PWC SuperFinal Day5

今日のタスクは111km日に日にコンディションが良くなっていくにつれて、タスク距離も大きくなっていきます。レースは順調に展開、宮田、大澤は常に良いポジションでやはりファイナルグライドまでもつれました。廣川さんもセカンド集団で飛べています。


トップ集団はギリギリの余裕到達高度でファイナルグライドに入りました。やや後方だった宮田は、鳥が飛んでいた西側をコース取りします。真っ直ぐゴールラインに突っ込んだ組は強いシンクにつかまりドンドン高度を下げていきますが、それでもアクセルバーを緩めることはありません。


ゴールは飛行場の滑走路です。ゴールライン手前に数名が降りてしまうのを、見ながら宮田は楽々ゴール!コース取りが勝敗を分ける結果となりました。ゴール前に刺さったのはキング、クリーゲルマウラー。絶好調のミハエルシーゲルも10m手前にランディング・・・。伝説の男ルカドニーニはゴールライン上に降りて何とかゴールと認められました。


昨日から下痢で体調を崩していた大澤さんも見事ゴール。そして絶好調男こと廣川さんはゴールラインを2mの高度でパス!滑走路にフォローで刺ささり、男を見せました。


3人とも900点台をゲット!上り調子です。


PWC SuperFinal Day4

今日は朝から青空が・・・。こちらに来てから毎日曇っていただけにこれは良さそうです。

タスクは97kmのジグザグタスク。平野部を大きく往復する中で、ジグザグと飛びます。宮田、大澤は終始トップ集団をキープします。宮田もスピードバーの調節がうまくいき、やっと調子が出てきました。


今日もドラマはレース途中3つ目のターンポイントでやってきました。ターンポイント近くで野焼き発生!!トップ集団は迷わず煙に突っ込みます。
最初、弱かったサーマルも気が付くと、サトウキビ畑は大火事になっているではありませんか!!突然竜巻のようなサーマルが上がり、パイロットは次々に吸い込まれていきます。
宮田は、ひえーっと横目で見ていましたが、もう少し寄ってみようと思ったのが運のつき、見事に吸い込まれてしまいました。

グライダーはぐちゃぐちゃになりながらロケットのように打ち上げられていきます。下から上がってくる黒い燃えカスは、渦巻きのように上がってくる空気を可視化してくれますが、まさにトルネード!!何とかグライダーを立て直し、スタコラッシュと逃げ出した時にはほぼ雲底の2600m!まさにワープゾーンに乗った感じでしたが、危なかった・・・。ブルガリアの野獣ヤッセンはこの煙の中で潰れてツイスト、パラシュートを投げ事なきを得ました。宮田のバリオは+17m/sを記録!大澤さんは+25m/sだったそうです。


その後も順調にレースは進み、やっぱり勝負はファイナルグライドまでもつれました。残り10kmでラストサーマルをヒット!どの高さで離脱するのか!?バリオのゴール到達高度が+に転じ、いよいよの時、宮田は保険のために1周多く回してしまいました。


ファイナルグライドでは数機抜きましたが、トップから1分遅れ。勝負に出ればトップも・・・。チャンスはあります。大澤さんは2分遅れ。廣川さんも手堅くゴールしています。



PWC SuperFinal Day3

今日も昨日と同じく、曇りの朝です。雨が降っていないぶん少し良い感じです。
ここRoldanilloは日の出時間は6時ですが、テイクオフへのバスは何と7:30に出発です。一日が長い・・・。

今日は晴れてくるのが遅れ、ダミーもなかなか上がっていきません。上層の雲もどんどん増えていく中、決まったのは77kmのゴールレース。


スタート前から集団は2手に分かれます。日照が多めだが、サーマルが断続的なの平野部。ドン曇りだけど積雲下の吸い上げはしっかりしている山側。宮田はテイクオフが遅くなり、そのまま山側で待機。スタート時間が近づくにつれ、山側は更に曇り、コンディションはどんどん弱くなっていきます。

降りてしまいそうな状況でスタートタイムが来ました。平野部組は雲底から悠々とスタート切っていくのが見えます。しまったと思いつつも、こちらはまず高度を取ることに集中です。
慌てず何とか難所を切り抜け、先頭を追いかけます。

2個目のターンポイントで何とか先頭集団の最後に追いつくことに成功。先頭を突っ走る数名は平野部をまっすぐ突っ切るコースへ!それを追いかける集団も同じく追走します。


宮田はベネズエラの大将ことMichaelとコースを変え、対岸の丘の上を真っ直ぐ!勝負に出ます。狙いは工場の黒煙モクモクの煙突です。ギリギリの高度で黒煙に入ると、強烈な上昇風が迎えてくれ、一気に雲底へ!どうやらサトウキビの加工工場らしく、黒煙は意外に甘い匂いでした・・・。


これでほぼ先頭に躍り出ることに成功!のこりゴールまで30km。一気にグライドに入ります。しかし、コース上に雨が降り出してしまったのです。もちろんサーマルもなくそのまま距離を伸ばすのみとなってしまいました。2km先の野焼きに突っ込めば上がるかもしれませんが、高度が足りません。

最終的に降ろすところはなく、引き換えし牧場にランディング。グライダーをたたみながら、今日はこんなものかと思っていたら、30分後、何と弱い日差しが戻ってきたのです。後発組のパイロットがどんどん頭上を越えていきます・・・。最後にやってきた数機は強烈なサーマルをヒット!はるかゴール方向へ消えていきました。


廣川さんはその一人。68km飛んで何と4位!素晴らしい!ねばりでした。


PWC SuperFinal Day2

朝から雲の多く今にも雨が降り出しそうな天気ですが、これがRoldanilloではノーマル。
いつも昼前に雲はクリアーとなり、灼熱の太陽が照りつけます。


テイクオフに着いても、この状況は変わらず、遠くで雨が降っているのが見えます。しかし心配もよそに、発表されたタスクは110km!

やっぱり、徐々に雲は少なくなり、ついには晴れ間が・・・。そしてウインドウオープンとなりました。発達した雲はガンガンとサーマルを吸い上げ発達していきます。
スタートタイムまであと15分。北側の雲があまりに発達し始め、選手がレベル2をコールし始めます。そして残り7分。あたりは真っ暗になりそろそろ気まずい感じ・・。残り5分。さすがにレベル3をコールする選手が出始め、オーガナイザーはタスクキャンセルを発表。選手は蜘蛛の子が散るように平野部へ逃げ出ます。


雲から離れた平野部はいたって普通のコンディション。選手は練習も兼ねてか、すぐには降りず平野部をチームで飛んでいます。宮田もグライダーのチェックでフリーフライトを続けますが、Roldanilloの町そばまで雨が近づいているのを見て、そろそろかなと引き換えします。しかし時すでに遅し・・・。町の上は発達した積雲の吸い上げが強くガンガン上がって今にも吸い込まれそう・・これはピンチ。慌ててスパイラルを続け、なんとか平野部の道路沿いに降ろすことができました。下層は積雲からのダウンバーストか、北風の強風。やっぱり今日は無理だったと実感。


廣川さん、大澤さん含めた何名かのパイロットははるか南へ飛ばされていきました。どこかには降りたでしょう。帰りはバイクのおじさんが、町まで乗せてくれました。乗ったは良いがその後、タクシーだったことを告げられ5000ペソ(250円)を払いました。先に言ってよね!でも助かりました。


明日も不安定な天気は続きそうです。もっと早め動き、平野部にスタートポイントを作ってもらいたいものです。


PWC SuperFinal Day1

いよいよ競技タートです。

Roldanilloらしい素晴らしいコンディションとなりました。
初日ということもあり、タスクコミッティは81kmのショートタスクを決定。ここでは150km前後のタスクが一般的なようです。


大きな谷にそった平野を往復する単純なタスクでターンポイントは2つとシンプルです。
結果120名がゴールするサービスタスクとなりました。JPA選手も全員ゴールです。


ターンポイントに向かい、ほぼ直線的に飛ぶフライトコースとなりましたが、平野部においたレースにおいて、こんなハイスピードな展開は初めてでした。
昨今のグライダー、パイロットの技術向上には目を見張るものがあります。


まだ初日が終わっただけです。残り10日間頑張ります。