PNL第4戦 オールジャパン白鷹 レポート

開催地 : 山形県白鷹町 白鷹スカイパーク
主催:トントンとんびPGスクール
レポート:藤川 稔


<プロローグ>
 毎年恒例『ゴールデンウイークin白鷹』。連休中にもかかわらず、大勢のスタッフに支えられて今年も開催です。 今回はナショナルリーグのオールジャパン白鷹に加えて、チャレンジクラスの大会を併催。トップパイロットからコンペ初心者まで春の山形に集結です。
 このシーズンの白鷹は、雲底2000mオーバーは当たり前のビッグコンディションが期待できるフライトエリアです。テイクオフから見る白く染まった朝日連峰は抜群の景観です。朝日連峰を横目に見ながら米沢ゴールにむけてのファイナルグライド、そんなビッグタスクが期待されます。
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<5月2日>
 大会初日、北海道に位置する強い低気圧の影響を受けて、朝からやや強めの風がエリアには吹き込んでいます。それでも南の高気圧が張り出してくれば、コンディションは好転する可能性があります。受付を済ませたあと、選手たちは食堂でウェイティグです。お昼ごろまで風が落ちるのを待ちますが、残念ながら天候は好転せず、タスクキャンセルが発表されました。
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 夕方に予定されていた交流会が急遽1時からに繰り上げて開催され、温かいお雑煮おいしい納豆もちを振舞っていただきました。急遽対応していただいたスタッフの皆様ありがとうございました。選手たちはおなかいっぱいになって、2日目以降に向けて充電完了。満腹になった後は、白鷹名物集中力ゲームで多いに盛り上がりました。
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 交流会後、タスクコミッティ&セーフティコミッティが集まり、明日に向けての念入りなタスクミーティングを実施しました。明日は強めの風予報ですが、なんとかタスクはできそうです。明日のフライトに向けて本日は早めの解散となりました。
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<5月3日>
 白鷹の大会では毎年恒例となっていますが、まぁどんなれすとらん様より、毎朝、朝食を用意していただいています。地元の食材を使ったヘルシーで温かい朝食は、選手たちにとても好評です。まあどんな会の皆様、毎日早朝から食事の準備をしていただきありがとうございます。
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 さて、本日のタスクはというと...。前日の予想では早い時間帯ならフライト可能との予想でしたが、朝から予想以上に風が強い。低層にも強風が降りてきてしまい、さすがにこれではフライトは無理。残念ながら受付時間をもってキャンセル判断となりました。早めのキャンセル判断で、選手たちは観光に行くなど思い思いの時間を過ごせたようです。なんとか最終日に、良いコンディションを期待したいところです。


<5月4日>
 大会最終日、今日もあたたかい朝食で一日がスタートです。雨は降らなかったものの、前線通過の影響を受けて朝から強い風が吹いています。受付前からコミッティによる協議を行いますが、残念ながら天候の好転は見込めず、断腸の思いでキャンセル判断となりました。パラグライダーというものは、自然相手のスポーツ。天気が悪ければ飛べないのは致し方ありません。夏のオープンカップ、そして来年のオールジャパン白鷹で、良いコンディションになることを期待しましょう!『次こそは、米沢ゴールまで行くぞ~!』の掛け声で、大会閉会となりました。
 大会閉会後は、宮田競技事業部長により「気象データの活用」セミナーが実施されました。選手たちからも活発に質問が飛び交い、有意義な勉強会となりました。
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お昼には大鍋を使っての温かいトン汁をご馳走していただき、選手たちはしっかりお腹を満たしての帰宅となりました。
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植木校長はじめ、連日お集まりいただいた延べ120人のスタッフの皆様本当にありがとうございました。 


PNL第3戦 京の桜カップレポート

開催地 : 京都府 南丹市&亀岡市 パラパーク京都
協力スクール:TAKパラグライダースクール、びわこパラグライダースクール、京北パラグライダースクール
主催:BIRDSパラグライダースクール 八木町観光協会 八木町体育協会


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<プロローグ>
 名前の通りまだ桜が残る京の桜カップは、チャレンジでは成立実績のある京都府中部に位置する南丹市と亀岡市の大会ですがナショナルとしては初めてです。エリアの未知の空域をナショナルの選手がどのように戦略を立ててフライトするかが見どころの大会となりました。


<2010年4月17日>
 北風が強い予報でしたが、日照によっては局地なコンディションの好転に可能性を託しましたが、北強風により時折雨模様となり、テイクオフで行われる予定の開会式も、引き返して本部で行われました。地元観光協会様より歓迎のお言葉を頂き、関西電力様からの注意喚起セミナーを受け高圧線の知識も増えたところで、メグミルク様からのドリンクとBIRDSメンバーとそのクラブ員の和食さとシェフからの歓迎でフランクフルトクリームチャウダーを頂きました。
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午後に風が弱まる希望的観測もあったのですが、天気はよくなれども14時を回っても風が収まらず、競技キャンセルとなりました。


<2010年4月18日>
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 大きな高気圧に覆われ、天気は大丈夫なのですが高層雲がサーマルをさえぎってしまう不安材料もあり、ナショナルでは堅実な50.1kmのタスクが発表されました。ウインドウオープンは11時45分、デパーチャーオープン12時15分のエラップスタイムが発表されました。サーマル雲はほとんどありませんが、選手たちはガグリングをしながらサーマルを育てていきます。デパーチャーオープンとともにたくさんの選手がスタートできましたが、距離を重ねるごとにトップグループは先月の京の都カップ勝者の高杉慎吾選手がトップを引っ張るリードを見せ、正木晋選手、小幡洋三選手、只野正一郎選手、地元の大澤行英選手となりました。女子では増子友美選手が男性に一生懸命にくらいついていきます。サーマルトップは平均して1500mといったところですが、大間隆彦選手はそれよりもはるかに高く手堅くコマを進めます。そういった中、中盤セカンドグループから植田真吾選手が追い上げてトップグループにっ加わり、ますます面白い展開となりました。残り15kmを残し、先に正木晋選手がいいサーマルで高い位置につけリードします。しかし最北端のB39のリターン後の約11キロのファイナルグライドでは大澤行英選手がラストスパートを早くかけることに成功し、2時間を切ってトップでゴールしました。続いて正木晋選手、小幡洋三選手、高杉慎吾選手、植田真吾選手と上位5名の時間差は3分ととても僅差のゴールとなりました。

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トップグループからは遅れたもののセカンドグループでは若手の前堀善斗選手が、6位の稲見祐二選手に続き総合7位入賞です。八方のPWCでは地元でもあるので期待できそうです。女子では増子友美選手が総合で11位の順位でゴールしレディース部門優勝です。シリアルクラスでは大間隆彦選手が初優勝を飾りました。コンディションは長く続き、最後にゴールされたのは女子の田前英代選手です。4時前まで粘りに粘っての見事なゴールです。総勢20名選手がゴールされました。

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入賞者のみなさん、ゴールされた皆さんおめでとうございました。

 フライト後は男前豆腐様のお豆腐和食さとシェフが腕をふるったおいしいおでんがふるまわれ、選手の皆さまのフライトの疲れを癒されました。


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表彰式は終始とても和やかなムードのまま行われました。皆様遅い時間までありがとうございました。

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 今回の大会開催にあたり、御協賛企業様をはじめ、お手伝いいただきました近隣のスクール様、地元スタッフのみなさん、たくさんのご協力ありがとうございました。

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タスクログ(TOP10)
タスクログ


PCL第2戦 COOスプリングカップレポート

開催地 : 茨城県石岡市 エアパークCOO
主催:COOスプリングカップ 大会実行委員会
協力スクール:KPSパラグライダースクール、ウイングキッス朝霧パラグライダースクール
レポート:宮田 歩


<プロローグ>
2週間前に行われたPNLCooXCカップでは、78kmのビックタスクが成立したこともあり、チャレンジリーグでもXCタスクが組まれるのでは!?そんな期待の中、PCL第2戦が開幕です。
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<4月3日(土)>
大会前日が素晴らしい天気となることが多いのですが、今回は前日までの寒冷前線通過で嵐は去り、高気圧に覆われた快晴の朝を迎えることができました。上空には寒気が残り、雲底高度予想は2000m!地表から1500m上空まで南風で絶好のXCコンディションとなりそうです。7:00の受付前からやる気十分!選手の長蛇ができます。そんな興奮気味な受付を終えた選手には、主催者から無料の朝食サービスが振る舞われました。炊き立てのご飯と暖かいみそ汁でお腹も満たされ、少しクールダウン。スタッフの暖かいもてなしに選手からは大好評です。
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テイクオフでの開会式の後、時間をかけたジェネラルブリーフィングが行われました。大会初参戦の方も多くいたようで、無線の取り付け方やペナルティ、タスクストップなど競技に参加するための基本的なモラルもデリゲートの岩崎選手から丁寧に説明していただきました。初めて筑波エリアからXCフライトに出る選手も多く、ローカルルールの注意点も競技委員長からしっかり説明されました。
予報に反し、テイクオフの風は朝から東風が続き、なかなか南風に変わりません。午後3時には北風が入ってくる予報もあり、オープンクラスは筑波山系を2往復し、北西に20kmの真岡ゴールを目指す53.8km。チャレンジクラスはエリア内を周回する20.2kmが決定しました。11:15のウインドゥオープンと共にオープンクラスの選手から次々とテイクオフ!順調に高度を上げていきます。
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11:30のデパーチャーオープンと共に伊藤選手、鈴村選手、藤川選手、松原選手のナショナルリーガーがレースを引っ張ります。続いて11:45にはチャレンジクラスもウインドゥオープン!エリア内のコンディションは更に良くなり、選手はもれなくサーマルトップへ!空中には多くのグライダーが巨大なガーグルを作り出し、圧巻です!
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コンディションの好転と共に、風向きは予報通り南風に変化していきます。活発なサーマル対流は上空の南風を強めてしまい、向かい風へと飛ぶ選手を苦しめます。主稜線から離れた沖にあるターンポイントをクリアーできず、ランディングする選手がいる中、先頭集団は順調にツバメ山から離脱し、真岡へ!ところが1300m以上は西風が強く、これまた大苦戦!3kmゴール手前で伊藤選手、藤川選手は無念のランディング。そんな中、単独で西平野部へ、男コースを取った鈴村選手が見事ファーストゴールを決めました!やや遅れたセカンド集団がゴールへ向かう頃には、ゴール近くに北風が吹き込みコンバージェンスラインを形成。青木選手、中村選手、吉田選手はツバメ山で1800mからそのままゴールへファイナルグライドを決めました。シリアルクラスは廣川選手がトップ、僅差で同じく浜名湖の星田選手が2位につけます。軽量パイロットの清水貴代子選手も最終パイロンをゲットする素晴らしいフライトを見せてくれました。
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チャレンジクラスはゴール手前に降りてしまったものの、石原選手が素晴らしいフライトを見せこのまま優勝か!?と思われましたが、この後大逆転劇がおこったのです!!エリア内まで届いた北風によりビックコンバージェンスが発生!場の風は弱まり、発達した積雲の吸い上げリフトにより高度は下がりません。スーパーコンディションの中、伊藤まり子選手は次々とパイロンをクリアーし、見事ゴール!おめでとうございました。
f:id:PG-Compe:20100403150127j:image:left本部に戻った選手には、レストラン顔負けのハッシュドビーフサフランライスが振る舞われました。とっても美味しかったです。
<4月4日(日)>
早朝は快晴でしたが、移動性高気圧の動きは早く、湿った南東風の吹き込みにより雲量がどんどん増えていき、天気は早くも下り坂傾向。午前中にどれだけの日照が続くかがポイントとなりそうです。何とかなることを信じてテイクオフへGo!
しかし、テイクオフでは、やや強めの冷たい東風が吹きこんでいました。ダミーパイロットも中々、東にあるナサ尾根前に入っていけません。唯一この風向きだとCooテイクオフ前は風が収束して吹き抜けてしまうのです。
コミッティはオープンクラス、チャレンジクラス共にエリア内を周回するタスクを発表。テイクオフの風が弱まるのを待ちます。尾根前に回り込めば、安全に飛ぶことができるのですが・・・。じっと我慢です。
13:00まで待ちましたが、残念ながら風は収まる気配を見せません。コミッティ、競技委員長を含めた話し合いがもたれましたが、安全のため残念ながら競技はキャンセルとなりました。

長いウェイティングで芯まで冷えた選手でしたが、下山後には暖かいカレーうどんが振る舞われ、体も心も温まりました。スタッフの皆様本当にありがとうございます。
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午後、競技は終了となりましたが、安全事業部岡田さん講師の「レスキューパラシュートについて」のセミナーが開催されました。皆さん真剣に受講され好評でした。
結局、初日の成績が総合成績となりました。入賞された皆さんおめでとうございます。チャレンジクラス初のXCタスクも期待されましたが、次回への持越しとなりました。来年も春のCooではPNL、PCLともにXCタスクを用意してくれるそうです。ぜひ来年こそ100kmオーバーに挑戦したいものです。

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最後に、大会を盛り上げ、サポートしてくださったスタッフの皆様本当にありがとうございます。選手一同満足のいくフライトができました。来年もぜひ、大会の開催をよろしくお願い致します。

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タスクログ

オープンクラス
ゴール近くまで飛んだ7名+女子TOP3

チャレンジクラス
上位5名


PNL第2戦COOクロカンカップ レポート

開催地 : 茨城県石岡市 エアパークCOO
主催:COOクロカンカップ 大会実行委員会
リポート : 宮田歩


<プロローグ>
 絶好のXCコンディションとなるつくばエリアで、恒例となったCooXCカップが開催です。昨年は横岡ゴール(88km)、黒羽ゴール(68km)と恒例の北上するビックタスクだけでなく、西の平野への未知なる世界だった宇都宮ゴール(61km)も成立し、距離だけでないテクニカルなタスクも選手をワクワクさせてくれました。
果たして今年はどんなタスクが設定されるのか!?楽しみです。


<3月20日(土)>
 移動性高気圧に覆われて快晴の朝です。朝7時から選手たちは受付までの長蛇の列をつくります!選手も気合十分!そんな選手へ朝食サービスが振る舞われました。炊き立てのご飯カニの味噌汁。スタッフの皆様には毎年、本当に感謝です。お腹いっぱいでパワーは十分!さあテイクオフへGo。
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高気圧圏内ですが、接近する前線に向かって南風が吹き込む予報。700m付近には強い逆転層があり、上空の南風から守ってくれているようです。予報ほどテイクオフの風は強くなりません。しかし、逆転層のブレークと共にテイクオフレベルの南風が強まることは必至・・・。渋いながらもその前に、エリアから出ていれば可能性はあります!ストレートに北上する48kmの烏山ゴールが決まりました。
テイクオフレベルの風は西風となったため、西テイクオフへ移動しましたが、そのころにはやはり南風が強まってしまいました。時折強く吹くガストに、安全に競技はできないと判断、残念ながらタスクはキャンセルが発表されました。
下山した選手には、おいしい牛丼が振る舞われました。これでさらにパワー充電です。
明日は寒冷前線の通過により、春の嵐予報。こんな時は焦らずのんびり休みましょう。
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<3月21日(日)>
 朝から凄まじい南風となりました。そして、黄砂が!!テイクオフがほとんど見えないほど。これで心置きなく休めそうです。前日のインフォメーションどおり、10時からはセミナーが行われました。
まずは、JPA安全事業部岡田さんから「レスキューパラシュート」についてです。春の強いコンディションでは空中でアクシデントが起こる確率は高くなります。実際に起こった状況からグリップの引き出しにくいパターンが説明されました。またリアルな空中接触の映像も紹介され、パラシュート開傘後の安全確保など、とても役に立つ講義となりました。半谷顧問からも再度、安全に対するご指導を頂き、選手は気が引き締まります。テイクオフ後、スタート前に空中でグリップに触わることを習慣付けましょう。アンコントロールを感じ、旋回に加速を感じたらすぐに投げる!パラシュートはやっぱりラストチャンスです。
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次に競技事業部宮田よりこれも恒例「つくばXCセオリー」を行いました。このエリア初めてXCフライトをされる選手だけでなく、毎年聞いていただいている選手にも好評!?だったと思っています。あくまでセオリーですから、皆さん話半分で参考にする程度で、空中では自分の判断で飛んでくださいね。
さて、お昼にはきつねうどんが用意され、悪天候の中集まってくれた選手の心を温めてくれました。明日は絶好の天気予報です。やるぞー!


<3月22日(日)>
 昨日までの爆風もすっかり収まり、絶好のコンディションとなりました。早い時間は上空北西風が強いものの、徐々に南西に向きを変え風は弱まる予報。そして、雲底は2000m!気温減率も良く、サーマル対流も期待できます。
西テイクオフから筑波山系を2往復し、北西のゴールデンレークスゴルフ場を取った後、烏山ゴールの78kmのテクニカルなタスクが発表されました。クロスウインドで向かう最終パイロンのゴールデンレイクスを如何に攻略するかがポイントとなりそうです。
11:20のウインドウオープンから選手は次々とテイクオフ。春特有の荒れたサーマルの中、1500mのサーマルトップまで何とか上がっていきます。やはり1500m付近は西風が強く、流しすぎると、出てくるのが大変です。
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11:50のデパーチャーオープンぴったりでスタートしたのは扇澤、宮田の2選手。スタートポイントを取った後そのまま加波山南斜面へ突っ込みます。セカンドグループは確実にテイクオフ前に戻り稜線上を北上。扇澤選手がテイクオフ前に戻ってきたころには、1000m付近の南西風は強まりツバメからのリターンは至難を極めることに。稜線上を戻った選手は、風の吹き抜けにつかまり東側へ・・。逆に西の沖を戻った選手は、それほど苦も無くテイクオフ前に戻ることができていたようです。多くの選手がこのリターンでランディングを余儀なくされる中、良いコース取りをした16名の選手は最後の難関のゴールデンレイクスへ、クロスウィンドへアタック開始です。
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この中には佐藤選手、田前選手の2名の女子選手も含まれています。
加波山上空のサーマルは予報通り2000mまで上昇しますが、回すほど流され、すぐ近くに見えるゴルフ場まで近づけません。上げては風上へ・・。先頭を引っ張るのはデリゲートの正木選手。さすが空中でも良い仕事をします。しかし・・・。ほかの選手も強い南西風に阻まれ、次々にランディングしていきます。それでも最初にゴルフ場に到達したのは大澤選手。ランディング間際から地を這うようなリフトを掴み、上昇し始めます。風上にいた宮田選手はすかさず下に入り込み生き残り最終パイロンをゲット!
ゴールデンレイクスをクリアーした15:00には劇的に西風成分は弱まり、セオリーどおりゴルフ場からは安定したサーマルが2000mまで上昇していたのです。ベテラン長島選手、と昨年の勝者岩沢選手、シリアルクラス塚本選手もファイナルレグに!
やはり最後はファイナルグライドまでもつれました。
東寄りのコースから大澤選手。下層の北西風を予想した宮田選手は西から勝負!残り15kmのファイナル勝負となりました。烏山ゴール付近は北風と南風のコンバージェンスが那珂川上で形成されていて近づくほどリフトがかってきます。東の大澤か、それとも西の宮田か!?
軍配はリフト帯を飛んだ東側の大澤選手!20秒差で逃げ切りファーストゴールを決め、優勝を手にしました。3位はシリアルクラスの塚本選手!4位は長島選手。5位は岩沢選手。5名の選手のゴールメイクでした。おめでとうございました。
ゴールからのバスが戻る19:00まで多くの選手とスタッフが本部で待ってくれていて、ゴールした選手を拍手で出迎えてくれました。感動しました。
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女子は佐藤選手、田前選手が仲良く同点優勝!シリアルクラスは文句なく塚本選手優勝!タフなコンディションでしたが、素晴らしいフライトを見せてくれました。
頑張った選手を讃えた表彰式も盛り上がりました。選手、スタッフみんなで作り上げた本当に素晴らしい大会となったように感じます。
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皆さんご苦労様でした。ありがとうございました。




タスクログ(ゴール者5名)

タスクログ


PCL第1戦 京の都カップ 大会レポート

開催地 : 京都府 南丹市&亀岡市 パラパーク京都
協力スクール:びわこパラグライダースクール、京北パラグライダースクール、TAKパラグライダースクール
主催:BIRDSパラグライダースクール 八木町観光協会
リポート : 大澤行英


<プロローグ>
 昨年初めての大会開催で成立していることから、チャレンジリーグの初戦にもかかわらず77名ものエントリーを頂きました。その参加メンバーの中には、大会初参加の方もおられました。チャレンジリーグでは大会が初めての方でも楽しんでいただける大会運営を目指しておりますのでうれしい限りです。


<2010年3月13日>
 一週間前から毎日のように変わる天気予報とにらめっこする日々が続き、大会初日は寒冷前線の影響を受けることになりました。風事態は良いのですが時折雨も降っていることから、本部で開会式、諸説明を行い、藤野光一講師によるチャレンジベーシックセミナーを行いました。大会初参加の方は勿論、多くの方にも理解が深まったようです。
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セミナー終了後は雨がやんだことからテイクオフへ。しかし、競技そのものは寒冷前線の影響を受けるためキャンセルとなりました。フリーフライトで半数ほどの選手が飛ばれましたが、寒冷前線の接近により、他の方は勇気ある撤退となりました。


 夕方6時からのパーティーは協賛企業様「アニー商会ラーメン」「男前豆腐」「メグミルク」「和食さと」のご提供素材をBIRDSスタッフが丹精込めて作るおいしい手作りの料理がふるまわれ盛大に行われました。
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<2010年3月14日>
 天気は最高、朝の気温は低く、その後急激に暖かくなる予報です。風向きは裏風となる北東ですが、予報で見る限り弱いので対流が起これば良いコンディションになると期待されました。選手の皆様も気合が入っているようで、ずいぶんと早い時間から受付前に列ができました。


 そしてテイクオフに着くと、まずは予報通りの裏風。10時過ぎになり対流が起こり始めると向かい風となりフリーフライトの方もソアリングが可能になりました。でも、まだまだ競技をするにはタイミングは早いです。タスクコミッティー間で何度も協議を重ね、またブリーフィングで選手と意見を交わし、じっくりと待って12時20分、オープンクラス43キロ、12時50分チャレンジクラス33キロのエラップスレースが始まりました。タスク内容は尾根上往復2回、三角パイロン2周で最北端のパイロンを取った後、南へ約7~9kmキロ先のゴールへのファイナルグライドです。
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 基本的に裏風でリーサイドとなるため、荒れている時間帯もありましたが選手たちはファーストサーマルをヒットすると一気に上げていきます。パラの蚊柱ができ、デパーチャーオープン時間とともにレースがスピーディーに展開されます。今年のオープンクラスはナショナルのトレーニングやトップリーグを意識し、ナショナルリーグへの架け橋となる大会を目指すという、オープンクラスの趣旨通りの展開です。ファーストグループ、セカンドグループがしっかりと形成されどんどんと距離を伸ばしていきます。常にレースを引っ張ったのがナショナル常連の高杉選手。早々と最北端のパイロンを取りリターンします。少し遅れてやはりナショナルの選手が続きます。そして、高杉選手は他を引き離してゴール。少し遅れて集団がゴール。シリアルクラスの選手もチャレンジの選手も負けてはいません。すぐ後にどんどんとゴールに向かっていきます。シリアルクラスでは、ベテランの山本選手、チャレンジクラスでは、JPA大会初参加の植村選手がみごとトップでゴールを果たしクラス別優勝となりました。女性の部においては田前英代選手、高橋苗月選手、榊原怜奈選手、原良江選手がゴールされ、女子のレベルアップがうかがえました。おめでとうございます。最終的にオープン20名、チャレンジでは6名のゴールとなりました。ゴールされた皆様おめでとうございます。また、残念ながらゴールできなかった選手たちも「とても楽しかった」と、とても満足そうでした。
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 表彰式を終えたのが7時を過ぎてしまいましたが、選手全員で入賞者をたたえ、スポーツマンらしい非常に良いムードとなりました。皆様遅い時間までありがとうございました。

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今回の大会開催にあたり、たくさんのご協力ありがとうございました。
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タスクログ


オープンクラス
総合TOP3、シリアルTOP3、女子の部TOP3


チャレンジクラス
ゴール者6名