| 大会レポート
さくらんぼカップ
競技事業部:藤野 光一
白鷹エリアで毎年6月に開催されているこの「さくらんぼカップ」ですが、例年はチャレンジリーグ単独での大会となっていましたが、今年は5月の「立山らいちょうバレーカップ」が中止になってしまったことを受け、急遽ナショナルリーグ併催として開催となりました。
山形を含む東北南部も6月7日には梅雨入りし、大会開催の8日・9日は競技を行うには難しい予報となっていました。
1日目
天気予報は雨マーク。それを裏切らない空模様となり、朝から雨がパラつく空模様となった白鷹エリアでしたが、参加選手はしっかりと集合していました。
ここ白鷹の大会ではお馴染みとなった朝食サービスをいただいた後、選手受付が予定通り8時30分から始まりました。
9時からは開会式が行われましたが、生憎の天候でもあることから、諸注意と本日のスケジュール(夕方からの懇親会)の案内が行われたのち、早々に本日は解散となりました。
選手はそれぞれ思い思いに山形の1日を楽しんだようです。
2日目
早い時間には日差しも見えた2日目でしたが、周囲は低いガスに覆われています。予報によると雨はなさそうなのですが、気になるのは予定通り吹いている東風とこのガス。昼前には雲も取れるはずなのですが、その後は風が強くなるか高層が張ってくるか・・・と言った、とてもコンディションを読むのが難しい1日になりそうでした。
テイクオフはまだガスの中ですが、ガスが晴れるタイミングを見計らって選手もテイクオフへ移動します。確かに、雲は低いものの懸案の東風はそれ程強くなく、北テイクオフからは十分出られそうな感じでした。
ダミーが出てみると、山際もそれ程東風の影響を受けてないようです。また、沖では雲が活発に活動しているようで、十分に競技ができそうなコンディションになっていました。どうやら、東ベースの風は天童市方面から進入した北寄りの風と、白鷹エリアの裏から進入した東風がぶつかってコンバージェンスになっているようです。
この状況はそう長くは続かないと考えられることから、タスクコミッティーを含めて全体の動きが一気に慌ただしくなります。少ないチャンスを生かすには、迅速に動くことが求められます。特に選手にはこなすべき仕事が多い中で、ミスなく安全にフライトするために行う準備を怠ることはできません。
タスクコミッティーは今の条件を最大現生かせるようにタスクセットを行いました。ナショナルリーグは日本グランプリ対象ではありますが、グランプリとしてタスクを成立させることは難しいのが現実であり、今できることを優先したタスクとなりました。
ナショナルリーグタスク
TO
B12(作業小屋)SSS 1,000m
B12 400m
A46(中山ゴール)15,500m
B09(電波塔跡) 1,000m
A46(中山ゴール)15,500m
B09(電波塔跡) 1,000m
A46(中山ゴール)15,500m
B09(電波塔跡) 1,000m
A41(メインLD)ESS 1,000m
A41 400m
最短距離:25.7Km 中心距離:125.7Km
チャレンジリーグタスク
TO
B12(作業小屋)SSS 600m
B12 400m
A41(メインLD)400m
B02(白鷹神社)400m
B21(白鷹トンネル)800m
B35(郵便局)1,000m
B14(狐越え)800m
B12(作業小屋)400m
A41(メインLD)ESS 600m
A41 400m
最短距離:11.2Km
競技はチャレンジリーグから先にスタート。時折フォローの東風が強く入り込むメインテイクオフよりも、ややサイドながらも正面に近い角度で風を受けられる北側のテイクオフから選手が次々にテイクオフして行きます。
雲の厚みが増したような、全体的に空が暗くなったような気がしましたが、山際で上がらなかった選手はこぼれるように沖へ向かいますが、低くなりながらもしっかりとしたリフトを掴んで上昇して行きます。
ナショナルリーグの選手もチャレンジリーグの選手が上昇するのをメインテイクオフで観察しており、十分にタスクがこなせると判断した選手は、沈滞ムードを打ち破って素早く準備を済ませてテイクオフして行きます。そして、コンバージェンスが作り出した雲の下で選手が上昇して行きます。
それぞれのリーグがスタートし、微妙ながらも維持しているコンディションの中をゴールまであと少しと言うタイミングまで競技が進んだのですが、残念ながら時間切れとなってしまいます。
先ほどまであったリフトは、山際にも沖にも何もなくなってしまいました。そして選手が次々とランディングしてしまいました。
ナショナルリーグ表彰
ナショナルリーグはあとワンサーマルあればゴール・・・と言うところまで駒を進めた20番伊澤選手がトップでした。
総合
優勝 20 伊澤 光 NIVIUK ICEPEAK EVOX
準優勝 21 藤野 光一 NIVIUK ICEPEAK EVOX
第3位 29 田村 昌久 NIVIUK PEAK4
第4位 66 菊池 浄 NIVIUK ICEPEAK8
第5位 49 小野寺久憲 NIVIUK ICEPEAK7
第6位 8 吉田 和博 NIVIUK ICEPEAK EVOX
第6位 12 竹尾 雅行 OZONE ENZO3
第6位 28 吉原 紀子 OZONE ZENO
第6位 45 関根 睦 OZONE LM6
女子
優勝 28 吉原 紀子 OZONE ZENO
準優勝 45 関根 睦 OZONE LM6
第3位 岩崎 聖子 NIVIUK KLIMBER P
チーム戦
優勝 TEAM EVOX
(4中島義雅、10正木晋、20伊澤光、21藤野光一)
準優勝 とちおとめ
(25竹田明彦、28吉原紀子、29田村昌久)
第3位 チーム Yoridorigreen
(8吉田和博、37岩崎聖子)
チャレンジリーグ表彰
総合
チャレンジリーグはただ一人狐越えをクリアした521番阿部選手が優勝です。
優勝 521 阿部 耕治 NOVA SECTOR
準優勝 522 西野光太郎 ADVANVCE IOTA2
第3位 525 八巻 淳 ADVANCE IOTA
第4位 506 小田部淳徳 NOVA MENTOR5
女子
優勝 529 菊田 久美 ADVANCE IOTA
優勝 530 奥埜 裕子 ADVANCE IOTA
チーム戦
優勝 チーム今井浜2019
(522西野光太郎、525八巻淳、530奥埜裕子、532堀井重雄)
準優勝 チームOT-ABE オターベ
(506小田部淳徳、521阿部耕治)
第3位 楽天スーパーカラーズ
(529菊田久美、533岡崎藤夫)
オープン
優勝 313 谷藤 公明 BGD CURE
準優勝 314 齋藤 光秋 GINGLIDERS BONANZA2
第3位 329 江連 伸一 NIVIUK ARTIK5
※写真はありません
入賞された選手のみなさん、おめでとうございます。
とても厳しい気象条件の中、みなさんのおかげで無事に競技が成立したことは本当に良かったと思います。また、大会を運営いただきました白鷹エリアの皆さまにも、この場を借りて御礼申し上げます。
次回は7月にふたたびここ白鷹でN2リーグ、チャレンジリーグの紅花カップが開催されます。ここ最近の白鷹は、厳しい気象予報でも競技が成立していますので、より多くの選手のみなさんにお越しいただけたらと思います。