四国三郎ジャパンカップ レポート

2011年PNL第9戦 四国三郎ジャパンカップ レポート
レポート:宮田 歩


 2011年PNL最終戦の恒例となった三頭山エリアで四国三郎ジャパンカップが開催されました。週末ごとに低気圧が通過する悪い周期に10月後半の大会が見事に不成立となってしまう中、最後までランキングを上げたいナショナルリーガーが集まりました。

 第8戦の八方尾根でグランプリ覇者となった小幡選手はナショナルリーグでもトップに躍り出ることに成功!2本成立するとリーグ計上タスク本数は5本となり、ランキングにも大きく影響する大会です。小幡選手を追いかける選手の逆転奇跡は起こるのでしょうか?

<11月19日> 
 通過する寒冷前線に伴い、昨晩から降り続いた雨は降りやまず。初日の競技はキャンセル。開会式、ジェネラルブリーフィングに続き、今回スペシャルゲストとして参加していただいたGinglidersSeyong選手から世界の競技グライダーレギュレーション変更の説明をメーカーの立場から解説していただきました。6月の世界選手権での事故、CIVILの決定までの経緯など、現場でのリアルな話が聞けて有意義なセミナーとなりました。

<11月20日>
 昨晩前線通過し予報は晴れ。冬型の気圧配置となるが、寒気の流入が遅ければチャンスあるかも。そんな期待を持って目覚めますが、朝から西風強風・・・。8時の三頭山テイクオフはで西風8m。午後に従い風は強まる予報から、キャンセルが決定してしまいました。最終戦で思い切って飛びたかった選手には本当に残念・・・。最後までリーグを盛り上げていただこうと準備していただいたスタッフの皆さんも、良いタスクを成立させて恩返ししたかったです・・。

 午前中には競技事業部から2012年ルール改正についての選手ミーティングが行われました。その後、閉会式が開催されました。
閉会式では2011年PNL年間表彰が行われました。2011PNL総合チャンピオンは小幡選手に輝きました。小幡選手JPA日本グランプリ覇者でもあり、2冠の完全優勝です。女子優勝は増子選手。シリアルクラス優勝は宮内選手。おめでとうございました。

 2012年は大きくグライダーレギュレーションが変更となる初年となります。認証機のみで戦われることで本当の実力が試されることとなりそうです。拮抗するパイロットスキルを試されるため面白いリーグになりそうです。皆さんの挑戦をお待ちしてます!


CooFinalレポート

2011年N2L、PCL最終戦となる「CooFinalCUP2011」が茨城県AirparkCooにて開催されました。
AirparkCooでは4月に開催するはずだった2つの大会が、東日本大震災の影響で大会キャンセルとなったため、秋のFinalイベントを2011シーズン半ばに開催することを決定していただきました。

秋の素晴らしいコンディションを期待し、多くの選手に集まっていただきました。リーグ優勝を争う選手の気合十分です!

11月5日
午前中は日照があったものの、前日の放射冷却で盆地内には接地逆転層がビッシリ・・・。朝は厚い霧に覆われ、真っ白でしたが、徐々に青空が!やっぱり晴れていればモチベーションは上がります。大会主催者から用意された暖かい朝食を食べて、エネルギー満タンでテイクオフへGO!

PB065091.jpgPB065090.jpg

テイクオフにつくとやはり強い逆転層がびっしり・・・。日照は十分なのでとにかく、ブレークするのを待ちます。
N2Lは20km、PCLは9kmのタスクが決定!ダミーの上りを確認しながら、ウインドオープンの時間を待ちます。やっとダミーがステイし始めたのを確認し、ウインドオープン!上空には高層雲が広がり始め、コンディションは弱くなっていくものの、選手はわずかな可能性を求めテイクオフしていきます。

PB055046.jpg
 
弱いサーマルに選手たちは執念でしがみ付き、なんとかステイしますが、無情にも日照は徐々になくなっていきます。完全に日照が遮られサーマル活動は終了。両リーグともにミニマム距離を超える選手はおらず、タスクは残念ながら不成立でした。
ランディング後はAirparkCoo厨房スタッフが心を込めて作っていただいた、おいしい料理が選手を迎えてくれました。その味に選手の皆さんは感動!ご馳走様でした。

PB055087.jpg
 
盛大なパーティ途中には、鈴村講師による「2011年大会総括」セミナーが開かれました。毎年恒例の「なんとか王」表彰はユニークな集計から表彰される方も苦笑い!?盛り上がりました。鈴村さん、ありがとうございました。
 
すずc tranつぶし

そして、総合チャンピオン番外編の栄光に輝いたのはN2L中村選手、PCL矢野選手です。おめでとうございました。

king.jpg

天候に恵まれなかった、2011年シリーズでしたがJPAリーグ戦を追いかけていただいた選手の皆様お疲れ様でした。


11月6日
朝から生憎の雨・・・。競技は残念ながらキャンセル。

午前中は辻強講師のベーシックセミナー「グライダーチェックについて」が開かれ、JPAで行われるグライダーチェックの方法が紹介されました。2年に一度、100時間ごとのチェック。皆さん行っていますか?よい勉強になりました。

セミナー1セミナー2

その後、大会のために用意された豪華賞品を争う「紙トンボアキュラシー大会」が開催されました。受付で配られた紙と竹串で、選手自らが竹とんぼもどきの紙トンボを作っての戦いです。
ルールは約3m離れたところからターゲットを狙います。紙飛行機に比べ、最後まで飛行奇跡が読みづらい紙トンボは難しい・・・。途中、空中分解する機体もあり、競技は盛り上りました。

紙トンボ表象

閉会式では、2011年N2L、PCLの年間表彰も行われました。N2Lチャンピオンは立山の中島選手。PCLチャンピオンはTAKパラグライダースクールの大賀選手でした。おめでとうございました。

天候に恵まれまかった2011シーズンでしたが、来年もぜひJPA競技会への挑戦おまちしております。
大会を盛り上げていただいた、スタッフの皆様本当にありがとうございました。


平尾台オータムカップ2011大会レポート

平尾台オータムカップ2011大会レポート
レポート:富重 薫

平尾台は過去にPWC、世界選手権が開催されたエリアですが、近年は大会もなく久しぶりの大会、九州初のJPA公認大会が開催されました。

1日目(10月29日土曜日)
 朝から雨がしとしと・・・・、予定通り7時30分から受付開始、はるばる全国から平尾台に50名の選手が集まって頂きました。開会式を行い、終日天候の回復も望めないためジェネラルブリーフィングでタスクキャンセルが発表されました。
 その後、JPA顧問の半谷貞夫氏、理事の長島信一氏、佐藤哲也氏によりパラグライダー界の動向、最近の事故についての話があり、本大会のデリケータでもある扇沢郁氏からは最新グライダーの傾向と問題点などの話がありました。
 昼食は主催者の用意した弁当と地元から暖かい豚汁が振る舞われました。午後からは引き続き扇沢氏によるセミナー、緊急時のGPS有効活用から場外着地についてのセミナーが行われ、5時からは会場を移し歓迎パーティが開催されチーム紹介やビンゴゲームで大いに盛り上がりました。

2日目(10月30日日曜日)
 2日目も残念ながら朝から雨。天候の回復も望めそうになく8時45分にはキャンセルが決定、発表されました。
その後、主催者の飛来さんVS選手で大ジャンケン大会が行われ地元新米など豪華賞品、賞金が全選手へ配れました。

 今回、大会は地元の秋の収穫祭との共同開催でパラグライダー体験なども開催し、歓迎パーティもお祭りと一緒に行い、お祭のイベントスタッフも含め60人近くのスタッフで選手の方をお迎えしたのですが、天気はどうすることも出来ず残念でした。今回の経験を踏まえ次回開催する際は更に楽しい大会を目指したいと思います。

大会写真、詳しい成績はJPAホームページからご覧ください
http://www.jpa-pg.jp/11event/2011compe/n2_08fukuoka/report/


高嶺カップ2011 大会レポート

高嶺カップ2011 大会レポート   レポート:浜名湖PGS:青木 翼

2011年10月22日、長野県下伊那郡平谷村でN2L第7戦・PCL第9戦高嶺カップ2011が開催されました。近隣のスクール(ウイングキッス朝霧、スカイトライ、浜名湖PGS)スタッフが集まり大会運営に協力していただきました。こういった協力体制は近隣スクールの友好も深まり素晴らしいことだと思います。皆様ありがとうございます。

<大会初日>
大会初日はあいにくの天気でした。選手たちは続々とあつまり開会式も行われたのですが競技はキャンセル。

井上さん
エリア説明

 
午前中はアエロタクト宮田氏によるベーシックセミナーが行われました。
内容は「パラグライダーパイロットの判断トレーニング」です。
選手のメンタル的なトレーニング方法など今までに無いセミナーとなりました。
後だしジャンケンなどの脳トレーニングなどで大いに盛り上がりました。

セミナー2
セミナー1
 
夕方からの懇親会では片桐校長からの高嶺名物鳥丸クンはもちろん、美味しい鍋やオードブル、たくさんの飲み物が振舞われました。

鳥丸君
鳥丸君2

 
明日の天気予報も好転し晴れ予報!
競技成立にも期待し、みんな大満足の一夜となったのでした。

<大会二日目>
2011年10月23日。
前日の予報とは裏腹に朝から曇天の高嶺エリア。
雲底も低くテイクオフはガスの中です。
ただ、晴れる予報ではあるので辛抱強くウェイティングです。
昼ごろには薄日が差し出し好転も考えられたので選手はテイクオフに上がります。しかし、テイクオフに向かう道中、一時的に雨が振り出し選手たちの気持ちを盛り下げます。
 
タスク会議
回復

それでも何とか成立させたいとの思いから準備をしていると13時頃少しずつガスが取れ始めます。
ダミーもフライトしソアリングを始めたのでタスクを発表し競技を開始しました。
14時ゲート・ディパーチャーオープン、N2Lは17km、PCLは14kmのショートタスクです。

トランジット
稜線
 
選手は果敢にテイクオフしますがやはり雨の影響からか日射があっても渋いコンディション、選手は距離を伸ばせず次々とランディングを余儀なくされます。
そんな中、今年ナショナルリーグでも絶好調!の小幡選手が唯一のゴール。
これで3年連続高嶺オープン総合優勝、圧巻です。

N2トップ3
 
N2Lでは渋い中距離を伸ばした窪島選手が優勝!野呂選手が準優勝!
PCLでは西原選手が優勝!準優勝は矢野選手、3位熊副選手となりました!
勝者には片桐校長お手製の鳥丸クンが送られました!

点数が低いタスクとなりましたが諦めずにモチベーションをキープしてくれた選手、スタッフに感謝します!!
ありがとうございました!


大会写真、詳しい成績はJPAホームページからご覧ください
http://www.jpa-pg.jp/11event/2011compe/n2_07takane/report/


白馬八方尾根JAPAN CUP大会レポート(最終日)

■三日目(10月10日)
昨日のように受付前に列を作った選手達の顔が訝しい。張り出された気象予測に戸惑っている。高度1500mで西風8m/sec?フォローじゃん。今夜の前線通過は予測の範囲だが、こんなに早く影響がでるのか。そもそも外は全くの晴天ではないか。
実は昨日の段階で清水競技委員長はこれを予測している。「ちょっと難しいかも。明日は安全に十分なケアが必要です。」この予測は当たってしまうことになる。確かな気象感覚に脱帽である。
テイクに移動しグライダーを広げ、ダミーを出して状況を見る。テイクオフゲレンデはきれいにアゲンストが入っている。
みっかめ 三日目だみー

気象予測、リフト降り場に時たま入る西風、上空に出来始めたレンズ雲。いくつか条件からコミッティと討議して本日はタスクキャンセルとなった。(余談である。まだ、今日はどうかと迷う条件の中、前堀実行委員長となんとはなしにお話しをしている時、リフト降り場のある山側にふわっと湧きあがった低空の雲を見て、「あれが出たなら今日は無理だよ。」と教えてもらった。昔読んだ山岳漫画の1シーンのようだった。かなりシビレタ。すごいなぁ。)
早い判断が功を奏して低空が落ち着いている中、フライダウン出来た選手も多くいた。荷物を預け自力で下るもの、一旦登ってリフトを使って下るもの。三々五々の静かな終了となった。いや、送迎待ちテイク下の選手はその後、西風爆風にさらされた。早い的確な判断が、ストレスのない気持ちの良い終わりを生んだのだ。
「ちょっと尻すぼみになった感じで残念です。」テイクの後片付けをしながら清水競技委員長がつぶやいた。とんでもない、とても楽しい三日間でしたと答えた。
そして表彰式、閉会式。せっかくのグランプリ、10位までは表彰し前に出てきて頂きましょう。トップ3にはお米を、そして八方大会恒例となったガラス細工のトロフィーを。このきれいなトロフィー、主催者のファミリーの方の手作りです。去年のPWCでも外人選手が別の種類のものを持っていった。
かっぷ
そごー じょし
しりある ちーむ

最後にグランプリカップの授与式。3つのカップは来年、本人名のリボンをつけて返還されるまで勝者の家で栄誉の証となる。
ぐらんぷり gpカップ
ウィナー

早起きが基本、宿の朝食を頂く時間はない。受付の行列で1時間ぐらいへっちゃらで待つし、待たされる。時には重いグライダーを背負ってゴンドラ駅に歩くこともある。テイクオフはトイレに不便だしウインドオープン時の緊張感たら並大抵ではない。フリーフライトならこんな苦労をしなくて良い。全くコンペなんて、だ。でも今回の大会のような初日の達成感、二日目の充実感なんてちょっとやそっとでは味わえないものだ。だからコンペはやめられない。

二日そごー 二日シリアル
二日女子