| 大会レポート
しらたかラ・フランスカップ2023
レポート
大会実行委員長:植木亨
秋の白鷹は、これまで9月の中旬頃に開催されていましたが、今年は少し前倒しの日程になりました。思い返せば、昨年も一昨年も台風に悩まされた記憶がありますが、今年も例外とはならず台風の進路に一喜一憂することになりました。 しかし、そのような天候であっても飛べてしまうのが白鷹の大会なのです。
DAY1
危惧された台風13号は当初予想よりも大幅に速度を落とし、今日にも熱帯低気圧に変わるらしい。そのおかげもあってか、ここ白鷹は昨夜雨が降ったものの朝から薄曇り。競技はともかくフライトは出来そうな朝を迎え、選手も半信半疑ながら準備をしてテイクオフへ移動して行きます。
昨年よりも1週間は早い日程でしたが、今年の高温もあって稲刈りが始まっている田んぼもあり、エスケープは出来そうです。諸注意の後、コミッティーが協議してタスクを設定。今日は渋い条件だろうから、両リーグ共にミニマムタスクを設定。チャレンジは湾内を短く移動する11Km余り。ナショナルは長井ダムから荒砥ゴールの26Km。
ダミーが飛ぶも上がれない。ズルズルと時間が過ぎてウィンドウオープン時間が決められない中、チャレンジのコミッティーがエラップスでダミー代わりに飛ぶと進言してくれました。そのおかげで空域を広く知ることが出来、やがて条件も整ってきました。リフライトに上がってきたチャレンジの菊田選手が先に上げ始めていた吉川選手と一緒に上げ始めると、ナショナルの選手も慌ただしくなりレースが動きます。結局、ナショナルも条件を上手く使えるようにエラップスで競技となりました。
大会初日は非常にトリッキーな条件となり、チャレンジ、ナショナルともにゴール者はなし。
ただ、チャレンジリーグは今日の競技を引っ張ったと言えるNo.528菊田選手が好条件を使い切りあと少しでゴールと言うところまで駒を進めてダントツのトップ。あとワンサーマルあれば・・・と言うところでしたが、見事なフライトでした。
ナショナルリーグはエラップスという事もあり、なかなか集団で進むことが厳しかったようですが、今日最初に上げたNo.5吉川選手が距離を伸ばしタスクトップとなりました。
終わってみれば女性選手が頑張ったTASK1となりました。
【チャレンジリーグTASK1リザルト】
ALL/女子/チーム戦
【ナショナルリーグTASK1リザルト】
ALL/女子/チーム戦/認証機クラス/認証機クラス女子
DAY2
昨日よりは良いムードの朝を迎えましたが、それでも気象データは渋い条件を告げています。
コミッティーはそのような状況のため、条件を読むのに苦労している様子。テイクオフに移動してからも、観天望気に余念がありません。
悩んだ末にセットされたのは、チャレンジリーグ・ナショナルリーグともに昨日と同じタスク。昨日よりは日照が期待できるものの、全体の条件は昨日から変化がないと言うことで、欲張らずに確実に成立させることを優先した決断でした。
しかし、予想に反して徐々に高層雲が上空を覆いはじめ、選手の表情も同じく陰り始めます。今日もギリギリまで条件を観察しましたが、これ以上は待てないという事で両リーグともに12時ウィンドウオープン、デパーチャーオープンのエラップスによりレースを開始することになりました。
出てみれば、意外と浮いていられる条件でチャレンジの選手が果敢に高度を上げ始めます。その中でも昨日のトップNo.528菊田選手が今日も一人高く上げてレースを開始。テイクオフも慌ただしくなり、ナショナルの選手が次々と出て行きますが、徐々にフォローの風が入り始めて出にくい状況になってしまいました。見切りの良い選手は北向きの第3テイクオフへ移動して出て行きます。空も積雲がしっかり形成され、いつの間にか平野も晴天域が覆っていました。
コンディションは尻上がりに良くなり、終わってみればチャレンジリーグが6名ゴール。ナショナルリーグも7名がゴールと無事に成立しました。
チャレンジリーグは、昨日同様先陣を切ってレースを開始したNo.528菊田選手が今日もトップゴールを決めて完全優勝となりました。
ナショナルリーグは、地元のNo.78伊藤選手が後半の好条件に乗って45分と言う驚異的なスピードでゴールを決めタスクトップとなりました。
【チャレンジリーグTASK2リザルト】
ALL/女子/チーム戦
【ナショナルリーグTASK2リザルト】
ALL/女子/チーム戦/認証機クラス/認証機クラス女子
表彰
ナショナルリーグ総合
優勝 No.8 針生 清志 OZONE ZENO2
準優勝 No.78 伊藤 正秋 SKYWALK Poison X-ALPS5
第3位 No.3 伊澤 光 NIVIUK ICEPEAK EVOX
第4位 No.7 関根 順 OZONE ENZO3
第5位 No.67 斎藤 光秋 GINGLIDERS LEOPARD
第6位 No.50 里見 憲一 NIVIUK PEAK6
ナショナルリーグ女子
優勝 No.72 柏倉 恵美 OZONE ZEOLITE
準優勝 No.24 吉原 紀子 OZONE ZENO2
第3位 No.5 吉川 朋子 OZONE ENZO3
ナショナルリーグチーム戦
優勝 白鷹ウイングス(針生、阿部、柏倉、伊藤)
準優勝 とちおとめ(吉川、吉原、千葉、関根睦)
第3位 スカイダンシング(窪田、中田)
ナショナルリーグ認証機クラス
優勝 No.49 千葉 恵 NIVIUK ARTIK6
準優勝 No.38 食堂 信昭 NOVA MENTOR7LIGHT
第3位 No.69 天野 年雄 NIVIUK ARTIK6
チャレンジリーグ総合
優勝 No.528 菊田 久美 OZONE ALPINA3
準優勝 No.529 岩野おさむ ADVANCE SIGMA11
第3位 No.512 大橋 英徳 NIVIUK IKUMA2
第4位 No.511 相原 晃二 NOVA MENTOR7LIGHT
第5位 No.515 山田 大輔 SKYWALK CUMEO
第6位 No.505 宍戸 博文 SKYWALK Chili4
チャレンジリーグ女子
優勝 No.528 菊田 久美 OZONE ALPINE3
準優勝 No.506 籾山久美子 PHI MAESTRO
チャレンジリーグチーム戦
優勝 トントントンB(相原、鈴木、菊田)
準優勝 トントントンA(宍戸、渡部、岡崎)
第3位 今井浜(堀井、岩野)
今回のラフランスカップで白鷹のビッグイベントは終わりました。
天気の方は台風がどう影響するのか心配されましたが、先ずは2日間フライト出来て良かったです。特に2日目は天気予報が大外れのサーマルソアリングコンディションとなり、2つのクラスともゴールした選手が出た事に感激しました。
そして最後を締めくくる嬉しいことが起きました。それは地元選手パイロットのみなさんが各部門で上位入賞する頑張りをみせてくれたことでした。
白鷹はJPAが活動を始めた年から毎年大会を開催してきました。その都度感動は有りましたが今回の大会は特に感動しました。日頃から大会を意識した練習タスクフライトをし、努力して来たことが現実になりました。選手、スタッフ全員で喜んでいます。
トラブルも無く大会を終わる事が出きた事は皆さんの協力のおかげですありがとうございました。