| 大会レポート
京の都カップ2012 レポート
プロローグ
昨年、3月12日(土)、13日(日)に予定していた京の都カップは東日本大震災が起こり、大会を中止となりました。
今大会では震災への復興支援をテーマに開催したところ、定員を上回る72名のエントリーとなりました。選手とスタッフの人数×500円が復興支援の募金となります。その証としてブレスレットが配られました。
選手もスタッフも大会成立と復興支援を祈り、開催となりました。
また、JPA日本パラグライダー協会様の計らいで昨年エントリーして頂いた選手を無料で招待して頂きました。
2011年4月7日(土)
明け方に雪が降るなど不安定な天候でしたが、受付時間の8時には良い天気に恵まれました。しかし、天気が良くなったのは大会本部のある平地だけで山には雪が降っていました。
受付では京の都カップ×西陣織×スポーツ学生プロジェクトとして、東日本大震災の復興を祈るブレスレットが各選手に配られました。
開会式は9時30分から大会本部で行われました。昨年の同大会は大震災と同じ時期。東日本の復興を選手、スタッフ全員で黙とうし祈りを捧げました。
この日は北風が強くなる予報なので競技説明と関西電力からの注意説明が終わり一旦解散し、競技委員長、大澤行英からチャレンジリーグの方対象のエリア説明と安全普及事業部の岸正弘氏のベーシックセミナーが行われました。ベーシックセミナーの内容は「グライダーズチェック」。上手に飛ぶには良い風と良い操縦技術と、そしてライン長の正しく空気漏れのない良いグライダーを含めた装備であることをお話しいただきました。活発に質問などがあり、時間が足りないほどでした。
夕方のパーティーまではエリア見学、京都見物など自由な時間を過ごしていただきました。
18;00パーティースタート!和食さとのシェフとBIRDSパラグライダースクールのスタッフの手作りによる料理がふるまわれました。とてもおいしいと好評でした。男前豆腐協賛の冷や奴や湯豆腐などの料理もありおいしかったです。
4月8日(日)
朝は車の窓が凍ってしまうくらい冷えました。そんな寒い朝、受付時刻が早いにもかかわらず、選手たちは良いコンディションを期待して受付時間前には長蛇の列ができました。太陽も期待にこたえるようにサンサンと照り付けます。しかし、逆転層により地上に接するように靄がかかって取れません。
フリーフライトの方もダミーも飛びますが、逆転層の影響か上がりません。予報では南西予報で、南西予報で逆転層が強い想定でN2では39km、チャレンジでは25kmのタスクが仮発表されたのですが、南東からの強い風も吹きグラグラ揺れてちょっとサーマルに当たりはするもののほとんどぶっ飛びで降りていきます。選手もスタッフもお昼ご飯を済ませて好転を待ちます。
12:30 裏からのサーマルでダミーが上がりだし、グラグラ揺れながら上がっていきます。それを見てタスクを変更しようか迷っていると、グライダーの動きが裏風ではなくまっすぐのサーマルの影響を受け始めました。そしてN2ではテイクオフを中心とする三角パイロンを4周して保津川ゴールを目指す39kmのタスクスタートとなりました。
ウインドウオープン13:00と同時に沢山の選手がテイクオフし空高く上がりました。ほとんどの選手が13:30のデパーチャーオープンに間に合いましたが、高く上げれた選手と荒れたサーマルをなかなか捕えることができない選手に分かれました。オープン参加の選手はさすがに修羅場を経験しているだけあって時間までにあげてスタートしていきます。N2の方たちはじっくり時間をかけてあげて確実にゴールを目指します。
テイクオフレレベルまで下がるととても難しい上げ直しが必要で、とても苦しかったようです。39kmといっても非常に難易度の高いコンディションで、その苦難を乗り越え植田真吾選手、中村幸一選手、稲見祐二選手がゴールしました。おめでとうございます。女子では原良江選手が優勝、準優勝 田前英代選手、第3位 泉谷陽子選手でした。おめでとうございます。
一方チャレンジクラスはN2クラス選手の乱れた挙動を見てタスクを変更。テイクオフと尾根の南側のパイロンを3往復してメインランディングゴールの16kmのタスクが15時10分からスタートしました。テイクオフと同時にしっかりあげる選手、上げずに次へと向かう選手と別れ明暗も分かれました。同一尾根往復といっても油断せずに確実に高度を保ちながらゴールを決めた選手が上位入賞です。優勝 松田竜一郎選手、準優勝 中村由香選手、第3位 岩崎聖子選手 第4位 西原康晴選手、第5位 辻 強選手おめでとうございます。
フライトを終え本部に戻ってきた選手にはメグミルク協賛品のドリンクが配られました。また、暖かい料理も用意されていてハードなコンディションの中フライトしていた選手の疲れをいやしてくれるようでした。
ニューフェイスも増え将来が楽しみな若手選手も参加してくれてとてもうれしく思います。そんな中、ベテラン勢は流石、スキルの差を見せつけるようなフライトをしてくれましいた。今回実力が出せなかった方は今一度どこが悪かったのか反省し、改善点を見つけ出し、課題を持って日ごろの練習を行い、より一層技術を磨いて先輩方々を追いつき追い越すようなフライトが出来るよう頑張っていただければと思います。
今回の皆さまの頑張ったフライト、また、これから頑張る姿が東日本で震災の被害の方々にも伝わり、日本が一つになって頑張り、一日も早く復興されることを祈ります。