CooFinalレポート

2011年N2L、PCL最終戦となる「CooFinalCUP2011」が茨城県AirparkCooにて開催されました。
AirparkCooでは4月に開催するはずだった2つの大会が、東日本大震災の影響で大会キャンセルとなったため、秋のFinalイベントを2011シーズン半ばに開催することを決定していただきました。

秋の素晴らしいコンディションを期待し、多くの選手に集まっていただきました。リーグ優勝を争う選手の気合十分です!

11月5日
午前中は日照があったものの、前日の放射冷却で盆地内には接地逆転層がビッシリ・・・。朝は厚い霧に覆われ、真っ白でしたが、徐々に青空が!やっぱり晴れていればモチベーションは上がります。大会主催者から用意された暖かい朝食を食べて、エネルギー満タンでテイクオフへGO!

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テイクオフにつくとやはり強い逆転層がびっしり・・・。日照は十分なのでとにかく、ブレークするのを待ちます。
N2Lは20km、PCLは9kmのタスクが決定!ダミーの上りを確認しながら、ウインドオープンの時間を待ちます。やっとダミーがステイし始めたのを確認し、ウインドオープン!上空には高層雲が広がり始め、コンディションは弱くなっていくものの、選手はわずかな可能性を求めテイクオフしていきます。

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弱いサーマルに選手たちは執念でしがみ付き、なんとかステイしますが、無情にも日照は徐々になくなっていきます。完全に日照が遮られサーマル活動は終了。両リーグともにミニマム距離を超える選手はおらず、タスクは残念ながら不成立でした。
ランディング後はAirparkCoo厨房スタッフが心を込めて作っていただいた、おいしい料理が選手を迎えてくれました。その味に選手の皆さんは感動!ご馳走様でした。

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盛大なパーティ途中には、鈴村講師による「2011年大会総括」セミナーが開かれました。毎年恒例の「なんとか王」表彰はユニークな集計から表彰される方も苦笑い!?盛り上がりました。鈴村さん、ありがとうございました。
 
すずc tranつぶし

そして、総合チャンピオン番外編の栄光に輝いたのはN2L中村選手、PCL矢野選手です。おめでとうございました。

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天候に恵まれなかった、2011年シリーズでしたがJPAリーグ戦を追いかけていただいた選手の皆様お疲れ様でした。


11月6日
朝から生憎の雨・・・。競技は残念ながらキャンセル。

午前中は辻強講師のベーシックセミナー「グライダーチェックについて」が開かれ、JPAで行われるグライダーチェックの方法が紹介されました。2年に一度、100時間ごとのチェック。皆さん行っていますか?よい勉強になりました。

セミナー1セミナー2

その後、大会のために用意された豪華賞品を争う「紙トンボアキュラシー大会」が開催されました。受付で配られた紙と竹串で、選手自らが竹とんぼもどきの紙トンボを作っての戦いです。
ルールは約3m離れたところからターゲットを狙います。紙飛行機に比べ、最後まで飛行奇跡が読みづらい紙トンボは難しい・・・。途中、空中分解する機体もあり、競技は盛り上りました。

紙トンボ表象

閉会式では、2011年N2L、PCLの年間表彰も行われました。N2Lチャンピオンは立山の中島選手。PCLチャンピオンはTAKパラグライダースクールの大賀選手でした。おめでとうございました。

天候に恵まれまかった2011シーズンでしたが、来年もぜひJPA競技会への挑戦おまちしております。
大会を盛り上げていただいた、スタッフの皆様本当にありがとうございました。


平尾台オータムカップ2011大会レポート

平尾台オータムカップ2011大会レポート
レポート:富重 薫

平尾台は過去にPWC、世界選手権が開催されたエリアですが、近年は大会もなく久しぶりの大会、九州初のJPA公認大会が開催されました。

1日目(10月29日土曜日)
 朝から雨がしとしと・・・・、予定通り7時30分から受付開始、はるばる全国から平尾台に50名の選手が集まって頂きました。開会式を行い、終日天候の回復も望めないためジェネラルブリーフィングでタスクキャンセルが発表されました。
 その後、JPA顧問の半谷貞夫氏、理事の長島信一氏、佐藤哲也氏によりパラグライダー界の動向、最近の事故についての話があり、本大会のデリケータでもある扇沢郁氏からは最新グライダーの傾向と問題点などの話がありました。
 昼食は主催者の用意した弁当と地元から暖かい豚汁が振る舞われました。午後からは引き続き扇沢氏によるセミナー、緊急時のGPS有効活用から場外着地についてのセミナーが行われ、5時からは会場を移し歓迎パーティが開催されチーム紹介やビンゴゲームで大いに盛り上がりました。

2日目(10月30日日曜日)
 2日目も残念ながら朝から雨。天候の回復も望めそうになく8時45分にはキャンセルが決定、発表されました。
その後、主催者の飛来さんVS選手で大ジャンケン大会が行われ地元新米など豪華賞品、賞金が全選手へ配れました。

 今回、大会は地元の秋の収穫祭との共同開催でパラグライダー体験なども開催し、歓迎パーティもお祭りと一緒に行い、お祭のイベントスタッフも含め60人近くのスタッフで選手の方をお迎えしたのですが、天気はどうすることも出来ず残念でした。今回の経験を踏まえ次回開催する際は更に楽しい大会を目指したいと思います。

大会写真、詳しい成績はJPAホームページからご覧ください
http://www.jpa-pg.jp/11event/2011compe/n2_08fukuoka/report/


高嶺カップ2011 大会レポート

高嶺カップ2011 大会レポート   レポート:浜名湖PGS:青木 翼

2011年10月22日、長野県下伊那郡平谷村でN2L第7戦・PCL第9戦高嶺カップ2011が開催されました。近隣のスクール(ウイングキッス朝霧、スカイトライ、浜名湖PGS)スタッフが集まり大会運営に協力していただきました。こういった協力体制は近隣スクールの友好も深まり素晴らしいことだと思います。皆様ありがとうございます。

<大会初日>
大会初日はあいにくの天気でした。選手たちは続々とあつまり開会式も行われたのですが競技はキャンセル。

井上さん
エリア説明

 
午前中はアエロタクト宮田氏によるベーシックセミナーが行われました。
内容は「パラグライダーパイロットの判断トレーニング」です。
選手のメンタル的なトレーニング方法など今までに無いセミナーとなりました。
後だしジャンケンなどの脳トレーニングなどで大いに盛り上がりました。

セミナー2
セミナー1
 
夕方からの懇親会では片桐校長からの高嶺名物鳥丸クンはもちろん、美味しい鍋やオードブル、たくさんの飲み物が振舞われました。

鳥丸君
鳥丸君2

 
明日の天気予報も好転し晴れ予報!
競技成立にも期待し、みんな大満足の一夜となったのでした。

<大会二日目>
2011年10月23日。
前日の予報とは裏腹に朝から曇天の高嶺エリア。
雲底も低くテイクオフはガスの中です。
ただ、晴れる予報ではあるので辛抱強くウェイティングです。
昼ごろには薄日が差し出し好転も考えられたので選手はテイクオフに上がります。しかし、テイクオフに向かう道中、一時的に雨が振り出し選手たちの気持ちを盛り下げます。
 
タスク会議
回復

それでも何とか成立させたいとの思いから準備をしていると13時頃少しずつガスが取れ始めます。
ダミーもフライトしソアリングを始めたのでタスクを発表し競技を開始しました。
14時ゲート・ディパーチャーオープン、N2Lは17km、PCLは14kmのショートタスクです。

トランジット
稜線
 
選手は果敢にテイクオフしますがやはり雨の影響からか日射があっても渋いコンディション、選手は距離を伸ばせず次々とランディングを余儀なくされます。
そんな中、今年ナショナルリーグでも絶好調!の小幡選手が唯一のゴール。
これで3年連続高嶺オープン総合優勝、圧巻です。

N2トップ3
 
N2Lでは渋い中距離を伸ばした窪島選手が優勝!野呂選手が準優勝!
PCLでは西原選手が優勝!準優勝は矢野選手、3位熊副選手となりました!
勝者には片桐校長お手製の鳥丸クンが送られました!

点数が低いタスクとなりましたが諦めずにモチベーションをキープしてくれた選手、スタッフに感謝します!!
ありがとうございました!


大会写真、詳しい成績はJPAホームページからご覧ください
http://www.jpa-pg.jp/11event/2011compe/n2_07takane/report/


白馬八方尾根JAPAN CUP大会レポート(最終日)

■三日目(10月10日)
昨日のように受付前に列を作った選手達の顔が訝しい。張り出された気象予測に戸惑っている。高度1500mで西風8m/sec?フォローじゃん。今夜の前線通過は予測の範囲だが、こんなに早く影響がでるのか。そもそも外は全くの晴天ではないか。
実は昨日の段階で清水競技委員長はこれを予測している。「ちょっと難しいかも。明日は安全に十分なケアが必要です。」この予測は当たってしまうことになる。確かな気象感覚に脱帽である。
テイクに移動しグライダーを広げ、ダミーを出して状況を見る。テイクオフゲレンデはきれいにアゲンストが入っている。
みっかめ 三日目だみー

気象予測、リフト降り場に時たま入る西風、上空に出来始めたレンズ雲。いくつか条件からコミッティと討議して本日はタスクキャンセルとなった。(余談である。まだ、今日はどうかと迷う条件の中、前堀実行委員長となんとはなしにお話しをしている時、リフト降り場のある山側にふわっと湧きあがった低空の雲を見て、「あれが出たなら今日は無理だよ。」と教えてもらった。昔読んだ山岳漫画の1シーンのようだった。かなりシビレタ。すごいなぁ。)
早い判断が功を奏して低空が落ち着いている中、フライダウン出来た選手も多くいた。荷物を預け自力で下るもの、一旦登ってリフトを使って下るもの。三々五々の静かな終了となった。いや、送迎待ちテイク下の選手はその後、西風爆風にさらされた。早い的確な判断が、ストレスのない気持ちの良い終わりを生んだのだ。
「ちょっと尻すぼみになった感じで残念です。」テイクの後片付けをしながら清水競技委員長がつぶやいた。とんでもない、とても楽しい三日間でしたと答えた。
そして表彰式、閉会式。せっかくのグランプリ、10位までは表彰し前に出てきて頂きましょう。トップ3にはお米を、そして八方大会恒例となったガラス細工のトロフィーを。このきれいなトロフィー、主催者のファミリーの方の手作りです。去年のPWCでも外人選手が別の種類のものを持っていった。
かっぷ
そごー じょし
しりある ちーむ

最後にグランプリカップの授与式。3つのカップは来年、本人名のリボンをつけて返還されるまで勝者の家で栄誉の証となる。
ぐらんぷり gpカップ
ウィナー

早起きが基本、宿の朝食を頂く時間はない。受付の行列で1時間ぐらいへっちゃらで待つし、待たされる。時には重いグライダーを背負ってゴンドラ駅に歩くこともある。テイクオフはトイレに不便だしウインドオープン時の緊張感たら並大抵ではない。フリーフライトならこんな苦労をしなくて良い。全くコンペなんて、だ。でも今回の大会のような初日の達成感、二日目の充実感なんてちょっとやそっとでは味わえないものだ。だからコンペはやめられない。

二日そごー 二日シリアル
二日女子


白馬八方尾根JAPAN CUP大会レポート(二日目)

■二日目(10月9日)
翌10月9日、昨日の興奮も覚めやらずで6:30には選手達が受付前に列をつくる。受付開始は7:30だというのに。
「サーマル条件は昨日よりやや落ちるかも。1800mの予測凝結高度がブレイクするかどうかは五分五分といったところ。基本、南風なので今日は北方向のターンポイントも使えそう。」清水競技委員長のコメント。
うけつけ スタッフmtg

今日は77機のグライダーがゲレンデに並んだ。ウインドダミーの上がりも渋く、やや待ちの状態となる。タスクは岩岳、栂池を越え白馬乗鞍のリフト降り場から佐野坂アンテナ跡まで移動し八方に戻る50kmゴールレース。佐野坂ゴールに向かうファイナルグライドセクションは昨日と同じ。「ウインドオープンまで時間がなさ過ぎ。」「全員が空中待機できるデパーチャーオープン時刻にして欲しい。」選手からの声をもとに10:30のブリーフィング終了後から10:45にウインドオープン、11:25にデパーチャーオープンとなった。
結局、11時10分にはテイクにはグライダーがなくなっていた。テイク上空での待機となる八方尾根エリアでは40分は長過ぎたか?
決して活発とは言えないリフト条件の中、77機が空中待機を続ける。お互いに避けながらも隙あらば抜けだそうと駆け引きに忙しい様は観光客の皆さんには伝わっていないであろう。きっと優雅に飛んでいるように見えるんだろうなぁ。
がーグル スタート

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さて今日のレースは序盤に選手の判断が分かれた。三角パイロンをダイレクトに回る決断をした選手と安全に山に戻ってV字コースを選らんだ選手に分かれたのだ。ダイレクト組は尾根のかなり下段に取り付き粘りの飛びで上昇してくる。この上げ直し時間を含めるとV字コースにさほど差をつけることは出来なかったようだ。この日のトップとなる扇澤選手はV字コースを選択している。岩岳で上げ、栂池で上げ、白馬乗鞍へ。競技フライトでは定番のコース設定だ。ルーティンワークのように経験値に基づくサーマルポイントを使ってタスクはこなされて行く。佐野坂に向かうリターン路も沖側が渋く、山側しか選択出来ない。
渋めの条件からやや生き残りレースの様相も見え始める。リフライトにチャレンジした選手も少なからずいたようだ。
それでも佐野坂アンテナ跡からのリターンを終え、峰方、佐野坂ゴールのファイナルグライドを始めるグライダーが現れ始める。時間差はあるものの、その数15機、しかしゴールに辿りつけたのは3機のみだった。
「南風が強いのは計算の上だったんだけど。」とは1km手前に降りた稲見選手。昨日の北風と真逆の条件にトップコンペティターの判断もくるいが発生したようだ。
レースは15:00前には終了している。強まった南風と弱まった日射からリフト条件がほぼ無くなってしまったのだ。もう15分早くデパーチャーオープンしてたならゴール出来たかも。タラレバは尽きない。
本レポート筆者も八方に戻る途中の五竜ランディングの36km地点で競技を終了した。自転車モードのまま使ったGPSの実移動距離は125kmを示す3時間半オーバーのフライト。疲れるはずだ。
八方TASK2リザルト付
今日はうどんが振る舞われた。昨日のカレーでカレーうどんの選択も可。全くありがたい話だ。ひたすら感謝である。選手へのサービスだけではない、安全監視体制、回収体制、連絡網、しっかりしたマネジメントで大会は運営されている。なにしろPWCが開催出来る技量を持つエリアである。
本日トップの扇澤選手の得点は993点、小幡選手も3位で989点を獲得したため小幡選手のトップに変動なし。シリアルクラスは10位に入って802点を獲得した小林選手が昨日トップの高杉選手を逆転した。女子もゴール手前500mまで迫って総合8位となった水沼選手が増子選手を逆転した。果たして明日は、といったところである。