は西黒山をとった扇沢選手が1位、正木選手も健闘したもののミニマムを超えられず、残り全員2位となりました。点数は残念ながら1位2点、2位1点と悲しいことに。(1000点満点です)
点差は1点!挽回のチャンスはみんなにあります。

チャレンジリーグの選手も果敢にテイクオフして行きますが、やはりタスクを周るには厳しすぎるコンディションに新山平がまるでメインランディングのように選手が吸い込まれて行きました。
結果、選手の健闘も空しくミニマムをクリアすることができずに初日のタスクは不成立となってしまいました。

夕方からはウェルカムパーティー!

激渋の状況ではありますが、やっぱり全員飛べたので気分はいいです。ウェルカムパーティも盛り上がり、最近恒例のブーメランズによるミニライブも開催。今回はなんと沢田研二(ジュリー)のバンドでドラムをやっていた方がドラムをしてくれることに!!
それを聞いただけでなんか演奏がプロっぽく感じてしまいます(笑)

楽しく飲んで食べて歌ったウェルカムパーティでした。

2日目

さて、この日の天気予報も微妙です。
前日の予報では、初日と違って風向きはいいものの日中曇り、雲底も低く、ちょっと強い予報。しかし当日になると風も弱まっていい感じ。しかも曇りが徐々にとれ青空が!!!
気分も高まり期待して受付後すぐにテイクオフにあがります。



雲底は低いもののダミーは雲底につけて空中待機できる状況です。

ナショナルリーグのタスクは新山平をスタートして西黒山、漆山中学校5Kmシリンダーの後にメインランに帰ってくる30.7Km。
チャレンジリーグは作業小屋をスタートしてメインラン、狐越えの後1本松の1Km、西黒森山の1.5Km、白鷹神社を経て荒砥ゴールの18.9Kmとなりました。



チャレンジリーグTask2
D61-B12(SS:800m)-B12-A41-B14-B06(1Km)-B10(1.5Km)-B02-A43(ES:1Km)-A43

Window Open: 10:45
Start Open: 11:30

ナショナルリーグTask2
D61-B04(SS:1Km)-B04-B10(1Km)-B32(5Km)-A41(ES:1Km)-A41

Window Open: 11:00
Start Open: 12:00


チャレンジリーグの選手が続々とテイクオフして行く中で、アーリーバードを利用してナショナルの選手も混じってテイクオフ。雲低はテイクオフより100m程度の高いくらいですが、リフトはしっかりあるようです。時折沖へこぼれる選手も見受けられますが、雲低付近ではスタート待機の選手が徐々に溜まってきます。





これに続いてナショナルの選手が続々とテイクオフしていきます。そして、雲中飛行にならないように気を付けながら、他機警戒を怠りなく高度とポジションを調整しながらスタートまでの時間を過ごします。




スタート時間と同時に新山平をとって西黒山へ。
しかし、その間サーマルはなく低い高度でテイクオフに戻ってきます。ダントツの速さと高さで戻ってきた竹尾選手も徐々に高度を落としていきます。神社付近でガグリングを形成するもなかなかあがらずレベルキープが精一杯。スタート前は吸い上げがあって雲の中に入らないように調整していたのに、状況は一転して今やオーバーキャスト。めぼしいリフトは忽然と消え去ってしまったのです。

そんな中、先行選手たちが低くなるのを見てアクセルを緩めて高度維持を図った吉川選手はテイクオフに高めで戻ってきます。ほんの少しのリフトにしがみつきながら、少しずつ高度をあげていった吉川選手は雲底レベルについたところでしびれをきらして離脱。それを見た他の選手も遅れて次々に離脱していきますが、状況は決して良くありません。雲の下に来ても、日射が当たっているピークにすり寄ってもなかなかサーマルはありません。

吉川選手は西側の稜線を、扇沢選手は稜線わきの沖を、他の選手は中腹を、と散らばってサーマルを探すもなかなかありません。あまりギリギリまで粘ると沖に出るまでにも距離があり、また刈り取った田んぼはまだ少なくかなり限られているので、常に選択を迫られるサバイバルゲームです。
途中レベルキープでスタックしている吉川選手のところに扇沢選手、中島義雅選手、竹尾選手が合流し4人の先頭集団を形成、扇沢さんが集団をリードして少しずつコマを進めますが、南風も入ってきて状況はさらに厳しくなります。扇沢選手はターンポイント付近の稜線に近づくものの、期待したリフトはなく沖に向かって山並みを離脱。後を追ってきていた中島義雅選手と吉川選手もこれ以上は攻められないと判断し沖のリフトを期待して山並みを離脱していきます。

一方その後で弱いリフトをきっちり上げ切り高度を獲得した竹尾選手は、ターンポイントに向かってコマを進めます。同じ頃少し後方の1本東側の稜線の上にある黒い雲にしっかりつけてあげている佐々木選手、小田選手、田前英代選手、佐藤選手、星田選手もターンポイントに向かいます。竹尾選手はなんとかターンポイントの稜線に付け弱いリフトを利用して遂にターンポイントをゲット。その後地形と風の流れを読み、苦しいながらも少しづつリターンし、ただ一人ゴールすることに成功します。見事なフライトでした。

結果、タスク2の1位はもちろん竹尾選手。2位は佐々木選手、3位は佐藤選手。女子1位は総合でも5位の星田苗月選手でした。

チャレンジリーグも決して良いとは言えないコンディションの中、我慢を強いられる戦いを繰り広げていました。前半は多くの選手が降りてしまう中で最も距離を伸ばしたのが飯塚選手。しかし、何故か仕事の予定を入れていた飯塚選手はリフライトできずにお客様先へ。
勝負はリフライトへ移り、13時を過ぎた湾内には日射も戻り午前中よりも高度が取れる状況になっていました。これを利用して着実にタスクを周る選手がファイナルグライドに入るも、南風が影響して届くはずの荒砥ゴールにあとわずかで無情のライディング。松岡選手も斎藤選手も疋田選手も。そして、唯一ESSをカットしてゴールできそうと本部でモニターしていたスタッフが思わず「ああっ・・・」と声を上げた惜しいフライトが谷藤選手でした。ゴールシリンダーまであと300mだったのです。本当に惜しい!!この日は、予想された北寄りの風ではなく南寄りの風で荒砥ゴールが遠くなってしまったのです。

結果、1位はほぼゴールの谷藤幸子選手。2位は疋田選手、3位は斎藤選手。女子1位は総合でもトップの谷藤選手でした。

本部へ戻るとプロ並みの美味しさを誇るピザがお出迎え!!
今日も渋いとはいえ、予報を良い方に裏切る天気で飛べて大満足の1日でした。

3日目


今日も予報はよくありません。明け方までしとしと雨が降り続いてました。風向きはまぁまぁだけど強くなる予報。

今日はどうかなぁ~と思いながらも、好転を期待してテイクオフへあがります。


テイクオフにあがると景色は真っ白です。昨日の雨の影響で日が差すとすぐに雲が湧き出ます。
雲があがるのを期待してタスクは発表されます。

ナショナルリーグのタスクは、スタートが初日と同じ作業小屋、その後西黒山の手前と電波塔跡地を行ったり来たりして最後は荒砥橋ゴールの31.4Km。

チャレンジリーグも作業小屋をスタートしメインラン、狐越え、一本松の1.5Km、西黒森の1.7Kmの後に荒砥ゴールの16.2Km。



チャレンジリーグTask3
D61-B12(ES:1Km)-B12-A41-B14-B06(1.5Km)-B10(1.7Km)-A43(ES:1Km)-A43

Window Open: 11:00
Start Open: 11:30

ナショナルリーグTask3
D61-B12(SS:1Km)-B12-A46(15.5Km)-B09-A46(15.5Km)-B09-A46(15.5Km)-A43(ES:1Km)-A43

Window Open: 11:15
Start Open: 11:45

ウィンドオープンの時間が近づくもののあまりコンディションはよくありません。新山平付近でステイしている機体が心もち上がったのをみて、次々に選手はテイクオフします。




が、状況は非常に厳しくチャレンジの選手とナショナルの選手がガグリングにごちゃまぜで混沌とした状況に…。

そんな中、扇沢選手と中村選手は抜け出て神社付近の上空で高度を高くキープしています。ゲートオープンの時間になりスタートに向かうものの厳しい状況は何一つ変わりません。そのまま西黒山方面に向かう機体とテイクオフで上げ直して向かうグループにわかれます。テイクオフで上げなおしといっても、なかなか上がりません。

少しずつ高度を獲得した選手が西黒山方面に向かいますが、リターンはかなり低くなっています。ランディングしてしまう選手もちらほらいます。西黒山方面からのリターン組もテイクオフに戻ってきましたがなかなか状況は好転しません。


そんな中、正木選手とリフライトの選手とが新たなガグリングを形成し一段上の高度を獲得。正木選手は対岸の電波塔跡地に向かいます。電波塔跡地をとったあと日射が当たっていたパレス方面にリフトを期待していくも期待したリフトはなく無念のランディング。

少しずつ選手がいなくなる中で、テイクオフ付近には関根睦選手と岡本洋子選手と吉川選手の3名のみとなりました。リフトを探すもののほとんどありません。待っても待ってもレベルキープも厳しい状況に。徐々に高度も下がっていきます。日差しは一切なくまわりは暗い状況です。

これ以上の好転は待ってもないと判断し、吉川選手が対岸に向かって離脱すると、関根選手と岡本選手も続いて離脱していきます。途中「ピッ」と一瞬バリオがなっても回すほどのリフトは全然ありません。

なんとか吉川選手と関根選手はポイントをとって少しベストポジションをとったあと谷間の田んぼ跡地にランディング。

結果、なんとタスク3のタスクトップを吉川選手と関根睦選手の女性2人がとることに!!
僅差で正木選手が3位、ギリギリまで頑張ってポイントまであと少しだった岡本洋子選手が4位でした。
(点数は全然ありませんでしたが)

チャレンジリーグの選手も果敢にテイクオフして行きますが、作業小屋を取ってテイクオフ前に戻ると低いところから上げ直さなければなりません。が、簡単に上げ直せるようなサーマルはなく、ステイも叶わずランディング。そしてリフライトへ。


もともと西風が強く入る予報でしたが、長井辺りから回り込んできたのか南寄りの風が強まることによって、スタートの作業小屋を取ることさえ困難になり、さらには雲がエリア全体を覆ってしまい万事休す。追い打ちをかけるように小雨まで降ってきたために、チャレンジリーグを含めたレースは事実上終了しました。
チャレンジリーグはミニマム距離を超えた選手がいないために残念ながら不成立となりました。

結果

「2018しらたか ラ・フランスカップ」は、競技日程の3日間とも飛ぶことができました。雨マークの並ぶ天気予報を見ながら

「白鷹では大鍋の芋煮を食べに行こう!」

とか、それぞれに予定を立てていた選手には逆に気の毒?でしたが、パラグライダーの大会は飛べてナンボです。ホントに飛べて良かった。

チャレンジリーグは2日目の結果が総合成績となりました。ゴールシリンダーまであと300mと大健闘した谷藤幸子選手が総合、女子ともに優勝となりました。チーム戦では「今井浜」が強さを発揮しての優勝となりました。

ナショナルリーグは内容はともかく3本のタスクが成立しました。総合優勝は2日目にただ一人ゴールを決めた竹尾選手でした。女子優勝はTask3で巻き返した吉川朋子選手。チーム戦は「Comta会」が優勝となりました。

チャレンジリーグ総合

優勝 517谷藤 幸子 Advance-Sigma10

準優勝 536疋田 祥丈 Advance-Iota

3位 504斎藤 光秋 Gingliders-Explorer

4位 503松岡 茂 Nova-Mentor5

5位 526飯塚 宏祐 Nova-Mentor4

6位 502岩野おさむ Advance-Iota2


チャレンジリーグ女子

優勝 517谷藤 幸子 Advance-Sigma10



チャレンジリーグチーム戦

優勝 チーム今井浜(谷藤、斎藤、岩野)

2位 中村門下生(疋田、松岡、井出)

3位 コンタ君(飯塚、阿部、東)


チャレンジリーグオープン

優勝 333田邊 万作 Niviuk-ICEPEAK7



ナショナルリーグ総合

優勝 25竹尾 雅行 Ozone-ENZO3

準優勝 204佐々木祥吾 Niviuk-ICEPEAK6

3位 7佐藤 辰美 Ozone-ENZO3

4位 200小田 雅也 Gingliders-Carrera+

5位 206岩崎 幸教 Gingliders-Boomerang GTO2

6位 8吉川 朋子 Ozone-ZENO


ナショナルリーグ女子

優勝 8吉川 朋子 Ozone-ZENO

2位 38星田 苗月 Ozone-ZENO

3位 70関根 睦 Ozone-LM6

4位 29吉原 紀子 Ozone-ZENO

5位 48岩崎 聡子 Niviuk-KLIMBER P

6位 20小森さちよ Ozone-ZENO


ナショナルリーグチーム戦

優勝 Comta会(正木、中島、岩崎)

準優勝 とちおとめ(中村、吉川、吉原、竹田、田村)

3位 チームドラゴン(星田真一、星田苗月、佐藤、矢野)


特別賞

503松岡 茂 (遠く山口県から参加していただきました)

562井出 大貴 (福井県から参加してくれた福井県立大学の学生さん)


大会を振り返ると、3日間ともたくさん飛べ、美味しいおもてなしもたくさんあった大満足の3日間でした。これもすべて、コンディションの好転をあきらめず信じて行動した大会本部、たくさんの準備とサポートと美味しいおもてなしをしてくれたスタッフみなさんのおかげです。

本当にありがとうございました。これを活かして残りの後半戦に挑みたいと思います。



ジャム勝・サマーカップ2018

大会レポート:藤野 光一

ジャム勝・サマーカップと言えば、夏の風物詩と言ってよいくらい定着した大会になっていますが、このネーミングでの開催は2007年から。それ以前はナショナルリーグの大会として秋(10月や11月)に開催されていたのです。
今年はこのネーミングになって12年目。干支がちょうど一まわりしたことになります。
「夏の勝山はいい・・・」と言うくだりから始まるのが2007年の大会レポート。しかし、年を追って見ていくと、ジャム勝・サマーカップは天候に翻弄される形容詞の多いこと多いこと!!パラグライダーの競技会と言えば天候に左右されるのは当然とはいえ、これほど天候に一喜一憂してきた歴史のある大会はないのでは?と個人的には思っています。ある時は絶望的な予報を覆しての快晴から逆転の成立。またある時は好天予報が外れて無情のキャンセル・・・。
そして、2018年もそんなジャム勝・サマーカップらしいほぼ”絶望的”な天気予報の週末で幕を開けることになったのです。

1日目

朝早くに秋雨前線が勝山市を通過し、それと共に雨も上がった様子。とは言え、今日の競技は難しいと言うのはおそらく選手も主催者も承知の上だったことでしょう。それでもN2リーグ30名、チャレンジリーグ16名の選手が受付に現れるのは「ジャムだから何か起きるかもしれない」と言う、およそ科学的な根拠など存在しないオカルトめいた期待感を選手に抱かせるだけの歴史があるからなのでしょう。


9月1日9時(出典:気象人)


雨の上がったエリアを望みながら開会式が行われます。ジャムスポーツの堀校長も「ここの大会はこれまでこのような天候から成立してきました」と強気です。選手もこの言葉にいくらか希望を持ったのではないでしょうか?


堀校長


とは言え、さすがに今日の競技は難しいため早々にキャンセルが決定されました。タスクコミッティーのみなさんは、明日の競技に向けて様々な条件を想定したタスクを検討していました。


タスクコミッティー

選手のみなさんは、観光に出かけたり午後から飛べる条件になってフリーフライトをしたりと、思い思いに初日を過ごされた様です。勝山名所の恐竜博物館やおろしそばなどを堪能された様です。
また、今回は福井国体のパラグライダーアキュラシー競技も併催されており、夜のパーティーではそれぞれの選手による懇親や、いつもながら大会を支えてくれる学生たちとの交流もあり、楽しい時間を過ごされたのではないか?と思います。


2日目

大会中はあらゆる気象情報を目にします。土曜日の昼過ぎまでは2日の予報は良くて曇り、大概の気象サイトでは午後から雨マークの付く”それ程期待できない”ものだったのですが、何故か夕方発表のものから晴れマークが並んでいました。そして、朝は確かに晴れていて、上空の空気は夏から秋のものに入れ替わっていて爽やか。それでいて対流性の雲もしっかりと存在しており、競技ができそうなムードを醸し出していたのです。まさに”ジャム勝マジック”です。


2日目の受付は9時から。少しのんびりしてはいますが、選手は期待感一杯の面持ちで受付を済ませてテイクオフへ移動して行きます。およそ可能性の低かった今回の大会でしたが、ジャム勝は何かが起きると感じさせた通りのことが起きてしまいました。


選手がテイクオフに揃ったのは10時30分頃。それに合わせて最初のブリーフィングを行い、今日の気象状況などを選手と共有します。堀校長によると、心配される雨はおそらく問題ないとのこと。対流も十分期待できるので、存分に飛べるタスクをタスクコミッティーと検討することになりました。


テイクオフスタッフの学生諸君

気象データも総じて良い方向を示しているので、たたき台になったタスクはN2リーグで最短距離30Kmを超えるもの。沖は名物のアンテナから、なかなか使いにくかったB27。後ろの山の中腹にあるTPを使ったダイナミックなもの。チャレンジリーグは最短距離で20Km。こちらも北側の砂防ダムを使ったチャレンジブルなものになりました。これを元にダミーの様子を見ながら調整して行くことになりました。


選手準備中


ブリーフィング


タスクコミッティー

日差しは十分ながらも、上りは期待したほどではありません。堀校長がテイクオフ目線あたりで頑張っていますが、なかなかそこから上昇してくれません。また、中層は南成分の風が結構入っているようで、センタリングは北側に流されて苦労しています。その後1000mを超えて上昇するコンディションになったものの、当初予想よりも渋めの条件を考慮してタスクを変更することに。そして、この判断はベストでした。


タスクボード


PCL Task2

チャレンジリーグは、テイクオフ後にB59料金所のSSS600m・enterでスタート。B59の400mを取った後でB45タンク、B58レストハウスの三角をもう1周し、この後は三角を少し大きくしてB37ダム横、B36砂防ダムの800m、B58のレストハウスを2周して最後にB37のダム横を取ってからA86のESS600m後に400mでゴール。距離は最短で19.5Km。
Window openは12時30分。Departure openは13時ジャストとなりました。


N2L Task2

N2リーグは、テイクオフ後にB59料金所のSSS600m・enterでスタート。B59の200mを取った後で後の山のB27ファンタジー中間のシリンダー1000m、B36砂防ダム500m、B37ダム横、B27を取ってから逆回りに転じ、B37ダム横、B36砂防ダム、B27、B37、B36、B27、A86のESS600mの後に200mでゴール。距離は最短で23.4Km。
Window openは12時50分。Departure openは13時30分。










チャレンジリーグの選手が出た頃から条件は好転し、最初に出た選手がスタートする頃には雲低の1400m付近で雲に入らないように飛んでいたそうです。後から出た選手はそこまで上がらない様で、高い位置からスタートしたグループと低い位置からスタートしたグループに分かれました。サーマルは比較的活発で、多少低くても沖から上げ直せるほどの好条件を上手く利用して最速でタスクを駆け抜けたのはNo.538飯田選手。58分34秒と1時間を切る速さでのダントツトップでのゴールでした。その後もゴール者は続き、8名の選手がゴールメイクとなりました。その後はコンディションが弱くなっていったこともあり、残念ながらゴールする選手は現れませんでした。


N2リーグはチャレンジから遅れること30分後にスタート。この時点ではまだまだ高度も取れて低い位置からもしっかりとした上昇があったためか、オープンクラスで参加のNo.5中村選手が低いながらも果敢に攻める飛びを見せます。これに続くのが今年絶好調のNo.26中島選手とNo.16関根選手。テンポ良く動いては上げ、動いては上げを繰り返すこのグループは集団から一つ抜きんでていました。この日のコンディションは前半は低いところからもしっかり上がって、しかも沖に出てもあまり沈まない状況。徐々に雲が覆ってきましたがその状況はしばらく続き、それを感じて動けた選手がゴールできたのではないか?と思っています。
レースの方は、抜きつ抜かれつを演じた中村選手と中島選手がダム横から帰ってきて最後のB27を取るために上げ直しているところを100m程度高い高度で戻ってきた関根選手がスルーしてファイナルグライドに入ったところで最高潮を迎えました。テイクオフで見ていた私(競技委員長)にも、関根選手の
「もらった!!」
と言う叫びが聞こえてきました。関根選手を追った中村選手、中島選手の追随も叶わず、トップゴールは関根選手。トップスピードのある中島選手が途中で中村選手をかわして2位、3位に中村選手となりました。
その後、女子トップとなったNo.51田前選手がタンク上の低いところから粘りの上げでファイナルグライドに入り見せ場を作りました。
N2リーグはゴール者6名(オープンを含めると9名)と言う結果となり、こちらも後半の条件失速に大きく影響されてしまいました。



チャレンジリーグ、N2リーグ双方とも、ゴールできなかった選手は必要以上に大事に行こうとしたか、或いは上げ過ぎたのが原因ではないか?と思います。今回のようなコンディションでは、見た目は曇っていて渋そうであっても、実は意外と沈まないとか、低いところから上がっていることがあります。
そんな場合、自分勝手な判断はせず、今起きている現象を素直に受け入れて、コンディションが良いうちに動いておくとか、沈まないコースを集団で動いておくとか、タスクの序盤戦により多く駒を進めることができるかが分かれ目になることが多いです。
キープハイが基本なのはその通りですが、だからと言っていつまでも動かないのではレースになりません。今回ゴールできなかった選手のみなさんは、そのような点も考えて練習されてはいかがでしょうか?

結果

ジャム勝・サマーカップは今年もしっかりと成立しました。コンディションは尻下がり気味になったものの、選手は最後まで諦めずにフライトしてくれました。
チャレンジリーグもN2リーグもしっかりとゴール者を出しての成立は、競技委員長として誇らしかったです。また、タスクコミッティーのベストな判断でタスクを調整できたことが、結果的にコンディションとタスクが距離的にも時間的にもマッチングしたのだと思います。選手の成長を感じられた出来事でもありました。

チャレンジリーグは圧倒的な速さで飯田選手が優勝を飾りました。女子は獅子吼に続いて谷藤選手が優勝となりました。チーム戦は「なまず」が優勝です。

N2リーグは、ゴールこそトップだった関根選手ですが、LOポイントの差で中島選手が優勝となりました。女子はこちらも獅子吼に続いて田前選手が優勝となりました。オープンクラスでは、その中島選手を翻弄した中村選手が優勝となりました。チーム戦は「KPS」の優勝です。

チャレンジリーグ総合

優勝 538飯田 剛成 Gradient-Aspen5

準優勝 508阿部 耕治 Nova-Sector

3位 529荒金 正之 Gin-Carrera+

4位 503松岡 茂 Nova-MENTOR5

5位 517谷藤 幸子 Advance-SIGMA10

6位 504斎藤 光秋 Niviuk-ARTIK3


チャレンジリーグ女子

優勝 517谷藤 幸子 Advance-SIGMA10

準優勝 512富重のぞみ Nova-PHANTOM

3位 540八子 文恵 Nova-MENTOR4


チャレンジリーグチーム戦

優勝 なまず(飯田、荒金)

準優勝 今井浜(谷藤、斎藤、岩野)

3位 SSAポンポコリン(松岡、富重、有吉)


N2リーグ総合

優勝 中島 義雅 Ozone-ENZO3

準優勝 関根 順 Ozone-ENZO3

3位 田前 英代 Niviuk-ICEPEAK7

4位 平松 久 Niviuk-PEAK4

5位 芦田 智昭 Nova-TRITON2

6位 河野 美樹 Niviuk-PEAK4


N2リーグ女子

優勝 田前 英代 Niviuk-ICEPEAK7

準優勝 河野 美樹 Niviuk-PEAK4

3位 小森さちよ Niviuk-ICEPEAK6


N2リーグ チーム戦

優勝 KPS(中島、清水、青柳)

準優勝 とちおとこ(関根順、谷藤)

3位 Team-C(小森、吉田)


N2リーグ オープン

優勝 中村 浩希 Niviuk-PEAK4



ジャム勝・サマーカップ2018は2日目に見事成立し、何事もなく終えることができました。選手のみなさんの頑張りに敬意を表しますとともに、いつも今大会を若さと明るさで支えてくれている福井県立大学の学生諸君に感謝申し上げます。また、エリアの堀校長にも大変お世話になりました。
来年もまた、ジャム勝らしいコンディションで素晴らしい競技ができるように今からお祈りしておきたいと思います。
でも、来年はちゃんと晴れ予報で、実際も晴れてほしいと思うのは、私だけじゃないと思いますので、みなさんも祈ってくださいね~!!



第37回デサントバードマンカップ獅子吼2018


レポート:藤野 光一

7月上旬に梅雨明けを迎えた北陸地方でも毎日が30℃を超える猛暑、酷暑の日が続き、夏の大会として定着した「デサントバードマンカップ獅子吼」は、好天と暑い日差しに加え、今年は例年になくカラッとした爽やかな風が選手たちを迎えてくれました。

第37回を数えるこの大会が夏開催になったのは2012年からですが、少しデータを紐解いてみると抜群の成立率に気付くことができます。

2012年7月26・27日開催 2本成立

2013年8月10・11日開催 2本成立

2014年8月2・3日開催 1本成立

2015年8月1・2日開催 2本成立

2016年8月6・7日開催 2本成立

2017年8月5・6日開催 2本成立

と、全日程12日中11本のタスクが成立し、その成立率は91.7%になります。昨年から成立に恵まれていないN2リーグの選手にとっては、今年のリーグ戦を左右することはもちろん、両リーグ共に日本グランプリ対象大会にもなっていることで、この大会が成立しもたらされる結果は、選手にとって重要な意味を持つことになるでしょう。

1日目

朝から強い日差しが照り付ける獅子吼高原ですが、選手たちは受付を済ませて開会式が行われるパーク獅子吼まで徒歩で移動です。



開会式では来賓の方々からお祝いのお言葉を頂戴した後、昨年のチャレンジリーグチャンピオンである谷藤公明選手による選手宣誓で戦いの幕が切って落とされました。




気象予想としては北から西よりの風が終日続き、サーマルトップは1200mくらいと想定。タスクコミッティーは日本グランプリと言うことはもちろん、暑い地上よりも空中の涼しい獅子吼高原をたくさん飛んで満喫して欲しいと言うコンセプトのもと、N2リーグは実距離28.8Km、チャレンジリーグは実距離17.1Kmのいずれもレースタスクを設定しました。





チャレンジリーグのWindow openは10時45分、Departure openは11時15分。N2リーグのWindow openは11時15分、Departure openは12時ジャスト。N2リーグは今年ナショナルリーグで試験的に取り入れているアーリーバードも採用しました。両リーグ共に長く飛ぶことができるように、リフライトを認めてTask Close時刻を18時としました。









先にテイクオフして行ったチャレンジの選手たちは、思うように上がらないコンディションに苦労しながらも、果敢にタスクをこなそうと機をうかがいながらステイを続けます。しかし、中には力尽きてランディングしてしまいリフライトに臨む選手も見受けられましたが、みなさん諦めずにフライトを楽しんだようです。
そんな予想に反して厳しいコンディションの中を着実に駒を進めた秋田のゼッケン522貝田選手が初日見事にトップゴールを決めました。17Kmタスクで1時間18分は、かなり渋いコンディションだったことをうかがわせます。2位は富山のゼッケン557関口選手、3位は同じく富山のゼッケン535渡部選手がフィニッシュ。チャレンジリーグは13名の選手がゴールを決めてくれました。



N2リーグも同じく前半戦は厳しいコンディションの中、我慢を強いられる展開となりました。予想されたスピードレースにはならず、着実かつ効率的に先へ進んだ選手が勝利を手に出来るシチュエーションとなりました。そんな中、今年ナショナルリーグでも絶好調のゼッケン26中島選手がスタート直後から先行することに成功。他の選手を寄せ付けずに終始安定したフライトでダントツのトップゴールを決めました。その中島選手を追走したのがゼッケン44田村選手。中島選手に遅れること僅か57秒でフィニッシュ。以降も続々とゴール者が続き、N2リーグは16名の選手がゴールとなりました。
そんな中、こちらもリフライトに臨んだ選手が最後まで諦めずにフライトを続けていました。ゼッケン70関根睦選手は、弱くなりつつあるコンディションを丁寧に飛びながら、タスククローズの18時ギリギリまで頑張っていました。夏の獅子吼とは言えさすがに18時前になるとサーマルはなく、最終TPであるB76を取ることは叶わず無念のランディングとなりましたが、その姿は既にランディングして一息ついていた選手たちが応援しながら見ていたことをお伝えしておきます。
N2リーグの初日は26中島選手がトップ、44田村選手が2位、51田前英代選手が3位となりました。

タスク後は、ランディング横に用意されたカキ氷や冷たい飲み物、トコロテンや冷たいスイカが選手に振る舞われ、フライトに疲れた選手の喉やお腹を満たしていました。

明日は少々風が強い予報になっていますが、果たしてどうなるでしょうか?

2日目

2日目の朝も快晴。コンディションは昨日よりも抜群に良さそうに見えます。しかし、気象データはやや強めの西風を示していました。テイクオフでも9時過ぎと言う早い時間ながらも、既に風は強めの西風が入っており、今後の推移に注意が必要でした。



西風の場合、獅子吼は多少強めであってもフライトに支障がないケースが多く、今回もそうであることを願いながら、選手にはブリーフィングで状況を説明。タスクを行う方向であることと、タスクは昨日と同じものを予定していることを伝えてダミーフライトの状況を確認することに。



テイクオフにいると時折強めの風が吹き付けるものの、フライトしていればそれ程問題ないと言うダミーパイロットからのレポート。気象データも強めとは言いながらも、今後もほぼ同程度の風で推移することを示しており、十分タスクが可能であると判断して競技を行うことになりました。



2日目もチャレンジリーグからスタート。Window openは10時45分、Departure openは11時15分。N2リーグのWindow openは11時15分、Departure openは12時ジャストと昨日と同じ設定。

時折強めの風が入ることがあるものの、選手は果敢に空中へ飛び出していきます。









昨日と違って風は強めながらも上昇成分はしっかりとあり、稜線よりも後ろに行かないように注意さえすれば十分にタスクが出来るコンディション。選手ももれなく高度を取って高いところからレースをスタートして行きます。強めの風が作り出すリッジリフト帯は、上げなくてもコースさえ気を付ければ高速でタスクをこなす手助けをしてくれます。それを十分知っているゼッケン501中村選手が飛ばしに飛ばして僅か38分足らずでトップゴールを決めました。追随したゼッケン504斎藤選手がその2分後にゴール、セカンド集団を形成していたゼッケン517谷藤幸子選手が3位でゴールし、今日も16名の選手がゴールメイクです。



N2リーグは完全なスピードレースとなりました。スタートの12時と同時にSSSをカットし、B65の200mシリンダーをカットした選手の中からゼッケン9中島選手、ゼッケン26中島選手、ゼッケン16関根選手、ゼッケン17藤野選手の通称「大人げない」集団がトップグループを形成してタスクを進めます。ナショナルリーグにも参戦しているこの4名の機体はBoomerang10とENZO3と言うCCC機。後続を置き去りにしてまったく回すことなく直線的にタスクをこなすものの、終盤のB73白山町交差点で大波乱。先頭を引っ張っていた9中島選手を追走した26中島選手、17藤野選手は期待した六角タンク付近のサーマルに見放されてランディング。これだからパラグライダーの大会はわかりません。ただ一人高く移動していた16関根選手だけがB73を高くリターン。事実上のファイナルグライドへ入り余裕のトップゴールを決めました。それを見ていた後続の選手は、しっかり高度を取ってタスクをこなし今日は28名の大量ゴールとなりました。
2位は昨日に引き続きゼッケン44田村選手、3位にはゼッケン22高木選手が入りました。

結果

終わってみれば、初日は渋いながらも尻上がりのコンディションでタスククローズギリギリまで飛ぶことができ、2日目は心配された強風にはならず終日素晴らしいコンディションで競技を行うことができました。選手からは「同じタスクなのにコンディションの違いでまったく違う攻め方になることが分かって勉強になった」とか「たくさん飛べて楽しかった」と言う嬉しい声が聞かれました。

チャレンジリーグ総合

優勝 504斎藤 光秋 Gin-EXPLORER

準優勝 557関口 敏夫 Nova-MENTOR5

3位 522貝田 仁 Gin-Carrera+

4位 535渡部 祥 Nova-MENTOR5 Light

5位 502岩野おさむ Advance-IOTA2

6位 501中村 裕昭 Niviuk-ARTIK3



チャレンジリーグ女子

優勝 517谷藤 幸子 Advance-SIGMA10

準優勝 524小名木伸枝 Nova-MENTOR5 Light



チャレンジリーグチーム戦

優勝 今井浜(斎藤、谷藤、岩野)

優勝 チーム立山(関口、渡部、東、小名木、中村)

3位 コンタ君(阿部、飯塚)



N2リーグ総合

優勝 44田村 昌久 Niviuk-PEAK4

準優勝 16関根 順 Ozone-ENZO3

3位 325小熊 健 Gradient-Aspen5

4位 26中島 義雅 Ozone-ENZO3

5位 22高木 弘志 Niviuk-ARTIK5

6位 17藤野 光一 Gin-Boomerang10



N2リーグ女子

優勝 51田前 英代 Niviuk-ICEPEAK7

準優勝 20小森さちよ Niviuk-ICEPEAK6

3位 335柏倉 恵美 BGD-CURE

4位 311千葉 恵 Gin-EXPLORER

5位 70関根 睦 Ozone-LM6

6位 39河野 美樹 Niviuk-PEAK4



N2リーグチーム戦

優勝 KPS(中島、清水)

優勝 とちおとこ(関根、田村、谷藤、西川、園部)

3位 PinCOO(平松、中川、中久喜、工藤)


N2リーグオープン

優勝 2薬師寺 哲 Niviuk-ICEPEAK7

準優勝 12吉田 和博 Gin-Boomerang10

3位 9中島 伸也 Gin-Boomerang10



N2リーグWinner



日本グランプリ

2018年チャレンジリーグ日本グランプリチャンピオン

2018年のチャレンジリーグ日本グランプリチャンピオンは、斎藤光秋選手と谷藤幸子選手に決まりました。おめでとうございます。お二人は昨年に引き続き2度目の日本グランプリ受賞となります。



2018年N2リーグ日本グランプリチャンピオン

2018年のN2リーグ日本グランプリチャンピオンは、田村昌久選手と田前英代選手に決まりました。おめでとうございます。



第37回デサントバードマンカップ獅子吼2018は、素晴らしい天候と素晴らしいフライトによって無事終えることが出いました。参加いただいた選手の皆様を始め、長きにわたり協賛いただいておるデサント社には心より御礼申し上げます。また、白山市や地元関係者の方々、スカイ獅子吼パラグライダースクールと大会スタッフの皆様にも、この場をお借りして御礼申し上げます。

来年もここ獅子吼の地で、皆様の素晴らしいフライトが見られることを期待しております。



2018立山らいちょうバレーカップ・チャレンジ立山


競技委員長:藤野 光一


昨年はゴンドラの故障で急遽開催中止となってしまった立山らいちょうバレーカップ。参加を予定していた選手の方々には大変申し訳ないことになってしまいましたが、幸いにも昨年夏から極楽坂スキー場のビスタクワッドリフト、第3ペアリフトが運行していただけることになり、今年は2年ぶりに大会を開催できることになりました。
天気予報も晴れベースで大会開催を歓迎してくれているようで、2日間が楽しみでした。


大会初日


朝から快晴…の予定が、何故か高層雲が張って日差しを和らげる(この場合は妨げると言った方が良いか?)状況は想定外でしたが、多くのナショナルリーグ、チャレンジリーグの選手が立山エリアに集いました。



従来ですと、受付を済ませた選手はゴンドラに乗って極楽坂テイクオフへ移動してもらうのですが、今回からは選手各自で極楽坂スキー場へ移動していただき、そこからリフト2本に乗って極楽坂テイクオフへ移動する経路になりました。極楽坂スキー場までは車で移動する選手、徒歩で移動する選手など様々でしたが、みなさん開会式の時間までにテイクオフへ集合していただけました。


クワッドリフトでテイクオフへ


高層雲が張ってます


選手の機体が広がる風景


9時30分より極楽坂テイクオフにおいて開会式が行われました。
大会委員長であるJMB立山パラグライダースクールの関沢校長の挨拶に始まり、北陸電力様による高圧送電線に関する注意事項が伝えられました。2年ぶりではあったものの、テイクオフに選手の機体が広がる光景はいつ見ても大会ムードを盛り上げてくれます。


大会委員長


競技委員長


北陸電力様


開会式の後はすぐにジェネラルブリーフィングに入り、各リーグのコミッティーの承認と、ルールや諸注意などを伝達した後、高層雲によりコンディションが整うまでには時間がかかることが想定されるため、タスクコミッティーによる協議を行った後に改めてブリーフィングを行うこととして一旦待機となりました。


ブリーフィング


また、2年ぶりの開催と言うこともあり立山エリアが初めてと言う選手のために、競技委員長自らがエリアの注意点や飛び方などのレクチャーを行いました。
中には初めてではない方もかなり混じっていましたが、初めての方にもそうでない方にも概ね好評だったようです。


エリア攻略セミナー?


タスクコミッティーとの協議では、ベースとなるタスクをそれぞれ決定しておき、実際のコンディションに合わせてシリンダー径で距離や難易度を調整する方向とし、ナショナル44Km、チャレンジは21Kmのタスクをベースにすることになりました。


タスクコミッティー





待てどもなかなか好転してくれないコンディション。再度タスクコミッティーを集めて協議をした結果、ナショナルリーグはベースタスクのシリンダーを一部変更しての40.7Km。チャレンジリーグはタスクそのものを変更した16Kmとし、正式に発表しました。


ナショナルリーグタスクボード


D92-B06(SSS:1Km)-B06-B04-B09-B17-B12-B13(1.5Km)-B12-B10-B12-B13-A72(ESS:1Km)-A72


チャレンジリーグタスクボード


D92-B03(SSS:600m)-B03-B02-D91-B04-B02-B05-B30-B5-B13-A72(ESS:1Km)-A72


ナショナルリーグは12時20分ウィンドウオープンで13時にスタート。チャレンジリーグは13時ウィンドウオープンで13時30分にスタートです。
今年から試行錯誤しながら運用しているオーダーランチとアーリーバードによって、選手はスムーズにテイクオフして行きます。タスクブリーフィングを終える頃から徐々にテイクオフにもブローが吹き付けるようになり、ナショナルリーグの選手が全員テイクオフしたのはウィンドウオープンから12分後でした。スムーズなテイクオフに感謝します。






日射はあれどもサーマルは乏しいと言う状況に、ファーストサーマルポイントの金山周辺はナショナルリーグの選手がひしめき合う状況になっています。サーマルトップはどう見てもテイクオフレベルの1100m弱。レースには厳しいコンディションが容易に想像できました。




先頭を切ってスタート時間少し前にB06へ向かったのは13稲見選手。金山離脱高度は1070mくらいですから、普段立山で飛んでいる私たち地元からすれば「あり得ない」高さでのスタート。しかし、それ以上の高度が取れなければ先に進むしかないのが競技と言うもの。それに引きずられるように他の選手も次々と低い高度でスタートして行きます。

スタートを切りB06をクリアした13稲見選手はそのままB04へ。他の選手も追随します。意外に沈まないのか機体がよく飛ぶのか、低いながらもB04を何とかクリアした選手たちは亀谷温泉付近の尾根で弱いリフトにしがみつく展開で、さぞや監視スタッフは胃が痛い思いをしたのではないでしょうか?
やはり序盤から低く走らざるを得ない状況では、数名の選手が緊急ランディングにこぼれています。本来ならばそうなる高度なのです。しかし、そうなる高度しか与えられない選手にとっては「無い袖は振れない」ので、やはり前に進むしかないのです。サーマルトップが1100m程度では、B04の次のB09瀬戸蔵山を攻略する高度を完全に割ってしまっています。しかも生き残った選手たちにはさらに試練が。金山付近で上がらず下がらずのステイを続けることを余儀なくされ、いわゆる「金縛り」状態に。それでも高度が取れた選手から意を決してB09に向かうも、テイクオフとせいぜい同等か低い高度で私たちテイクオフスタッフの前を通過するのがやっとの状況なので、B09のシリンダーは遥か高見で、ベストポジションを見切ってメインランディングへ帰るしか取るべき選択肢はなかったようです。

選手たちはただただ我慢のセンタリングを続け、一人また一人とB09へアタックするもシリンダーに入ることは叶わない状況が繰り返され、3扇澤選手がランディングした16時過ぎまでに条件が好転することはありませんでした。

このような状況であるため、チャレンジリーグの競技はキャンセルとさせていただきました。チャレンジリーグの選手のみなさんには申し訳ありませんでした。みなさんにはフライダウンしていただきました。

初日はナショナルリーグのみの競技となり、結果もB09瀬戸蔵へどれだけ近づけたか?が勝負となりました。


バーベキューパーティー


競技の後は立山恒例のバーベキューパーティー。立山山麓家族旅行村で行われたバーベキューでは肉やお酒はもちろんですが、今や大会のツアーバンドと化した「ブーメランズ」の演奏もあり、大いに盛り上がりました。 宿に帰ってもそれぞれが楽しい夜の時間を過ごされたようです。選手のみなさんは2日目の条件に期待を寄せて眠りについたのではないでしょうか?

(バーベキューパーティー写真提供:吉田和博氏)












大会2日目


大会2日目の朝は昨日と違って空はスッキリと晴れ渡っています。今日こそは良い条件…いや、贅沢は言いませんのでそこそこの条件で競技をやりたいものです。
午後からの曇りに対応するため、今日はスピーディーな展開が重要です。選手にもその点を伝えて対応できるように準備をしてもらいます。


受付


雲一つない快晴の朝


今日のコンディションは状況から見てそこそこ普通に上がるのではないか?と予想しています。選手のみなさんには、基本的に昨日のタスクをベースとして条件に応じてシリンダー径を変えて難易度を調整することを伝えて準備をしてもらいます。
タスクコミッティーとの協議では、シリンダー径を変更する条件を予め共有してダミーの様子を観察します。


タスクコミッティー





ダミーの上がりは順調で、今日は十分競技が可能であることが見て取れました。
サーマルも1500mくらいまでは上昇しているようで、ナショナルリーグのタスクも日本グランプリの成立要件を考え、昨日のタスクから少し難易度を上げるために1回目のB13を400mに変更。しかし、標高の高いB10大品山は1.5Km、B12小見小学校は1Kmに設定した38.4Kmに決定。

一方、チャレンジリーグは昨日キャンセルになったもののタスクはそのままで、沖だしのB02東屋のシリンダーを600mとした16Kmタスクで決定。



ナショナルリーグはウィンドウオープン10時30分、一斉スタートは11時。チャレンジリーグはウィンドウオープン10時45分、一斉スタートは11時30分と少し時間を長めに空けました。


D92-B06(SSS:1Km)-B06-B04-B09-B17-B12(1Km)-B13-B12(1Km)-B10(1.5Km)-B12(1Km)-B13-A72(ESS:1Km)-A72


D92-B03(SSS:600m)-B03-B02(600m)-D91-B04-B02(600m)-B05-B30-B05-B13-A72(ESS:1Km)-A72


今日は昨日以上にテイクオフにはやや強めにブローが吹き付けますが、選手たちはもろともせずにあっと言う間にテイクオフして行きます。






チャレンジリーグも10時45分のウィンドウオープンから続々とテイクオフして行きます。昨日はあまり飛べなかった分、スタート前の時間で十分なウォーミングアップをしてもらいます。











今日は金山周辺だけでなく、極楽坂テイクオフや展望台付近にも選手が待機しています。レースのムードが高まります。

ナショナルリーグでは、昨日に続き13稲見選手が先頭で引っ張りほぼ団子状態。コンディションもまずまずなので、軽くB06からB04を回って十分な高さで稜線に戻ったトップ集団は素早く高度を稼ぎ、昨日は遥か高見だったB09瀬戸蔵山へ。B09をクリアしたトップ集団は次のB17立山大橋へ一旦金山付近まで戻っての最短ルートで攻略する意図。ここでトップを走っていた3扇澤選手は金山手前からB17へ向かった26中島選手、25竹尾選手、13稲見選手よりも西側に進んでしまい、大きくコースを迂回した形となってしまいます。先の3名はダイレクトに次のB12小見小学校へ進みますが、高度ロスした3扇澤選手は一旦尾根に戻らざるを得ず出遅れてしまいます。

しかし、サーマルはここに来てやや低調でトップグループも上げるのに苦労している様子。なかなかB13美女平に渡る高度を獲得できない状況に業を煮やした26中島選手は、ほとんどテイクオフレベルで美女平へ向かい目論みどおりサーマルをヒットします。13稲見選手、25竹尾選手もこれに追随。セカンド集団も続きます。B13美女平では先行した26中島選手が先に高度を上げてB12への離脱をうかがう頃、出遅れた3扇澤選手はショートカットのために対岸を経由して美女平へ向かってきます。

対岸が使えると判断したのか、それほど高さのない1高杉選手が対岸へ向けて美女平を離脱。続くように13稲見選手が対岸ルートを選択します。しかし、25竹尾選手、26中島選手は美女平からまっすぐ西に進路を取り、エリア側のルートを選択。この4名がトップ集団として2つのルートからB12を目指すことになります。この時間帯はどちらのルートも期待されるほどのリフトもなく、高度を失いながらの厳しい局面となってしまったようで、みな低いところで苦しんでいます。そんな中で13稲見選手のみ上手くB12からエリア側の稜線に低いながらもたどり着き高度を回復、1人抜け出すことに成功します。

それ以外の先行組は大きくスタック。条件がやや好転して高度が取れるようになった美女平からエリア側ルートを選択したセカンド集団は、十分とは言えないまでも危なげなく金山周辺に到達して高度を上げ始めます。この時点でトップ集団だった1高杉選手、25竹尾選手、26中島選手が降りてしまうと言う番狂わせが発生。先行4名で生き残ったのは13稲見選手のみとなってしまいます。

後続を引き離し、トップを確実にした13稲見選手はB10大品山をクリア、最後のB12も危なげなくこなし、エリア主稜線で十分な高度を獲得してB13美女平へ向けてファイナルグライドへ。それに遅れること2分程度で4星田選手、49只野選手がもつれるようにゴール。

終わってみれば、気にかけていた曇り空が訪れる前に21名の選手がゴールメイクしたスピードレースとなり、日本グランプリも無事に成立となりました。やはり最大のポイントは最初のB13美女平のシリンダーを1500mから400mに変更したことでB12へのルートに選択肢ができ、結果的にその判断が勝敗を分けたと言えるでしょう。



一方、チャレンジリーグはナショナルに遅れること30分後の11時30分にスタート。なかなか上げるのが厳しいコンディションの中、最初の沖だしB02をクリアしたのは立山エリアをよく知るベテラン501中村選手。続いてオープン参加の地元立山324吉田選手。今年のチャレンジリーグを同じくオープン参加で盛り上げてくれている303谷藤選手の3名。ここで、B02を取って金山方面の尾根へ戻った501中村選手、303谷藤選手とは違い、地元の324吉田選手はダイレクトにD91展望台テイクオフをシリンダーギリギリの高さでクリア。トップへと躍り出たものの上げあぐねてB04へ向かう頃には再び501中村に抜かれてしまいます。

そして、密かにこの二人を追うのは同じく地元立山で今大会がデビュー戦となる535渡部選手。ここからは501中村選手がトップを引き535渡部選手、324吉田選手が続く展開のままB05ゴンドラ山頂駅へともつれこみます。

しかし、ここはベテランの501中村選手がやや低い高度ながらも先行して美女平へ離脱。続いて324吉田選手、いつの間にかしっかり先頭グループに追い付いてきた503松岡選手、504斎藤選手が美女平へ渡っていきます。
美女平に低く着いた501中村選手は間髪入れずにサーマルをヒットし上げ始めますが、その下を324吉田選手がゴールへ向けてファイナルグライドに入ります。そして見事にトップゴール。地元でオープンクラスの貫禄を見せてくれました。

チャレンジリーグ選手では、503松岡選手と504斎藤選手のまさにデッドヒートがESSまで続き、僅か9秒差で503松岡選手に軍配が上がりました。535渡部選手は上げあぐねたもののチャレンジリーグ4位でゴールメイクしデビューをゴールで飾りました。

チャレンジリーグも終わってみればオープンクラスを含めて16名がゴール。チャレンジだけだと8名がゴールし女性の524小名木選手も含まれています。

昨日は競技キャンセルでうっぷんがたまっていたかもしれないチャレンジの選手には、納得のレース内容だったのではないか?と思います。


表彰式・閉会式



ナショナルリーグ、チャレンジリーグ共に多くのゴール者を出しての競技成立となりました。また、ナショナルリーグは日本グランプリでもありましたが、こちらも堂々の成立です。


ナショナルリーグ総合


◆ナショナルリーグ総合

優 勝:13 稲見 祐二

準優勝: 4 星田 真一

第3位:49 只野正一郎

第4位: 6 隅  秀敏

第5位:16 関根  順

第6位:14 小林  宙


2018日本グランプリ覇者


2018日本グランプリ

13番 稲見 祐二


ナショナルリーグ女子


◆ナショナルリーグ女子

優 勝:38 星田 苗月

準優勝:23 片貝 月子

第3位:20 小森さちよ


2018日本グランプリ女子


2018日本グランプリ女子

38番 星田 苗月


ナショナルリーグ・チーム


◆ナショナルリーグ・チーム戦

優 勝:ぐぐっと群馬 (14小林宙・16関根順・70関根睦)

準優勝:とちおとめ  (5中村浩希・8吉川朋子・29吉原紀子・43竹田明彦・44田村昌久)

準優勝:チームドラゴン(4星田真一・7佐藤辰美・24矢野寛・38星田苗月・60青木翼)


チャレンジリーグ総合


◆チャレンジリーグ総合 

優 勝:503 松岡  茂 

準優勝:504 齊藤 光秋 

第3位:501 中村 裕昭 

第4位:535 渡部  祥

第5位:511 東   直

第6位:508 阿部 耕治


チャレンジリーグ女子


◆チャレンジリーグ女子

優 勝:524 小名木伸枝

準優勝:515 籾山久美子

第3位:517 谷藤 幸子


チャレンジリーグ チーム


◆ナショナルリーグ・チーム戦

優 勝:THE 西日本(511東直・529荒金正之・532武⽥憲⼆・535渡部祥)

※4チームのみのエントリーのため優勝チームのみ表彰


チャレンジリーグ オープン


◆チャレンジリーグオープン

優 勝:324 吉田 勝一

準優勝:303 谷藤 公明

第3位:322 伊藤 弘子


2年ぶりに開催することができた「2018立山らいちょうバレーカップ」と「2018チャレンジ立山」は、2日間ともに飛ぶことができました。2日目は、ある意味”立山らしい”コンディションで競技が成立したことは、大変喜ばしいことでした。参加いただいた選手、大会を支えてくれたスタッフのみなさまに感謝申し上げます。

来年もリフトが運行されれば大会を開催されると思いますので、ぜひ参加いただきますようお願い申し上げます。



宇都宮グリーンカップ

実行委員長:水沼典子


大会1日目


前線が早朝のうちに通過し、受付が開始される頃には青空が見えてきました。とりあえずこの後、雨が降る予想ではないので、テイクオフに上がって開会式~エリア説明などを行い、肝心の風の様子などを観察。午前中はまだ風も澱んでいましたが上空にレンズ雲も現れ、いつ北風強風に変わるかもわかりませんので、本日のタスクはキャンセルとなりました。



選手の皆様には下山後に今日の本番タスク、とちおとこチームの お・も・て・な・し でくつろいでいただきました。トロピカルな飲み物やおいしいお食事でお腹いっぱいです♪






そのうち本流の北風がバビュ~ンッと吹き出しつつも、カラッとしていて外で過ごすのにぴったりの天候で良かったです。雨ではないだけで全然違いますね!




大会2日目


朝は北東強風、お昼頃から南に変わる予定で9:00~送迎開始でテイクオフデ長いウェイティング。



12時過ぎにだんだん北風が収まってきたようなのでウィンドテクニシャンの方から徐々にフライト開始。空中・ランディングともだんだん落ち着いてきて13:15ゲートオープン、13:45スタートで24.4㎞のゴールレースでフライト開始です。

13:30頃からコンディションが良すぎるくらい良くなって全員空中待機でスタートを待ちます。今日は全員ゴールかな~!!と期待して見ていました。が、あれ?意外と北風が強い?1600mで北に向かって対地速度5㎞/hなところもあった模様。

まあ、それでも選手は時間が来れば果敢にスタートをきり、タスクを周ります。途中北風が強かったり(通常宇都宮は南風で飛ぶエリアです)、アップダウンがきつかったり、かなりしびれるコンディションだったようですが、#502 岩野選手が14:30にトップゴール、2位に#526飯塚選手、女子の#517 谷藤幸子選手が3位でゴール、とオープン選手の方を含め6名の方がゴールしました。このコンディションの中で素晴らしい~です!




夕方になるほど南風成分が強まってきて落ち着くことを期待していたのですが、15時頃から逆にだんだん北風が強まってきてフライトは難しいコンディションとなってしまい、全員ゴールとはなりませんでしたが、15:30には全員Happy Landing!

フライト終了後の皆様には、安堵感とともにインドカレーがふるまわれました。Kさん、今年もおいしいカレーをありがとうございます!

春、というか初夏のややきつめのコンディションながら無事に大会が成立してほっとしています。ご参加いただきました皆様には、グリーンカップの名前のとおり目にまぶしい新緑の景色も楽しんでいただけたなら嬉しいです。大会開催にあたりましていつも快くご協力いただいているスタッフの皆様、エリアの皆様、JPA関係の皆様、本当にどうもありがとうございました。




選手の皆様、また宇都宮に飛びにおいでください。普段はもっと落ち着いたコンディションで飛んでますよ~。