2017白馬八方尾根Japan Cup

レポート:スカイブルー八方尾根パラグライダースクール



2017年9月30日-10月1日に開催した「白馬八方尾根Japan Cup」天候にも恵まれ無事に成立しました!!(パラグライダーの大会は競技ができないような天気だと不成立となってしまうのです。)

お近くの方から遠方の方までたくさんの選手の方にご参加いただきありがとうございました!!
そして、スタッフとしてご協力いただいた皆様ありがとうございました!!
地域・索道の方々にもご協力いただきありがとうございました!!

そして、今大会には大塚製薬様よりカロリーメイトゼリーソイジョイを選手の皆様にご提供いただきました。ありがとうございます!!
パラグライダーに行動食は必需品!かさ張らず、必要な栄養素を摂取することができるので、行動食&携帯食にピッタリ!!
担当の営業の方がわざわざテイクオフまで来てご挨拶してくださいました。




今年も多くの方のご参加・ご協力のもとで大会を成功させることができました。
また来年も継続して開催していきますので今後ともよろしくお願いいたします。

大会1日目

雲ひとつない秋晴れの空が選手の皆様を迎えてくれました!



一昨年は不成立、去年は渋~いコンディションでなんとか1本成立、、、とコンディションに恵まれない年が続いていますので今年こそは!!と気合が入ります。

しかし、木曜日からの強烈な寒気の影響が残り、予報は西風強風。しかも空気が乾燥していて低いところには雲が出来ないので風の流れが読みにくい。
いつ影響が出てくるか分からない上空の西風を警戒しながらも着々とゲートオープンに向けて準備をすすめていきます。



競技委員長とタスクコミッティーでしっかりと状況を話し合いながら成立に向けてタスクを考え、ナショナル・N2ともにショートタスクで短期決戦の西風対策!



ナショナル 25km



N2 18km

テイクオフは朝から東より(アゲンスト)の風がしっかりと吹いています。しかし、少し上空や北側の谷は西風が影響してきているようです。フライトしているダミー達のグライダーも空域によっては時折怪しい動きをしているものの、現状ではフライトできると判断しN2が11:20、ナショナルが11:30にウィンドオープン!!



(写真はダミー達のテイクオフ)

N2リーグを先に、そしてナショナルリーグの選手達も続々とテイクオフしていきます。
空域はやはり西風の影響で荒れ気味。しかし、しっかりと上昇気流があり、デパーチャーオープン(スタート)時間がくると選手達は一斉に動き出します。

ナショナルリーグの先頭集団が二つ目のターンポイント月夜棚方面に向かってグライドしていったころ、飛んでいた選手達全体がどんどん上がりだし、選手達からセーフティーに関する無線が入りだします。

「レベル3!!」

のコールが入り、競技委員長の判断でタスクストップ。ナショナルリーグのスタートから12分後でした。

さすが大会選手達は全員問題なくセーフティーランディング。

N2リーグはJPAのローカルルール適用によって、タスクストップの時間までの距離によって成績が出ましたが、ナショナルリーグはスタート後のフライト時間がタスクストップの規定に満たないためキャンセルとなってしましました。

フライト終了後は大会本部にてカレーの振る舞いで選手達を迎えます。

そして夕方には、ちょっとした食事と飲み物を用意して親睦会です。



残念ながらタスクストップ(ナショナルはキャンセル)となってしまいましたが、まずは最高の景色の中、白馬八方尾根の空を選手の皆さんにフライトしていただくことができて良かったです。そして、2日目はかなり期待できる予報!!

大会2日目

予報どおり、2日目も雲ひとつない秋晴れ!!今日も雄大な北アルプスが歓迎してくれているようでした!



上空の西風もかなり落ち着きフライトにはまったく問題ない程度。
しかし、この日の懸念材料は2つ。中層から下層の南風が強く吹く予報&昼前から急激に高層雲が張りだしてくる。

しかし、大丈夫だろうと思っていたもうひとつの敵が手強かった。対流はあまり活発ではなく逆転層がなかなかブレイクしない。イメージしていた時間よりもだいぶ遅れて、ようやく上がりだしたダミーたちも1800mがやっとの渋いコンディション。

状況と2つの懸念材料を考え、ナショナルリーグのタスクは当初考えていた62kmのビッグタスクを少し短く調整。N2リーグは南北への移動距離が短いのでそのままで。



ナショナル 53km



N2 30km

N2が11:00、ナショナルが11:20にウィンドオープンし、選手達は続々とテイクオフ!!



しかし、サーマルトップの高度は1900m以上は上がらず、あまり高度がとれずに上昇と下降を繰り返す、スタートまで苦しい空中待機となりました。

11:30になるとN2の選手達はスタートパイロンに向かって移動を開始!まずはエリア内のタスクを順調にこなしていきます。

12:00になりナショナルの選手達もようやくスタート!栂池に向かって一斉にグライドを開始します。しかし、積雲が無いので対流の様子は目には見えず、とりあえず行くしかない!
各々様々なイメージを膨らませながら上昇気流を探し、ヒットしたのは岩岳山頂よりも少し北側。下層の南風が強くなり始め、岩岳のサーマルはかなり乱れていましたが、ナショナルの選手達はどんどん高度稼いで栂池へと移動していきます。

1つ目の懸念材料「南風が強くなる」が現実になり、栂池は下層の南風が強くなかなか素直には上昇できない。しかし、ある程度高度を上げるとそれほど風は強くない。栂池で下から見ていた人たちは、あまりにも風が強いのできっと選手達は八方方面には戻れずに降りてしまうだろう、と思っていたそうです。
しかし、そこはさすがのナショナルリーガー達。うまく上昇気流をつなぎ、ほとんどの選手がリターン!

そして、ここから2つめの懸念材料「高層雲」。どんどん広がって、あっという間に曇り空(涙)

急激にコンディションは渋くなり、徐々に生き残りレースの様相に。
八方でふるい落とされ、五竜でふるい落とされ、さのさかでふるい落とされ、、、そんな中、高層が張り出すのを見てうまくペースアップしていった高杉選手と隅選手だけがさのさかから八方へリターン!そして高杉選手はそのまま2度目のさのさか方面へ!しかし、ここまで。高層雲ですっかり穏やかになってしまったコンディションになすすべなくランディング。



残念ながらゴール者は無し。

N2リーグもゴール到達前に高層雲に阻まれてしまいゴールならず!

悔しいですがしょうがない。。。
しかし、選手達には久しぶりに白馬八方尾根らしいタスクにチャレンジしていただくことが出来て良かったです!

大会本部では暖かいうどんでフライト後の選手の皆様をお出迎え!

結果の集計もスムーズにいき、暗くなる前には閉会式&表彰式を終えることが出来ました。

今年のトロフィーもオーダーメイドのステンドグラスのランプトロフィー!!



製作:kirakira glass.

入賞された方々おめでとうございます!!



N2リーグ女子



N2リーグ総合



N2リーグチーム



ナショナルリーグ女子



ナショナルリーグ総合



ナショナルリーグチーム

入賞者一覧

『N2リーグ』

総合

優勝 芦田選手
2位 池長選手
3位 小田選手
4位 中井選手
5位 千葉選手
6位 食堂選手
6位 小川選手

女子

優勝 千葉選手
2位 小川選手
3位 山岸選手

チーム

優勝 丹那グローリーズ
2位 西日本連盟
3位 本家Comta会

『ナショナルリーグ』

総合

優勝 高杉選手
2位 隅選手
3位 伊澤選手
4位 桜井選手
4位 前堀選手
6位 関根選手

女子

優勝 吉川選手
2位 片貝選手
3位 河野選手
4位 吉原選手
5位 小森選手
6位 星田選手

チーム

優勝 チームZ
2位 OZ3’s(オジサンズ)
3位 とちおとめ

『N2リーグ 成績表』

総合
http://jpa-pg.jp/11event/2017compe/pnl06hakuba/report/result/n2l/n2l07total.htm
女子
http://jpa-pg.jp/11event/2017compe/pnl06hakuba/report/result/n2l/n2l07total_women.htm
チーム戦
http://jpa-pg.jp/themes/jpa/11event/2017compe/pnl06hakuba/report/result/n2l/n2l07_team2.pdf

『ナショナルリーグ 成績表』

総合
http://jpa-pg.jp/11event/2017compe/pnl06hakuba/report/result/pnl/pnl06total.htm
女子
http://jpa-pg.jp/11event/2017compe/pnl06hakuba/report/result/pnl/pnl06total_women.htm
チーム戦
http://jpa-pg.jp/themes/jpa/11event/2017compe/pnl06hakuba/report/result/pnl/pnl06_team2.pdf

おまけ

お仲間の救出のため、表彰式に参加できなかった入賞者にも無事お渡しすることができました♪



N2優勝の芦田選手



写真左から

ナショナル女子3位 河野選手

N2優勝 芦田選手

N2チーム戦2位 西日本連合